(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

ピンチはチャンス

「モノは言いよう」であり「考えよう」であるわけです。どんなことにも表裏がある。メリットがあればデメリットがある。短所があれば長所がある。全てには相反する側面があるわけですよ。
例えばここ最近続いているサブプライムローンの問題で、世界的な株安が起こっている。これは景気の悪い話なわけですが、悪い話だけじゃない。株価が下げているということは、安く買収できる。M&Aの費用が安くなるわけですよ。ということは、余剰資金を抱えていたり、事業を広げる意思があるチャレンジャーにとっては苦境どころか好機到来。その好例がマイクロソフトのヤフー買収申し入れ。ヤフーの株価は昨年10月26日の終値は33.63ドル。それが今年の1月30日の終値は19.05ドル。ということは、わずか3ヶ月で4割引になったと。4割も安くヤフーを買える。そういうバーゲン状態になったわけですな。株価下落が好機という典型。
で、こういう現象こそが「モノは言いよう」であり「考えよう」。一見悪い出来事も、悪いだけじゃない。その中に良いこともある。悪い事象だけを見ていても物事は何も解決しない。その中でどうやって良いことをみつけるか。そこが大事なんじゃないかと思うわけですよ。
そういう意味で諦めてはいかんのです。あがき続けなくてはいけない。悪いと頭を抱えているだけでは、何も解決しない。敢然と立ち向かい、解決する方法を見つける姿勢がないと何も解決しない。ファイティング・ポーズをとり続けなくてはいけない。ファイティング・ポーズを構え続けているうちは戦いは終わらない。腕を下ろしたときに全ては終わる。株が下がったからっていって、それを全部売っちゃ損する一方。「安値で買えるチャンス」と仕掛けるまでの勇気はなくても、ひたすら動かず耐え忍ぶ方法もある。それぞれができる範囲で戦い続けることが大事。耐えられる範囲内でチャレンジし続けることで逆境を跳ね返すことができるんじゃねえかと。こう思うわけですよ。
この経済が悪い最中、マイクロソフトが勝負に出ているというのは尊敬しますよ。アメリカにはこういうチャレンジ・スピリットがある。ピンチをチャンスにしようとする前向きな姿勢がある。日本は何かと後向きに考えすぎで、こういう姿勢は見習った方がいい。チャンスと考える人間がいる限り、悪くなったヤツが退場し、チャンスを得ようとするやつが登場するという新陳代謝が働く。こういうのはいいなあと思いますですよ。
日本では株式時価総額が減ったせいでM&Aのリスクが増えたと、買収防衛策とか株式持ち合いの話が増えとりますが、そういうところに知恵とか金を使うんじゃなくて、どうやって自分たちがハッピーになっていくかを考えたほうがいい気がしますな。アンハッピーにされることばっか考えすぎ。前向きか後向きか。国民性といったらそれまでですけどね。