(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

5月11日に新人が抜ける!?

新人さんには縁起が悪いかも知れないけど、こういう予言をしましてね。

今日から学校や仕事が始まっている人も多いわけですが、つらいのは4/1でも4/6でもなくて、5/6ですよ(予言)。そして泣きたくなるのは5/10です(さらに予言)。

http://twitter.com/takerunba/status/1460853633

毎年のことですが、こういう傾向があるんです。

ゴールデンウイーク明けがつらい

休みなく働き続けるのって、実は結構持つんですよ。スイッチをオンにしたままは意外とできる。もちろん疲労はするし、消耗するけど、惰性でできる。勢いでできる。
しかしですな、一回スイッチをオフにすると、そこから再始動するのがつらいのです。「よっこらしょ」と腰を下ろしたあとに、再び立ち上がるのって面倒なのね。座り続けていたくなる。
「ゴールデンウイークまで何とか」というのを励みに乗り切った。そこで休んだ途端に気力を失う。休んだせいで気力を失う。まあよくあることなんです。

事件は月曜日に

なんとか気力を振り絞り、7日の木曜日に出社した。8日を乗り切った。そうするとまた土日のお休みになる。
でだ。こういう暦の年って、週明けの月曜日に大遅刻とか無断欠勤(欠席)が多いんです。退社・退学する人がよく出るんです。いきなり人がいなくなりだすんです。ゴールデンウイーク明けはみんな気張って出てくるし、遅刻やら欠勤やらは他の日とかわらないし、休み明けでいきなり辞めるヤツもいない。長い休みを得たことで、「休み明け、頑張らなきゃ」みたいな心理も多少はありますし。でも、一呼吸おいた11日にバタバタっと動く。
いわゆる「糸が切れた」というのかな? そういう状態になりやすい。たかだか1ヶ月の話なんで、「バーンアウト」って言ったら大げさだけど、まあそれに近い。燃え尽きた感じ。いきなり燃えカスになる。

ゴールデンウイークに種は蒔かれ、土日に芽が出る

ある程度のまとまった休みを得ることで、いろいろと考える。

  • 自分はこの仕事(学校)向いているのかな?
  • 辞めたほうがいいんじゃないかな?
  • 今ならまだ間に合うんじゃないかな?
  • もっとやりたいことがあるんじゃないか?

こんなこと。
もちろん新生活がはじまったばかりなので、「いやいや、そんなことはない」と頭の中で即打ち消すんだけども、何せ中心となる新生活に自信を持てないし核がない。「もしかして?」という疑問はどうしても残る。
疑問を持ったまま7日・8日に臨む。すると、その2日間で疑問がどうなのかの真偽を確認してしまうわけなんですね。「あ、やっぱり向いてない」「やりたいことはこれじゃない」と。
で、土日、また休みになる。ひとりになる。このとき、いろいろな思念が頭をよぎるわけです。ゴールデンウイークのときよりも、より具体的に。選択肢を伴って、頭によぎる。そういう考えで頭がいっぱいになり、感情が制御できなくなって泣いてしまうとか。そういう人もいる。
その上で結論を出してしまう。「辞めよう」と。長い休みがあって、ちょこっと出てまた休みという暦の場合、不安要素を確信に変える時間ができてしまう。同時に休みなので、社内や学校内でその不安を解消するチャンスがない。休みの間に結論は出てしまっている。その結論を月曜日にいきなり出される。まだ迷いがあれば遅刻や休み。結論まで至っていれば退社・退学。

5月7日・8日を慎重に

こういうパターンは結構あるので、会社で新人を指導する立場にあるような人は、この2日間、新人に対する接し方を慎重に。この2日間の過ごし方如何で、人材定着率が動くもんですよ。7日、笑顔で新人を迎え、8日、笑顔で新人を送り出す。意識的にそう振舞ってもいいくらい。
できるだけ褒めてあげたいな。否定的な言葉より、肯定的な言葉を投げかけたい。あるいは不安に思っていることを解消すべく、コミュニケーションの時間を増やしたり。この2日間で「ダメそうだ」という結論を出してしまうように、「イケそうだ」という結論を出すこともある。自信が確信に変わるケースだって起こり得ますし。
一方、新人の側の人は、あまり思い込まないようにね。新人なんて実力がないのが当たり前。実力がないのを嘆いてもしょうがない。周りの人と比べても意味がない。何故なら周りの人は新人ではないし、キャリアがある。できて当たり前。自分に何が足りないのかを知るにはいい教材だし、比較の意義はあるけども、その「できる」という結果だけをうらやんでもしょうがない。できるようになるための方策を考えた方がいい。

でも頑張り過ぎないって大事なんですよ。バイトが決まる。初日を迎える。張り切って出勤する。その時の意気込みボルテージは最大だ。やる気満々。何でもやってやろうと思っている。「何でもやるぜ、何でもできるぜ!」と。
でもね、現実はそういかないんだよ。できない。ほとんどできない。足手まといになることもある。右往左往するだけかもしれない。ただ突っ立って終了かもしれない。やる気満々で初日を迎えても、現実はそんなもん。へこむ。かなりへこむ。落ち込んでトボトボと帰宅。食事もおいしくない。次回のバイトに行く気力もなくなった。あんなに働くのが楽しみだったバイトなのに。
けれども、それが当たり前。何故なら、あなたは仕事先で最も仕事ができない人だから。何せ初日だ。できるわけがない。どういう仕事なのかの全体像も知らなければ、細かい段取りもわからない。その事業所のローカルルールみたいなものも聞いてないだろうし、タイムスケジュールも、体の使い方も、仕事のコツも、全くの白紙状態でバイト初日を迎える。
ということは、意気込みは最大なのに、仕事能力は最低なのだ。ここにギャップがある。やりたいんけども、やる能力がない。だから出来ない。出来ないから自分の願望と大きく乖離する。乖離するから自分に絶望する。へこむ、落ち込む。こういうサイクルになる。

バイトデビューの3ヶ条 - (旧姓)タケルンバ卿日記

こういうところがあってさ。やる気があっても空回りするものなのですよ。やる気はあっても実力がないから、手ごたえなんて伴わないのですよ。
「自分はこれはできるはずだ!」みたいな見込みもさ、見込みをする能力がないわけなんで、それも不正確。節穴の目で実力を測ってもしょうがない。自分に対して過剰な期待をしていることが多いわけでね。
ま、ともかく5月11日にひとつの壁があります。その壁はゴールデンウイークと、その後の土日でつくられます。その過ごし方にご注意を。楽しく休んで、気分良く再始動できるといいですなあ。

追記(2009/04/07 15:20)

今年の5月6日は振り替え休日との指摘をいただきました。こちらの勘違いです。日付部分の記述を一部修正しました。ご指摘いただいた皆様、ありがとうございます。