(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

小沢一郎は本当に悪いの?

先日、ディベートでジャッジをしてきたのだけども、講評で言ってきたことのひとつに「論理の飛躍に気をつけよう」があった。
どういうことかというと、その試合の論題は「消費税率引き上げ」だったのだけども、その是側(引き上げ賛成側)が、引き上げのメリットに地方の活性化をあげていた。消費税の税収によって地方が活性化する。だから消費税を引き上げるべきだと。
しかしこれってちょっとおかしい。
「消費税の税収によって地方が活性化する」
これ、言えない。

  • 消費税収増加=地方活性化

この関係を直ちに証明できないのよね。

  • 消費税収増加=地方に振り向けるお金の増加=地方活性化

こういう話のはずなんだ。消費税収が増えても、それを国家財政の方で全部使ってしまっては地方振興にお金が向かわない。話の前提というか、過程がひとつ抜けているのよね。その抜けた部分が「飛躍」。つまり「論理の飛躍」というわけで。それを指摘してきた次第。
でも、最近これとまったく同じことを大手マスメディアが公然とやっているのよね。

小沢一郎の何が悪いんだろう

「小沢支配」的な論調が目立つようになったよね。そしてそれこそが問題になっていると。
「小沢けしからん!」
そんな雰囲気をあちこちに感じる。テレビから雑誌から新聞から、あちこちから。
しかしこの論調に論理の飛躍がある。大事な前提をすっぽかして、現状を問題と断じているように見えるんですよ。

現在は小沢支配なのか?

まずそもそもの問題として、本当に小沢が支配しているかの問題がありますよ。何をもって支配か。支配とはどういう状態か。そしてその状態を小沢がつくっていると言えるのか。本来はまずこの論証が必要。
しかし現状で決定的な客観的証拠はないのよね。「小沢が○○を呼びつけた」「小沢が官邸に電話した」「小沢が怒鳴った」という話はよく見るけどさ。それと「小沢支配」はイコールじゃないし。状況証拠ではあるけど、客観的なものじゃないし、またそういう話にしたって「お前が見たんか」というものが多いし。「いかにもありそう」って話の積み重ねでしょ。
一体全体小沢は誰を支配しているのか。鳩山首相? 内閣全体? そして本当に支配できてるの? 支配とは何? どういう条件に該当するから支配なの?
わからない。

小沢支配は問題なのか?

仮に「現在は小沢支配である」としますよ。その前提は合っているとします。しかしそれでもオールクリアじゃないのよね。また別の前提が発生する。
果たして、小沢支配は問題なんですかね。小沢が支配すると、どういうデメリットがあるんでしょうか。メリットはないんでしょうか。デメリットだけなの? 本当に? デメリットだけでメリットがないことなんてありうるの? デメリットばかりに目をつけて、メリットから目を背けているだけじゃないの?
どうしてもこういう疑問が出てきてしまうんですよね。「現状の小沢支配は問題だ」というならば、本当は「現状は小沢支配である」という話と、「小沢支配は問題だ」という話を証明しなきゃならないはずなんですよ。

  • (前提A)現状は小沢支配
  • (前提B)小沢支配は問題
  • (結論)現状の小沢支配は問題だ

こういう三段論法になっているはずだから。前提というふたつの仮説をベースに結論を導いている。
しかしです。仮説が偽なら、結論も偽なのよね。前提が覆されたら、結論も覆される。まるで前提が正しいかのごとく報道されているけど、この報道があっている保証は何もないし、検証も不十分。少なくても鳩山政権になって以降の政策決定過程で、小沢の力がどれだけのものになっているか、という客観的な論証は不十分だし、仮に小沢支配であるということであっても、それによるデメリットがどれだけのものかという論証もまたない。
ということは、結論を主張するには不十分なんですよ。論証不十分な話なんですよ。話の筋道が全部開通していない。ということは論理の飛躍なんです。認められてない前提をもとに主張しているだけの話。
結局は「小沢はけしからん」「どうせ良からぬことを」みたいなイメージ先行なのよね。「小沢は悪い」という前提で報道が行われている。本当に小沢が悪いのかどうかの検証もなく。本当はそういう検証をして、検証をもとに結論を導きだすのがジャーナリズムじゃないかと思いますけどね。「小沢は悪いヤツ」「この前○○を呼びつけて怒鳴ってた」みたいな話って、ご近所の噂話レベルじゃないかな。「○○さん怪しいわー」「最近帰りいつも遅いもの」ってレベル。本当に怪しいかとか、帰りが遅い理由の検証がないのと一緒。要はゴシップ。ゴシップレベルのものをジャーナリズムと称しているだけだと思いますよ。
ま、「小沢が悪い」という前提って、その前提が見えないから厄介ではあるんだけど。「それはそういうものだろう」みたいな空気感ベースで行われているからなあ。人相とかイメージとか過去とか。しかし本当はそういう前提こそ疑うべきなんだけどな。証明もされずに、何となく共有されている前提こそ疑うべき。前提が間違っていれば結論もまた間違っている。怪しい前提に結論の正しさを委ねちゃいかんのです。そこから疑わないとね。
……ま、いろいろ検証してみたら「本当に悪いヤツでした」って可能性もなくはないんだけどね。まあこのへんで。

写メレシピ - 改良・うなぎの混ぜご飯

前に作ったうなぎの混ぜご飯。

前回は原作レシピ通りに作ってみたので、今回はアレンジしてみた。

変更点

  • 大葉を加えた
  • 高菜ではなく、野沢菜にした

作り方

  • ご飯を炊く
  • その間に混ぜご飯の材料処理を
  • 炒り卵を作る

  • 大葉を千切りに

  • うなぎをざく切りに

  • ご飯が炊けたら、炊飯器の中にうなぎと、うなぎについてくるタレ・山椒を入れて10分蒸らす

  • 炒り卵・野沢菜・大葉・ごまを加えて混ぜる

  • 完成!

食べてみて

大葉が入った分だけ風味がさわやかでいいかも。色合い的にも緑があると映えるし。
あと漬物は好み。個人的には高菜の方が合うと思う。高菜の方が味が引き締まるような。
ご飯を炊いている間に炒り卵を作って、材料を切って、まな板なんかを片付けてと、時間的な無駄がないので、とっても手軽。調理器具も炊飯器があればいいしね。
おいしゅうございました。まる。