(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

ネットカフェ難民からの抜け出し方(RE:あれだけ騒いで5400人)

昨日のこの記事に意外なまでに反響があったわけで。

で、その反響の中身に「愛してる」とか「ステキ」とか「抱きしめて」という類のモノが一切含まれておらず、その点に関して遺憾の意を表明せざるを得ないわけですが、「その通りだ」「もっともだ」というご意見の中に「お前は冷たい」「ネットカフェ難民がいいと思っているのか」みたいなのが結構あったわけで。そこで追記となかりにもう一丁書いてみることにしますよ。
まずこの件の前提としてでありますが、ネットカフェ難民は2つに分類した方がよろしいのではないかと。それは「若者型」と「中高年型」。引用元の厚生労働省の調査でも20代と50代の割合が高うございました。曰く、この2つに山があると。となれば、この2つに分けて考えるべきであろうと。これが前提。今回は20代を中心とする若者型について書きます。中高年型の場合はネットカフェ難民というより、失業問題とかの要素が大きいと思うので。

若者型 −全ては生活力の無さに起因する−

最終的には「生活力」という言葉に集約されると思うんですよね。生活力がないからネットカフェ難民になる。そして生活力が無いから抜け出せない。これに尽きるんじゃなかろうかと。なので生活力をつけることが問題の解決法で、そこを解決しねえ限りは何しても事態は変わらんと思いますよ。マンガ喫茶が友達の家になるかファミレスになるか路上になるかって違いだけ。
で、生活力って何なのかって言うと、「1人でやりくりして生きていく能力」だと思うわけですな。この「やりくり」ってのが生活力。色々な制約の中で如何に衣食住を工面するか。計画性とか経済性とか社会性とかなわけですよ。
中でも代表的な制約が収入。得るお金の中で生活しなきゃならん。無い袖はふれられねえわけですよ。そこで厚労省の例の調査を見てみましょ。

○調査対象住居喪失者の平均月収額(手取り)は、東京で10.7万円、大阪で8.3万円である。

東京で10万、大阪で8万の収入。十分とは言えないまでも、収入はあるわけですよ。わしゃ東京人なんで、大阪の事情とか物価がわからないので東京の話に限定しますが、率直な疑問。

  • 10万で家借りられんか?

風呂なしトイレ共同なら2万〜4万で借りられるはず。残り6万〜8万ありゃ十分生活可能なはず。それができないっていうのは生活力の無さじゃないですかね。「風呂なしイヤだ」とか贅沢言ってるから難民になるんですよ。つべこべ言わずに安い物件を探して借りればいいわけで。
「入居時のお金が払えなくて借りれない」
ま、こういう意見もあるでしょう。家賃が安いといっても4か月分、5か月分となると結構な金になりますからね。家賃4万で5か月分となると20万円になるわけで。この負担がきついという反論は至極真っ当。ここが一番のネックになるでしょうな。ただオレはあえて突き放したい。

結局「やらない理由」を探すのは簡単なわけですよ。「まとまったお金が無いから、借りられない」ってのは一見まともな意見だけど、「まとまった金がねえなら作って来い!」という話で。「金利20%ぐらいならつべこべ言わずに借りて来い。そしてその金で家借りて来い」とオレなら言ってやります。だってその方がトクだもの。
何故トクかと言うと、大枚払っても、家を借りることで信用が生まれる。信用が出来ることで、より収入のいい仕事にありつくチャンスが生まれるから。結局住所がないといい職にありつくチャンスなんてねえのよ。ノーチャンス。コンビニとか外食のバイトとかでも無理。ならば自己投資としてサラ金で借りてでも住まいを確保した方がトク。うまくいけばステップアップ。ステップアップできなかったとしても、月1〜2万円くらいの返済はできるでしょ。となりゃ金利は高くてもそのうち返済できるわけでね。

  • コンビニ弁当やめて自炊しろ!

あとはやっぱり食費の問題。ただこれは自炊で劇的に改善するもの。大体ね、炊飯器買って米を炊くようにすりゃ金かかりませんよ。最近は無洗米なんて便利なものがあるから面倒臭くねえし。玉子とか鶏肉(特に胸肉)とか塩鮭とかモヤシなどの割安アイテムを駆使すりゃ1日500円で十分ですよ。調味料は100円ショップでそろうし。
そうなると1ヶ月で1万5000円。多めに見積もっても2万円ありゃ何とかなる。こうなってくると1ヶ月の生活が現実的になってくる。

  • 家賃    4万円
  • 水道光熱費 1万円
  • 食費    2万円
  • 携帯電話  1万円
  • サラ金返済 1万円
  • その他雑費 1万円 計10万円

とまあこういう計算が成り立つわけですな。ということは、今、ネットカフェ難民であっても、そこから決して抜け出せないわけじゃねえんですよ。生活力があればね。
現実、タケルンバは月8万円ありゃ楽々生活できますし、そうしてます。家賃も携帯電話代も食費も払ってです。親と同居しとるわけじゃないです。援助もゼロ。それでも1人で家を借り、メシを作り、日々生活できてます。だからネットカフェ難民って話が不思議でしょうがない。「自分でやらないせい」であり「やろうとしないせい」だと思うわけですな。贅沢せずに普通に生活すりゃ、月10万で楽々生きられるよ。なので、そういう生活ノウハウを教えることの重要性を感じますな。「1日500円で楽しい自炊生活」みたいな。そういう知恵を身につけ、生活力をつけることが最終的な解決につながりますよ。自立した生活が原点じゃないでしょうかね。