日本 ＶＳ サウジアラビア戦

２００６年日本代表最終戦だったわけですが、オシム体制でのベストゲームといってもいい内容。ところどころにツッコミどころがあったとはいえ、なかなかポジティブな部分があり、評価できるんではないかと。３−１という結果も上々。いいんじゃないですかね。
特に良かったのは後ろからの飛び出し。中でも今野。良かったねえ。さすがに後半はバテバテでしたが、前半の飛び出しはかなり効果的。従来は中盤から加地が飛び出し、加地がクロスという淡白なサイド攻撃でしたが、加地が飛び出した横を今野が飛び出すという場面が多く見られ、実に効果的でした。ＤＦ陣に攻撃ができる人間が揃っていたり、本来ＤＦじゃない人が最終ラインに含まれていることが、やっと持ち味になってきた印象があります。鈴木啓太のカバーリングも堂に入ってきており、往年のレアル・マドリードでの「ロベルト・カルロスの上がりをカバーするマケレレ」みたいで、何だか微笑ましい。いい感じ。
あと、中村憲剛がフィットしてきましたねえ。実にボールが落ち着くようになった。目覚しい成長。一方、中村へのボールの預け方が凄い未熟。完全に読まれていた場面が多くあり、選択肢がもう少し欲しいところ。本当は三都主あたりが適任なんでしょうけどねえ。右サイドでボールを回しているときにバタバタするのが気になった次第。ま、全体的なポジショニングの微調整で済む問題。そんなネガティブじゃねえです。
２トップもまずまず。今まで試した中で一番バランスが良かったですな。巻も我那覇も消えない組み合わせ。相性はまずまず。でも巻はどうなんだろう。ちょっと戦術眼が他の選手より落ちるような。踏み出しが一歩遅い！　何というか、ジェフのタイミングで動いている気がします。パスの出し手が日本代表の方がレベルが高いわけで、ジェフのレベルでやると一歩遅くなるのは自明の理。最初のうちはともかく、今はもうジェフより高いレベルのオシム・サッカーを今の日本代表は体現しつつあるわけで、そこらへんの意識を変えないと厳しい。
個人的には我那覇・佐藤寿人とか、我那覇・高松あたりを試して欲しいと願う次第。我那覇がいいだけに、巻にはもう一段成長して欲しいですな。