(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

手を出せば出すほど損をする

環境問題の欺瞞がまたバレた気配。バイオ燃料は飢餓を助長すると警告。

結局のところ環境問題って「余計なことしない」って方向が正解になりつつありますな。余計な輸送費とかがかかるから、作ったものは作ったところで消費する「地産地消」もそうだし、ゴミの分別なんかも、分別するエネルギーの方が大きいっていうんで、分別するのは無駄では?という議論も出てきた。バイオ燃料もこの流れの話な気がしますな。「食料は食料として使うほうが効率的では?」という話。
ただこれはある意味当然で、ごくごく単純な「エネルギー保存の法則」ではないかと。あるエネルギーを使用した場合、それ以上のエネルギーを得られることはない。幾分かはロスするという話で、加工すれば加工するほど、エネルギーロスするって話。
これは食料品内でもそう。例えば小麦やトウモロコシは、1キロありゃ1キロ分食えるわけですな。そのまま食えばロスがない。ところが、それを飼料に家畜を育てようとすると、鶏肉1キロあたり飼料3キロ、豚肉で7キロ、牛肉になると11キロと、1キロの肉を得るのに3倍〜11倍必要になる。
いわば「問屋を挟むと高くなる」みたいな話。無駄をなくすには食料を食料として使い、資源は資源として使うことに他ならん気がしますな。メシはメシとして食うのが一番。

 ジーグラー教授は、あと5年も待てば、食料ではない農業廃棄物からバイオ燃料をつくる技術が確立されると予測し、食料によるバイオ燃料の生産を一時、取りやめるよう提案している。

これ、同感。食えねえものなら使っても困らん。世の中に錬金術のような話なし。1キロのバイオ燃料を得るには、1キロ以上の何かを失うという単純な法則がある以上、生活に必要ねえものを使うシステムじゃねえと困る。結局儲かったのは穀物メジャーな気がするし。陰謀説好きの皆さんが喜ぶ展開。
ま、一番ババ引くのは、今頃トウモロコシに転作したり、農業に手を出そうとしてるヤツな気がする。今の穀物バブルはあっさり消し飛ぶよ。それこそ日本でナタデココが流行り、慌てて手を出したフィリピンのオバちゃんみたいになりそう。喩え古いよ。