(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

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深読み金正男情報

つい先日、タケルンバマカオに行ってたわけですが、金さんところの長男である正男さんもマカオ行きですよ!

また定住説もあるようで。

 カジノ通いや外食を楽しむなど、マカオ暮らしが気に入っているという。

すっかりマカオをエンジョイじゃないですか、正男さん!
ちなみに読売新聞では秘密口座との関係で、香港行きを指摘しとります。

 中朝関係筋によると、正男氏は2005年に香港の大手銀行にパスポートと同じ「キム・チョル」名義で口座を開設。同筋は「銀行側から何らかの理由でこの口座について説明を求められ、香港に来ることになったようだ」と述べ、正男氏が今後、香港を訪問する可能性を示唆した。

さて問題です。この「香港の大手銀行」とはどこでしょう。これ、考えてみましょうね。
普通、香港で大手銀行って言ったら「香港上海銀行HSBC)」「スタンダードチャータード銀行」「中国銀行(香港)」の3つが頭に浮かびます。この3行は香港ドル発券銀行。多くの国では中央銀行が紙幣を発券してるんだけど、香港では昔から政府の管理下で、一般の銀行が発券業務を代行しているのです。なので、香港で大手っていったらまずこの3行。
その他だと、香港での株式指標「ハンセン指数」で有名な「恒生銀行」。あるいは華人系の「東亜銀行」あたりですかね。「香港の大手銀行」って言ったら、候補はこのあたりでしょう。これ以外だとあんまり大手っぽくないので。
で、この5行から絞り込むわけですが、HSBCスタンダードチャータード銀行はまず除外。何故ならイギリス系銀行だから。読売新聞にはこうも書かれているんですよ。

 この口座(タケルンバ註:香港でつくった口座のことね)は米国の金融制裁の対象にはなっていないが、金総書記の秘密資金の管理などにかかわっている可能性も指摘されている。

ご存知のようにイギリスはアメリカの同盟国であり、「シティ」を抱える金融大国。マネーロンダリング対策にはかなり力を入れている。そのイギリスに本拠がある銀行が、北朝鮮マネーに手を突っ込んでいるというのは、常識的に考えてありえない。また、あったとしたら既に金融制裁されているはず。「バンコ・デルタ・アジア」なんてマイナー銀行でやられちゃうくらいですからね。ちょっと考えづらい。また恒生銀行はHSBC系なんで、同じ理由で除外。
となると残りは中国銀行と東亜銀行。これは両方ともクサい。かなりクサい。両方ともマカオに支店あるしね。ただ話的には東亜銀行の線はちと弱い。東亜銀行はアメリカにも支店ありますからな。アメリカの兼ね合いがあるんで、そんなに派手なことはできないだろうと。
となるとやっぱ中国銀行なんだよなあ。中国銀行と仮定すると話のおさまりがいい。話の出元が「中朝関係筋」、金正男は北京によく滞在している、アメリカが金融制裁の対象にしてない。これは口座があるのが中国銀行であり、バックに中国政府がいるからと考えると全部説明つくのよね。ま、全部推測なんだけどさ。
ちなみに香港は正男さんに関する入境ビザを取り消すみたい。

色々事態が込み入ってきましたな。六ヶ国協議との絡みも要注目。
(追記)
TBSによると正男さんは「マンダリン・オリエンタル」ご利用とのこと。

さすがにエエとこ泊まっとりますなあ。マカオでも最高級の部類に入るホテルですよ。

サンズカジノも近いし、豪遊するにはいい場所よね。やるなあ、正男。