2−0で日本勝利。試合の内容には不満があるが、アジア杯予選という公式戦であることを考えれば、とにもかくにも勝ったという内容を諒としたい。ホームで相手を無失点に抑え、守備的な相手から2点を獲ったのだから、まずは上々な戦果。悪くない。とりあえずそれは喜ぶべきこと。
で、課題はトリニダード・トバコ戦と同様で、相手が守ったときの遅攻。中東に多いカウンタータイプの国と試合する場合、これは非常に大きな課題となる。今回は何だかんだでセットプレーから2点をもぎ取ったが、流れの中でどう点をとるかが相変わらず見えない。今回は相手の平均身長が低いこともあり、とりあえず巻にボールを集めたが、戦術の核とは言いがたく、チームの姿勢として巻を使うとまで固まっていない。
ただ見えてきたのは、後ろからの飛び出しの有効性。闘莉王が象徴されるように、後ろから積極的に飛び出すことにより、攻撃に変化を持たせ、緩急をつけようとする意思が明確に感じられた。また、そうした飛び出しに対するカバーリングもだいぶ形になってきている。こうした役割づけが7色のビブスを使った練習の効用なんでしょうな。スゲエ遠藤が大変そうだったけど。
好感を持ったのは選手交代。ジーコは選手交代が遅く、後手後手に回るタイプだっただけに、先手先手を打つ選手交代に好感。特に後半初めの駒野→羽生には凄みを感じた。あれで試合が動いたもんな。かなり。達者な監督は選手交代も達者だ。
ただ気がつくとレッズ・ジェフ連合軍になってきたきらいがありますな。トップレベルの選手を集め続けたレッズと、トップレベルの練習で鍛え続けたジェフ。アプローチは全く違うものの、結局のところ強いチームを作るには人事と育成なんだな、と強く感じた次第。ビッククラブとプロビンチャの生き方をあらわしているようで、実に面白いですな。