(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

Fランク大卒のオレが学歴について語ってみる

超マニアック大学卒業のオレが通りますよ。

学歴ですか。正直言って、全然気にならんのよね。

学歴は無価値。学歴を通して得たものに価値があるわけでね。

学歴なんてヅラ程度 - (旧姓)タケルンバ卿日記

こう思っているわけでして、はい。「どこにいたか」より「なにをしたか」です。外形よりも中身、デザインよりも品質、肩書きよりも実力という実質主義で考えてますのでねえ。正直、どうでもいいんだよな。過去を知ったところでどうにもならんしさ。
また、オレはたまたま大学に行ったけど、大した理由はないんですよ。最大の理由はこれ。

社会に出て行く自信がなかった。

やっていける自信はなかったな。中学を卒業したときも、高校を卒業したときも。だから高校に進学したし、大学行った。

自信がなければ、学校に行っときなさい。

404 Blog Not Found:中卒のオレが学歴について語ってみる

まさにこれ。
ただ、高校3年のときは進路で迷ったのも事実。周りのほとんどは大学進学希望だったし、世間一般では大学進学なんだろうけど、それが自分にとってベターな選択かどうか疑問があった。
で、迷ったオレがどうしたかというと、高校で「大学」「専門学校」「就職」の3通りの進路別に説明会やらなんやらがあったんだけど、とりあえず全部出た。説明会掛け持ち。就職希望者向け面接実習から、「専門学校とは」みたいな説明から、願書の書き方講習まで全部出た。あとあと聞いてみたら、3通り全部出てたのは学年通しても*1オレだけだったらしい。スゲエ。みんな決め撃ちしてたのね。
でも、この掛け持ちのおかげで自分の進路を納得づくで決められた。なんとなく「将来は文章を書く仕事とかいいなあ」とぼんやり思ってたんだけど、そのくらいのもんなら、大学進学が無難だなあと気付いた。

  • 専門的に身につけたいスキルがない→専門学校行ってもしょうがない→身につけるべきスキルがわかってから行け!
  • 働く能力もないし、働く仕事を決め撃ちできてない→就職してもしょうがない→就職はいつでもできるぞ!

なわけで、とりあえず大学行っとけ。4年後考えれば良し。そういう結論。
でもって結果的に大卒という学歴になったわけだけど、そんな程度のものなんだよなあ。社会に出て行く自信とか能力がなかったから、大学までグズグズ行ってたわけで。で、グズグズできたおかげで、なんとか社会に出て行ける準備が、やっとこさ整ったという面がある。18で社会デビューより、22で社会デビューの方が4年間分さすがに能力がつくからねえ。
ただ、ハッキリ言ってこれは「大学に行く」という選択が許されていたからではある。家庭の経済面という事情はかなり大きいですからなあ。先立つものがなければ大学には行けないわけで。色々あって逆勘当状態であり、縁を切っている我が親だが、学費を出してくれたということに関してはグッジョブと言わざるを得ない。ここは素直に感謝。
ただ、でもこのあたりは紙一重小飼弾氏の場合、実家の全焼という不幸があった。

「好き放題」(小飼さん)やっていた米国留学時代。それも1991年の実家全焼で終わった。再建のため帰国し、フリーランスで翻訳の仕事を受けるなどして働いた。

“忘却力”で仕事する──404 Blog Not Foundの小飼さん - ITmedia エンタープライズ

id:dropdbさんにはドクターストップと家庭のトラブルがあった。

小学生からの夢であった陸上の選手になってオリンピックに出る!が現実になるのかなとwktkしていた矢先に、ドクターストップ。

http://d.hatena.ne.jp/dropdb/20080525/1211703385

ぶっちゃけるとちょうどその頃、父が借金を残して失踪。

http://d.hatena.ne.jp/dropdb/20080525/1211703385

ぶっちゃけ、自分も似たようなもの。親が事業をしてたが、ガキの頃は物騒な話がゴロゴロ。

我が家は事業をやってたせいで、夫婦ゲンカもリアルだったし。金・金・金で罵り合う様子は、子どもにとっては恐怖にしかならんな。まして、それをしているのが、日中何事もないようにしれっとしている親だもの。「離婚」とか「別居」とかならともかく、「一家心中」「銀行強盗」まで聞こえてきたもんなあ。ガクガクブルブル。どんだけすさんでんだよ。DQN親じゃんよ。

よく寝れるのは起きると困るから - (旧姓)タケルンバ卿日記

この頃に親がちょっとでも思いつめてたらゲームオーバー。インターネットに出会わずに人生終了。大学どころじゃねえ。
また、大学3年のときには、その事業もパンク。クソオヤジが会社をほっぽりだして失踪。大映ドラマとかで「親が蒸発」ってストーリーはよく見てたが、まさか自分が食らうとは思わなんだ。そして自分のことながら「蒸発とはうまいこと言うじゃねえか」とも思った。ほんと、水が蒸発するみたいにきれいに消えましてねえ。……ケッ*2
ただ、タイミングは良かったのです。もっとガキでこれをやられてたら、オカンがいっぱいいっぱいで、それこそまた心中コース。心中までいかなくても、オカンのみ自殺はありえたし、誰も死ななくても借金地獄になってた可能性は高い。母親も役員に名を連ねてたからなあ。社長であるクソオヤジがいなくなりゃ、もうひとりの役員であるオカンに行くわけで。やっぱり大学どころじゃねえ。
でも不幸中の幸い。オレが大学3年だった。たまたま行ってた大学が法学部だから、最低限の法律的な知識はついてたし、そこそこ会社がうまくいってた時期もあったので、おかんにも結構なヘソクリがたまってた。おかげでオレなりの「行列ができる弁護士軍団(2人)」を組織できたし、妙な書類にサインさせられてアツーッ!もなかったし、「殺すぞ!」と言われても動じない度胸はあったし、取引先との事業継承やら債権放棄やらの交渉をしたり、従業員の受け入れ先なんかをまとめ、なんとか逃げ切れた*3
また、大学3年での話だから、「せっかくなので卒業しちゃおう」という気にもなれた。これが1年とかだったら諦めてただろうな、多分。金銭的負担も考えただろうし。「あと1年」と「あと3年」じゃだいぶ違う。
人の運命なんて、こういう紙一重だと思うんだよな。「たら」「れば」祭り。ちょっとした違い。ちょっとしたタイミング。出来事の表と裏。学歴なんてそんなもので決まるものでもあるんだよな。運命のイタズラも大きいよ。偶然の産物であったりする。まして教育費って自分でどうにかできるものでもないしなあ。親の意向ひとつでもあるし。未成年にとっては親の金に頼るしかないわけで。
であるならば、学歴よりも、それ以降の人生の方が重要だと思うんだよね。

  • 「あなたは何をしてきたのか」
  • 「あなたは何を決めてきたのか」
  • 「あなたは何を受け入れたのか」

オレはこっちの方が気になる。紙一重の結果より、それを如何に過ごしてきたかが気になる。それこそがまさにその人の履歴だし、真実なような気がするしね。人間の本質ってこういうところに出るんじゃないかなあ。過去を感じさせない人、今とかこれからを感じさせる人の方が魅力的な気がするよ。オレはそういう人でありたいな。
以上、オレも学歴について書いてみた。ナルシスティックな記事でごめーんね。

*1:300人以上いた

*2:その後、何事もなく再登場。再登場後の言動と、さらなる迷惑をかけやがったために、さすがのオレもブチ切れ、逆勘当を宣言し、縁を切って今に至る。

*3:とはいえ、結局後年トラブルが再発し、身を隠す破目になるわけだが、それはまた別の話。