はてな在住ネット老人の呟き
オレも10年以上ネットやったり、サイトを運営してきたネット老人なので、よくわかります。いちいちうなずく話。
祭りにしてもなんにしても、昔からある話でしてねえ。匿名・実名にしてもそうだし、罵倒コメント合戦とかもねえ。別に最近急にはじまったものでもなんでもない。それが最近のスタイルに変化しているというだけでねえ。あっちこっちのteacupの掲示板で行われてたのが、ブログ単位になり、書き込みがコメントやトラックバックに形を変えただけだもんなあ。
最近にしてもYouTubeやニコニコ動画ができて、TwitterやTumblrがあって、mixiやGREEなどがあるわけですが、どこで起きている問題も昔からある話でして。行き着く先は「みんな仲良く」だったりする。どうすればみんな気分良くサービスを使えますかと。そういう問題。「ネチケット」なんて言葉あったなあ。もう死語だよね、これ。
なので、いわゆる「はてな村」の議論を見ていると、「若い者が真面目に議論しとるのう」みたいな遠い目線になっちゃうのですよ。完全なる老人目線。オレみたいなネット老人にとってはどうでもいいのでねえ。
というのも、ネット老人にとってブログを始めた理由ってシンプルなんですよ。オレの理由はこれ。
更新がラク
これだけなんです。シンプル。
手間が少ない
個人でサイトやってると面倒なんですよ。ホームページビルダーで打って、見出しなんかも設定して、出来たらそれをFTPで送信して……手間がかかる。
でもブログだとそれがないんだよね。ブログの管理サイトにアクセスして、そこから文章を打って、登録すれば終わり。事前に設定したデザイン通りにアップされる。細かな設定はいらない。
ソフトがいらない
管理サイトにアクセスできればいいので、自分のPCにソフトを入れなくていい。個人的なことで言えば、ホームページビルダーを更新しなくてよくなった。お金がかからなくなった。
どこからでも更新できる
しかも自宅以外からも更新できる。管理サイトにアクセスできればいいので、会社からでも、マンガ喫茶からでもいい。携帯電話からでも更新できる。更新環境を選ばない。
だから最近はサイトをほったらかしにして、ブログばっか更新しているわけですよ。すっかり主客転倒しとるのは手間の問題なんです。
でもって、はてなにしたのも理由がある。
手頃だったから
これだけ。
料金が無料
タダに優るものなし。ま、今は有料に変えているけど、ブログを始めた当初はこれが大きかった。
そこそこ使いやすかった
デザインとかの機能がシンプルなので、わかりやすかった。ITスキルが意外と低いので、あまりに高度だと使いこなせないんですよ。……未だに低いまんまだけど。
とまあブログを始めたのも、はてなにしたのも非常にシンプルな理由。これだけ。これ以上でも以下でもない。
なので「はてな村」みたいな帰属意識がまったくないんだよね。ブログもはてなも道具にしか過ぎないし、単なるツールなので。まあ、大家と店子の関係にしか過ぎんわな。もっといい部屋があったら、もっと便利な部屋があったら引っ越すだけだもの。
- (過去記事)自由すぎますか? - (旧姓)タケルンバ卿日記
それにはてな利用者だからって、勝手にはてな村の住人扱いされても困るし。別にそこまで考えてはてなを使っているわけじゃないんでねえ。
自由すぎますか? - (旧姓)タケルンバ卿日記
これ、本音。
で、こういう視点でこれを見ると、やっぱりずれてると思う。
一日中ネットに張り付いているような人たちが、新しいネタやサービスを追いかけ続けているその後ろに、置いてきぼりにされた大集団、みたいなものがあって、実はそちらがマジョリティなのだ、という現在の構図がようやく最近実感としてつかめてきた気がする。
うさんくさい - jkondoのはてなブログ
「置いてきぼりにされた大集団」なんてないよ。その他大勢の普通の人があちこちにいるというだけ。「置いてきぼり」って言葉が出てくるってことは、どこか自分たちが「進んでいる」と思っているんだろうけど、その「進んでいる」という感覚が大間違い。「進んでいる」というその誤解が「うさんくさい」なんだよね。「進むも置いてきぼりもないよ」というのが一般的な感覚だと思うよ。
なので、これまでよりは一般的な感覚に寄って来たとはいえ、まだ自意識が強い。ずれてる。「置いてきぼり」という言葉を使わなくなったときに、はじめてマジョリティを実感できるんだと思うなあ。
もしくは徹底的に上から目線を極めてもいい。上から目線を極め、「てめーら置いてきぼりはほっとくと何もできねえだろうから、進んでいるオレたちが使いやすくしてやんよ」と見下す。こっちでもいい。結局一般人にとっては御託より、使いやすさ。はてな記法なんて一部の人しかわからん方法やめて、全部アイコン化するとか。そういうユーザーインターフェースの簡易化をすれば、それはそれでマジョリティをひきつけますよ。ブログなんてもはやコモディティなんだからさ。はてなでもlivedoorでもココログでもfc2でも大きな違いはないわけで。そこに差をつけるとしたら、使いやすさしかねえっしょ。
一般人目線になり、同じ感覚でつくりあげてもいいし、上から目線でわかりやすいサービスを放り投げてもいい。どっちでもいいけど、はてなの生命線は使いやすさにかかっている気がしますな。少なくても、まだブログをやってない人なんていくらでもいるわけだしさ。そういう人を取り込むには使いやすさじゃないかなあ。同時に今いる人を逃さない方法でもあるし。飽くなき不便さの解消と、参入障壁の低減化が大事じゃないかねえ。
以上、はてな在住ネット老人の呟きでした。