(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

「自分探しの旅」in 香港 −2日目−

  • 朝からはしご食い

雨なので近場で朝食。廣東燒味餐廳の向かいにある潮洲系の茶餐廳へ。そこでエビワンタン麺と菜芯。ローカル食堂であるため、化学調味料全開、舌がジンジン。とはいえエビワンタンうまし。しめて25香港ドル(約390円)。
続いてその裏の通りにある公和荳品廠。ここは豆腐花で有名なチェーン店。豆の味が濃いのだが……やはり醤油をかけたくなるのは日本人の性。シロップより醤油だなあ。

  • 貴族のハンコ

食欲を満たし、ペニンシュラ・ホテルへ。世界でも有数のホテル「ザ・ペニンシュラ」に「ザ・庶民」のタケルンバ参上。目的はここのモールにあるハンコ屋でハンコを作ること。「Lord」にふさわしい印鑑を作ろうという単なる衝動買いだ。
で、行ったのは香港ガイドブックで必ず乗ってる「tangs」。タケルンバ卿にふさわしい印鑑は、こういう店で作るものだという庶民の思いつき。貴族に相応しい印鑑、1240香港ドル。ネタになる経験、プライスレス。

  • 飽きもせずエビエビエビ

続いて香港島サイドへ。地下鉄で金鐘駅に行き、トラムに乗る。路面電車でござるな。これで跑馬地へ。競馬場を尻目に向かったのは「正斗」。これまたベタベタなお店。お粥とエビワンタン麺で有名であったので、とりあえず来てみた感じ。店は小さいながらもハイソ系。タケルンバが最も似合わんタイプ。ここでエビワンタン麺の小と、滑蛋蝦仁飯に菜芯を。この滑蛋蝦仁飯がまたうまい。滑蛋蝦仁飯とはエビの卵とじご飯のようなもの。これがまたうまいのよ、奥さん。しかもここんちはハイソ系なのでエビでかし。プリプリしてうまい。しかしさすがハイソ系。お値段がいいでござる。しめて143香港ドル(約2220円)。豪勢に行き過ぎたなり。

  • 便意はリアルタイムに進行中

タケルンバはいつも香港に行くと絶好調なんである。ウンチョスが湧き出でて湧き出でてやまないのである。そんなわけで、街歩きをしていると、窮地に追い込まれることがよくある。ただでさえよく食う人間が、適度の運動(歩きまくり)の上に、ノンストレスの緩みきった生活。過剰に絶好調になってしまうわけだ。
そんな大ピンチが昼食後到来。跑馬地から歩いて中環方面に行こうとぼんやり歩いていると、不意に絶好調。しかしそのときいたのが墓地と競馬場の間。周りに何もない。「むむう」と思いつつ「いっそのこと香港で野ウンチョス発動か」とも考えたのだが、ツバを路上に吐いても罰金の国である。野ウンチョスともなれば現行犯逮捕もありえるし、捕まったら捕まったで恥ずかしすぎる。ネタ作りの旅とはいえ、さすがにそういうネタは避けたい。
そこで渋々ながらもトイレを探すため一歩一歩進む。しかし天は我に七難八苦を与え給うのである。前方を大陸系旅行者大軍団が立ち塞いだり、目の前で突如老婆が倒れたり、広東語で道を聞かれたりするのである。ああ、俺は今、ジャック・バウアー並みに急いでいるのだ。「便意はリアルタイムに進行中」なのだ。
結局最後は競歩の選手みたいなスピードで歩き、銅鑼灣の駅付近に到着。何とか公衆トイレを発見。便意発生からたっぷり30分以上かかったものの、難を逃れる。きわどい。きわどいぜ。

  • 炎の3連荘食い

難を逃れ夜の部。また食うんである。行き先は油麻地。冬の味覚を食べようと、まずは蛇王善。「蛇羹」という蛇スープを食べるのだ。蛇羹とはこんなヤツだ! 蛇と聞くとグロいのを想像するが、味は至って上品。身は鳥のささ身みたいな感じ。臭みもないし、癖もない。27香港ドル(約420円)なり。
続いて冬の味覚第2弾。保仔飯(ボーチャイファン:本当は「保」の下に「火」という字)。早い話が土鍋ご飯。急須の親分みたいなヤツにご飯を入れ、具を上にのせ焼く。そんだけのもんなのだが、これがなかなかオツで。土鍋に張り付いたお焦げがなんともうまいのだ。こんなヤツね。
で、牛・鳥入りのをチョイス。これに菜芯をつけて29香港ドル(約450円)。ローカル食堂なので先払い。熱々が参上したらしばらく放置。これ、地元のオッサンから学んだテクニック。ちょっと放置すると味が馴染むというか、全体が蒸らされていい感じになる。放置後おもむろに蓋を開け、箸とレンゲで混ぜて食べる。ううむ、うまい。
そして食後にはデザートである。ネイザンロード沿いの義順でミルクプリン。ここのミルクプリンが牛乳の風味といい、程よい甘みといい何とも。18.5香港ドル(約290円)ざんす。こういうヤツね。表面の膜がなにげにうまい。膜だけ集めて食べたいくらいだ。魚の中骨缶詰か。