(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

意外に生タコのしゃぶしゃぶがうまい

寒くなり、鍋のおいしい季節になりました。「ドリフ大爆笑」のいかりや長介オープニングトークっぽく登場してみました、タケルンバです。
そうそう、鍋なのだ。タケルンバ周辺には鍋に一家言あるヤツが多いので、軽い気持ちで「鍋食べる?」と言おうものなら大変なことになる。鍋奉行とか鍋将軍とか鍋武将か揃いし戦国絵巻である。「冬の入り口は石狩鍋じゃねえか?」と「北のヒグマ」が先陣を斬るや、「いやいやいや、味噌はないって」と鶴翼の陣が一斉に引かれ、総攻撃である。
そのうちに「武人の誉れは一騎がけよ」とばかりに「ここは寄せ鍋じゃねえか? やっぱダシを利かせてさ」と鶴翼の陣から京都貴族がしゃしゃり出る。そうなれば「古臭いねえ」と抜き身を浴びせる者が出る。「そんなベタなもの食ってどうすんだ。ここは塩ちゃんこだろう。今は塩だろう」と。
そうこうしているうちに「ちゃんこは決め手がねえんだよ」とか「塩ならモツ鍋だ」とか「脂っこいんだよ」とか「その脂がうまいんだよ」とか「じゃ、ここはうどんすきで」とか「うどんは黙ってろ」とかになり、応仁の乱発生。京都は戦乱に巻き込まれ、厭戦気分満点。鍋どころの話ではない。
で、結局どうするかというと、「じゃ、しゃぶしゃぶで」という結論が無難。結局鍋に味をつけると、それぞれの好みが分かれるので、それぞれが好きなものを勝手にしゃぶしゃぶして食えと。それが無難なのよね。
とはいえ、それでも紛争の余地はある。

つけ汁は?

ベタなのはポン酢・ごまだれなわけですが、ま、こんだけうるせえヤツが集まっているとねえ。大変。
薬味だけでも面倒くさい。やれもみじおろしがいいだの、万能ネギが欲しいだの、ゆずの皮やら、ゆず胡椒やら。で、ポン酢にしても、四国系はすだちだし、九州系はかぼすだ。
「面倒くさいから、味ポンにしねえ?」と言おうものなら「ミツカン黙ってろ」と。ふざけて「ポン酢とごまだれ混ぜると、うまいんだよねえ」と言おうものなら「タモリ黙ってろ」と。髪切った?
結局あまりに面倒くさいので、「各自、自分で使うものは持参」ということに。当日、見事なまでに持参したものが被らず。どんだけこだわりあるんだよ。

具はどうする?

「しゃぶしゃぶって牛肉だろ?」みたいな決め付けが許される人間たちではない。つけ汁ですらまとまらないくらいだ。具はもっと大変。
肉だけでも「牛・豚・鳥」と三分線。競輪か。しかも各肉の中で好みが分かれるというカオスっぷり。特に豚。バラ派とロース派が一触即発。めんどくせえ。
あと魚介の扱い。生タコ・ブリにも結構なこだわり。野菜もキノコの好みとか、春菊の扱いとか、もやしは散らばるから嫌とか。
結局具も各自持参。さすがに牛肉は被り、やや多めになったが、それ以外は適度なバランス。むむう。

コンソメ入れねえ?

しゃぶしゃぶってお湯に具をくぐらせるわけですが、このお湯にちょっと味をつけるとうまいのよね。それでコンソメ派が出現したと。
ところが、昆布ダシとかでやってもうまいわけ。で、両者激突。「コンソメだ」「いいや昆布だ」と太刀を斬り交わす。
そこでオレがジョークで「じゃ、ナンプラーでも入れてみよっか」でも言おうものなら「魚醤は黙っとけ」である。「『ほんだし』は?」でも「三田佳子は黙っとけ」である。三田佳子が昔「ほんだし」のCM出てたって何人わかるんだよ。
で、結局大人の解決法「両方入れよう」で紛争鎮静化。そして両人「な、うまいだろ」。はいはい、そうですね。

シメは?

恐る恐る「うどんじゃね?」と言うと「そうだな」と。そこは譲るんかい!
しかもあっさりマルちゃんの3玉うどんに決定。そこはこだわりないんかい!
鍋は仲良く食べましょう。