(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

実名、匿名、そして流浪

匿名と実名、どっちがいいんでしょうねえ。たまたま好対照なふたつの記事を読んだのですよ。結構前の記事だけどね。

そういや自分も書いてたな。

この記事に反応して、

こんな感じで。基本的にはどんなものでも人それぞれメリット・デメリットが違うので、一概には言えないということなんだけどさ。

誰かの「○○すべき」は、その人の前提が崩れない範囲内で正しいので。人には人の前提がある。自分なりの使い方でどうぞ。

イチビリな若者たちよ!!匿名ブログで自分を「見えない化」する配慮を!! - (旧姓)タケルンバ卿日記

であると。同時に実名で匿名のメリットを享受できるなら、実名でもいいわけだし、逆に匿名で実名のメリットを受けられるなら、それはそれでもいい。あとはそれぞれのデメリットとのバランスで決まるわけで、その価値判断は人それぞれになってしまうよね。どうしても。
ただ、いくら匿名って言ったって、継続して使っていると実名並みの価値が出てくるのよね。

例えば、エントリを投稿するたびに100以上のブックマークされる分裂勘違い君劇場リンクの管理人、fromdusktildawn氏には彼のHN自体に価値が生まれている。

http://www.shosasaki.com/2008/07/31/realname_5merits/

こういうケースは山ほどあるわけで。実名は知らない。でもネットでは有名人。誰だか知らないし、実情は知らんけど凄い人。そんな人は山ほどいる。
俺なんかもタケルンバ歴がかれこれ10年以上なわけで、ネットでいまさら本名出すより、匿名のハンドルネームというか、愛称の「タケルンバ」の方がよっぽど通りが良いわけで。
試しに先ほど本名でGoogle検索してみましたが、引っかかったの5件ですよ。5件。しかも「それ、俺じゃねえし」というのまで混じっての5件。一方、「タケルンバ」で検索したら、約48,500件と出る。ダンスのページとか、掃除機とかも出るけども、差が明確に出ちゃう。本名とタケルンバの差は1万倍あるわけですよ。
となると、実名でのメリットというのは、ひとつの名前を継続することで受けられる。それは本名であるかどうかよりも、ひとつの名前を使い続けることで、メリットが発生する。

実名でブログを書く5つのメリット

1.自分自信に価値と信用が生まれる
2.程よい緊張感が生まれる
3.(気の合う)友達が増える
4.有名な人に認識され、時にアクションがある
5.365日24時間、世界中から見てもらえる自分の分身として使える

http://www.shosasaki.com/2008/07/31/realname_5merits/

これはハンドルネームでもいいわけですよ。「ひとつの名前でブログを書き続ける5つのメリット」と言ってもいいかもしれない。「全国オフ巡り」だって本名で旅に出たら誰も気付かないわけだけど、「タケルンバが」ということで、ありがたくお声をかけていただいた面がありますし。Google先生によると、知名度が1万倍違うわけですからのう。
一方で、こういう考え方もある。匿名でブログをやっていても、ひとつの名前を使い続ければ、結局は実名と同じような感じになる。ということは、実名を使うことによる不都合が、匿名でも発生する。結局同じじゃん、と。
現実での属性とかを隠すために匿名にする。ハンドルネームなんかを使う。しかし継続して使うことで、結局はいろいろな情報がひもつきになる。あるいは仕事や生活に結びつく。
となると、匿名と実名との違いってのは「○○町1-1-1」みたいに細かく住所・地番が特定されて公開されているのか、「どこだかわからんが、1-1-1」みたいに特定はできないが、それは一定のものとして公開されてるかの違いくらいなものなわけですな。
それを考えると、意外と実名でやっても害はないのかなと思ったり。最終的には一緒じゃん、と。

仮に実名ブログをやるつもりでブログを始めるにしても、ある程度は匿名ブログで初めて様子を見ながら、自信がついたら実名ブログにすれば良い。

http://www.future-planning.net/x/modules/news/article.php?storyid=1275

って方法もあるけど、本当は一切何も名乗らないのが安全なのかもね。ハンドルネームすら持たない。記号と化す。行き着く先は、はてなの匿名ダイアリー。何も名乗らず、黙々と書く。あるいはあちこち転々と。定住しない。定住することで、ブログの内容と個人とが結び付けられることを恐れる。
ジャンルとしては「流浪」ブログ。何も名乗らない。名無し。匿名でも実名でもない。何者でもない流浪のブログ。いつどこで、何を書くのかわからない。ゲリラ的なブログ。こういう選択肢もあっていいのかな?

  • 実名ブログ
  • 匿名ブログ
  • 流浪ブログ

こう書くとそれっぽい。
ただ、流浪ブログだと個人宛の反応はあまり望めないわけで。新たな展開とか、世界の広がりという可能性を否定してしまう。匿名ダイアリーでもトラックバックがついたり、反応は見れるけど、それは個人にひもついたものではない。
ま、純粋に議論を楽しむだけなら十分かもしれんけどね。人格を出さなくても成立するってのが名前を出さなくていいことのメリットだけど、名前があることのメリットは当然に失うわけで。
実名・匿名それぞれにメリットがあって、デメリットがある。しかし、ひとつの名前を名乗り続けることで、仮名が実名となり、匿名にならないことを考えると、第三の選択肢でもある「流浪」もありかな? と思ったり。
それぞれの価値判断で、お好みのスタイルを選ぶとよろしいかと存じます。