(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

イチビリな若者たちよ!!匿名ブログで自分を「見えない化」する配慮を!!

タイトルで釣ってみた。元ネタはこれ。

久々に感動してしまいました。「あんた、あの香ばしさ(@フォークダンスDE成子坂)」。

ブログの使い方は人それぞれ

ブログの使い方は色々あるよ。ビジネスでやってもいいし、趣味でやってもいい。もちろんこういう使い方もある。

今や,ネットを使いこなすビジネスパーソンにとって「ブログは名刺代わり」なのです。

ビビリな若者たちよ!! 実名ブログで自分を「見える化」する勇気を!! | 日経 xTECH(クロステック)

でも名刺代わりに使うつもりがないなら、気にしなくていいよ。

  • (前提1)ブログは名刺代わりである
  • (前提2)名刺は実名である
  • (主張)故にブログは実名にすべき

こういう論理だから。なので、そもそもの前提が違う人はスルーしていいんです。ブログを名刺と思わない人は匿名でOK。前提が間違っていれば、その主張も間違っているわけなんでね。

それが,まだ学生にはわかっていないようでした。

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わかる必要ないよ。

ブログの使い方とビジネスマナーは別

勉強会や懇親会などで出た学生たちの質問は,一言で言えば「ビビリ」の言葉ばかりでした。どうも,実名で情報発信をしたり,知らない人にメールをしたりするのが「怖い」ようなのです。自ら「ビビリ」だと告白して話す若者さえいて驚きました。
この状況で,細かいビジネスマナーなど気にし始めたら,まさに何もできなくなってしまうでしょう。

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これも関係ないからね。「ビビリはビジネスマナー的にダメ」なんてこともない。むしろ「ビビリ」だから気が利く、細かい、できるヤツというケースだってある。気にすることないよ。
これも次の論理がある。

  • (前提1)ビビリはコミュニケーション下手
  • (前提2)細かいビジネスマナーはコミュニケーションのうち
  • (主張)ビビリは細かいビジネスマナーを気にすると何もできない

でもこれはブログとかインターネット世界での話。実社会はまったく別だよね。ブログとかmixiで匿名だからって、実社会で人付き合いができないわけじゃない。これも前提が崩れているから気にしなくていいよ。

無名の人でも衆人環視にさらされる

無名の人間が普通のブログを始めてすぐに大人気となり,衆人環視にさらされるようなことは考えられません。

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ところがそれがあるわけで。無名の人間でも、内容次第で人気になるのがブログだし、ちょっとしたきっかけでブレイクしたり祭りになる。

  • (前提1)無名の人がブログをやっても人気にならない
  • (前提2)人気にならないブログの管理者には害はない
  • (主張)ブログは実名で大丈夫

とまあこういう話なんだけど、祭りになるリスクがある以上、この論理は成立しません。無名の人のブログでも、内容次第で人気になります。人気になれば害を被る可能性があります。ってことは、実名で大丈夫という主張は破綻します。前提とリンクしなくなるのでね。
それに結構無責任です。

もし読者やファンが殺到して「大変なこと」になるようなら,こんなありがたいことはないので,その時に対応を考えましょう。

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大丈夫だけど、もし何かあったらそのとき頑張れと。毎度おなじみ「現場が頑張れ」発想。典型的な外野の発言なのでスルーしましょう。実名にして損をするリスクを背負うのは自分だし。

企業経営者じゃありません

ちなみに,私たち企業経営者の「個人情報」は商法の定めによりガラス張りになっています。企業の登記簿謄本や帝国データバンクの企業情報を閲覧すれば,自宅の住所や電話番号まで明らかになってしまいます。

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企業経営者じゃない人は、商法の定めもないので、ガラス張りにする必要はありません。一般人には一般人の流儀があります。企業経営者のマネをすることはありません。
それに決定的なことは、企業経営者ほどの対価を得ていないということです。対価もないのに晒す必要はありません。ま、対価を得る立場になるために晒すという方法論はありますが、それはそれぞれ費用対効果を考えてどうぞ。少なくても万人に勧められる方法じゃないな。

匿名でも出会いはある

逆に,個人情報が知れ渡ることで,有用な情報が一般の人たちよりも入りやすくなるメリットを見逃してはなりません。だからこそ,私はメールマガジンやWebサイトなどネット上でメールアドレスを積極的に公開しております。そのため1日に数百通のメールが届き,その7割は迷惑メールです。それでも,新たな縁者に出会い,新たなチャンスに恵まれるメリットの方が大きいのです。

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必ずしも実名である必要はありません。匿名でも大丈夫。匿名でも個人を特定できればいいんですよ。タケルンバでもいいわけだし、id:takerunbaでもいい。個人を特定できるのであれば、実名である必要がない。
こうしてブログをやっていると、「タケルンバ」宛てにメールが届くことがあります。これも立派な出会い。匿名だろうがなんだろうが、ある名前を使い続けていれば、それがその世界では人格になる。例えば、タケルンバには原稿依頼が来ても、実名のオレには原稿依頼なんて来ません。同一人物でも、匿名のタケルンバの方が、実名よりバリューがあるってことです。
芸能人の芸名なんか典型ですね。実名を隠してますが、何の不都合もないですよね。むしろ芸名を名乗ることでビジネスにつなげている人もいるわけで。
なのであまり気にすることはねえです。実名を名乗らない不都合は、リアルでの実名活動と、ネットでの匿名活動がリンクしなくなる点にあるだけで、その両者を分けたい人には、匿名の方が好都合。
ブログだろうがなんだろうが、世の中には色々なソフト、システム、ツール、道具がありますが、それはすべて使う人次第。使う人の勝手です。自由に使ってください。「見える化」が正しいとは限りません。「見える化」は、見せたほうがいい人にとって正しい方法。見せないほうがいい人は「見えない化」をしたほうがいい。
あまりこういう言説に惑わされず、自分のスタイルを貫いたほうがいいですよ。誰かの「○○すべき」は、その人の前提が崩れない範囲内で正しいので。人には人の前提がある。自分なりの使い方でどうぞ。