(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

山崎豊子強化キャンペーン中

ドラマ「白い巨塔」をきっかけに、小説の方も文庫版で読破。厚めのヤツが5巻組というだけあり、なかなかのボリュームだったが、内容の面白さと、後半の一気の盛り上がりもあり、一気に読んでしまった。ドラマも良かったが、原作もやはり良い。個人的には大河内教授ラブだ。
でもって最近、公立の図書館で「沈まぬ太陽」を借りてきて読んでいる。これがまたハードカバー版で5巻組なんですよ、奥さん。日航機墜落事故を扱うのに、何故か物語はケニアのナイロビから始まるんですよ、奥さん。例によって読み応えのある大作なのだ。
でもまあすいすい読めてしまう。物語の展開スピードが丁度いいんでしょうな。速すぎるとわかりづらいし、遅いとだれるわけで、絶妙なところなんでしょう。気がつくと1巻3時間ペースで読んでしまいました。これ速いよね、やっぱし。
それにしても「白い巨塔」と同様、ヒールが実に憎々しい。そしてメインキャラの正義感っぷりの強さたるや。タケルンバは程よくエゴイストなので、こういう正義感にゃ憧れがある。「白い巨塔」の里見も凄いもんな。周りが正義感を貫き通したことによる迷惑を被るという点で、キャラの描き方が一緒だ。とばっちりもいいとこだ。
しかし驚きなのは、こちらは実在のモデルがいるのである。故小倉寛太郎氏がその人。本当に約10年間もカラチ・テヘラン・ナイロビで過ごしていたわけで、現実であることに驚きを禁じえません。人事ってえぐいよね。トナミ運輸での串岡さんの話とかさあ。現実という点が非常に重い。
自分を主人公に重ね合わせて考えると、かなり思うことがありますなあ。正義感・家族・プライド・仲間そして自分。守るべきもの、守りたいという心、そして現実。深いっす。