(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

携帯電話はPDAじゃねえ

中国の携帯市場から京セラも撤退。日本勢全滅とのこと。

 値段の高さがネックとなり、販売台数の低迷が続いていた。

そうなのよ、日本の携帯は高いのよ。で、その理由は明らかで、高機能すぎる。機能が高いから値段も高い。しかし中国のユーザーは携帯にそこまでの高機能を求めていないので、安い携帯に流れる。よって売れない。こういうことなんだよね。

 第3世代の新機種で巻き返しを図ったが、第2世代が主流の中国では販売台数が伸びず

ここが高機能を求めていない証左。第3世代の方が通信速度が速く、大量データ通信に向くわけですが、そもそもの携帯電話としての通話機能に大きな差はねえわけですよ。電話としては第2世代で十分と。なら高い金出す必要ねえわねえと。そういう話。
さらに言うと、日本の携帯電話の高機能性は、事実上のPDA化にある。メールの送受信とか、スケジュール管理とかを携帯でしようと。ついでに音楽も聞きたいし、ネットも見れるといいねと。1台で何でもかんでもという思想。そのために機能がゴチャゴチャついて高くなる。「オールインワン化」の賜物。
ところが日本を1歩出ると、携帯は携帯、PDAはPDA。携帯にそこまで求めてないし、そこまで何でもかんでも携帯でやろうと思ってない。携帯電話は電話の機能があれば十分。そのため携帯電話には余計な機能はつかない。そのかわり価格も安いし小型化も容易。そういう利便性の方が大事。
第一、携帯電話でメールで打ってられんと。キーボードもねえヤツでどうすんねんと思われている。メールを送受信したり、ネットしたりするならPDA使うよと。「BlackBerry」の方が機能的じゃねえかと。まして高度な仕事するならノートパソコン使ったほうがいいわけで、小さい画面でチマチマやることにメリットを見出してないわけですな。やることに応じて使う道具を変えたほうがいいと。つまり「セパレート化」しとるわけです。日本と正反対。
ってなわけで、携帯電話でネットをどうこうする需要がないわけで、第3世代ほどの高速通信はいらんと。そういう事情もあるわけでやんすよ。ニーズが根本的に違う。
このあたりアジア全般で日本の携帯勢が苦戦している原因でもあり。「携帯電話にPDAであることは求めていねえ」というところにいい加減気付いて欲しいんだけどね。「話せりゃいい」ってシンプルなニーズ。日本にもこういうニーズはあると思うんだけどね。「シンプル・イズ・ザ・ベスト」の需要ってあるような気がしますが。