シンプル料理術
先日、心のこもる手料理をいただき、心が引きこもったタケルンバである。味付け全般において残念であり、「愛のエプロン」での武内アナよろしく、眉毛を寄せるも、偽りの笑顔で切り抜けた次第。「塩梅」という言葉を知らんのか、塩梅を。
大体において味付けは凝る必要なんてないのだ。「なんだかんだで塩ふって焼くのが一番うまい」という記事を書いたけども、料理はシンプルでＯＫ。特別な工夫をしなくても十分おいしくなるもんだ。中でも調味料をちゃんと使えば大体うまくなる。
塩
味付けの基本は塩。これ鉄則。基本的に何でも塩ふって焼けばうまい。肉・魚・野菜全てに通用する万能選手。塩ふってマズい場合は、焼き過ぎか、焼かな過ぎか、そもそも焼いたものがマズいかのどれか。普通の食材を普通に焼けば大抵はうまい。
よくある誤解に「うまみはダシ」という固定観念があるけれど、素人の場合はそこまでせんでよろしい。素人料理の場合、うまみは塩だ。ダシは追加でうまみを付け足すためのものであり、主役は塩。塩を使いこなせないうちは、ダシとか考えないでよろしい。
白ダシ
煮る場合はこれが便利。何でも塩ふって焼けばうまいように、とりあえず白ダシで煮とけばうまい。間違いがない。
コツは、そのまま飲んでもうまい状態で煮ること。よく「食材から水分が出るので濃い目」とか言うけど、そういう計算ができないから最終系がマズいわけですよ。であるならば、細かい計算抜きに、最初からうまいと思える濃度で煮るのが確実。うまいと思えるダシで食材を煮れば、最終的にうまくなりますよ。そのままお吸い物として飲めるくらいにするといい。
この考えは他の料理でもそう。最初うまけりゃ、最後もうまい。チャーハンをつくるときに、最初からご飯に玉子とか調味料を混ぜておき、それを炒める方法があります。これ、チャーハンの作り方としては邪道だけど、利にはかなっているんだよね。だって玉子かけご飯ってうまいでしょ。そのうまいものを炒めるんだから、マズくなりようがねえですわな。こういうシンプルな発想でよろしいのでは。
めんつゆ
これ万能調味料。炒め物だろうが煮物だろうが、大体うまい。
理由を考えれば当たり前で、成分は醤油とダシなわけですから、マズくなりようがない。もちろん入れすぎは禁物だけども、ちょこっと入れれば大体うまくなる。
ポン酢
魚とか肉には酸味がないので、大体合います。そういうもんです。結局料理って、足りないものを足せばうまくなる仕組みです。塩味が足りないから塩をふり、うまみが足りないからダシを入れる。これはその延長線上。酸味がない食材には酸味が合う。それだけのことです。単純な一次方程式ですな。
ごま
とりあえずかけてください。困ったときはこれ。大体風味がよくなり、うまくなる。おかず全般に使えるし、ご飯にかけてもいい。ご飯にごまを混ぜるだけで、普通のご飯がちょっとうまくなる。
ＮＧ調味料
で、ここからはＮＧ調味料。素人が手を出して失敗するシリーズ。
ハッキリ言って、味醂は上級者用。素人が使う調味料じゃない。確かに味醂を使うとまろやかになるし、奥行きも出るのだけれど、劇的に味を変える力はないので、入れても無駄になることが多し。甘みとか風味が邪魔になるケースも多いしね。肉じゃがで酔っ払うほど味醂を入れるな（実話）。
- 豆板醤
辛いものブームであり、入れたがるわけですが、大体において加減が間違っております。こやつは小さじでよいのです。大さじで豪快に入れれば、仕上がりも当然豪快になるわけで、食べた人間もまた豪快にならざるを得ません。
ましてやこやつでは塩分つかないしね。下味ゼロの豆板醤味オンリーほど地獄の食い物はありません。
- オイスターソース
素人が使うと何故かカキくさい料理オンパレード。カキのうまみは感じないが、カキのくさみを感じるという「何故何故ホワイ」に溢れた料理が頻発する原因となっております。使い方わからんなら使うなよ！
ま、最終的には「余計なことすんな」という一言に尽きるのですがね。ただ焼き、ただ煮るだけで十分。普通のメシを食わせてください。以上、最近異常なメシを食わされる機会が多いタケルンバでした。
