リアル「囚人のジレンマ」スタート
名古屋市での談合事件。ハザマは自主申告したので告発免除らしい。
いやあ、これで日本もいよいよチクリ合戦ですなあ。アメリカのワシントン型正義というか、「嘘を自ら告白するのが男」みたいな。「腰抜け」と言われると過剰反応してしまう「バック・トゥ・ザ・フューチャー」型正義でもあるな。
関係者によると、ハザマは昨年１２月、公取委が名古屋地区のゼネコン支店関係者に対し、独占禁止法違反容疑で任意の事情聴取を開始したことから、自主申告を決めたという。
まず「関係者って誰だよ」「内部情報の漏洩じゃねえ？」ってあたりからツッコミたいところなんだけども、日本は「リーク」という便利な言葉があるので、まあここはスルーしときましょう。
でだ、これ見るときっかけは事情聴取。つまり疑いがかけられたんで言っちゃうかって話。……これでセーフなんだからぬるい話だね。こういうのは疑いもない時点で捜査の種を見つけることに価値があると思うんだけど。ま、これもあえてスルーしとくよ。内部情報が出てきて捜査内容が充実することもあるだろうから。
問題はこれですよ。
告発の免除は、立ち入り検査や捜索が行われる前までに、公取委に違反行為を報告した資料を提出した最初の１社だけに認められる。
こういう規定があると、みんな最初の１社になろうとするような。１番のり争奪戦。となると、本当はみんなで黙っていたほうがいいんだけど、逆にみんなが「俺が俺が」でしゃべり出し、かえってキツイ罰になるってケースが出てきそう。リアル囚人のジレンマになりそうな。こういうときこそ実はみんなで黙っている集団が賢いんだけどね。……あんまり悪い知恵つけちゃいかんか。
