ほう、名乗り出ましたか。尖閣ビデオ流出。
「第5管区海上保安本部(神戸市中央区)の神戸海上保安部の巡視艇乗組員が『自分が流出させた』と上司に申し出たとの報告を受けた」
http://www.asahi.com/national/update/1110/TKY201011100241.html
で、ここからは一般論だし、俺の憶測というか、単なるメモ。
こういう「事件」の場合、ニセ自首がありがちなのよね。まったく関係のない人間が「俺がやりました!」と。そういうケースがままある。
捜査する側は、一応は自首のケースだから、自首してきた人間が犯人であることを前提に捜査する。本当に犯人かどうかを確かめるべく、犯人しか知り得ない情報を聞いて裏をとるなどするわけだけど、何故かここで矛盾が生じて「……オマエ、犯人じゃねえんじゃねえの?」って結論になったりする。
何故ニセ自首をするのかという理由はいろいろあって、組織的隠蔽のこともある。殺人や傷害、銃刀法違反におけるヤクザの身代わり自首みたいな。しかし供述に矛盾が生じる際は、組織的な隠蔽はあんまりない。ヤクザの身代わり自首の場合、犯人しか知り得ない情報を、組織的に知らされているわけだからさ。供述の結果、矛盾が起きるケースはあんまりない。というか、矛盾が起きたら真犯人を隠す意味がないし。
供述に矛盾があった場合、そのニセ自首の理由は、実に個人的だったりする。例えば目立ちたい。国の役に立ちたい。○○さんを守るために。我慢していられなかった。云々。何をどういう理由で「俺が自首すべきだ!」という結論になったのかは、ズバリ言って他人にはようわからんが、当人にとっては合理的な結論だったりする。
これからの捜査によって、現実との照合作業が行われ、彼が真犯人であるかの確認をとるわけだけども、こういう事件の場合、次のような現象が起こり得る。
- 真っ先に手を挙げた人間が真犯人とは限らない
- 自首した人間は真犯人のことを知らない
- 自首した人間が出現したことで、捜査がその人間に集中する
- 捜査対象の集中の結果、重要なことを見逃したり、重要なところに捜査が行くまでの時間的ロスが発生する
- 時間的ロスが発生することにより、真犯人は証拠隠滅の時間を稼ぐことができる
- 自首した人間は本人が意図せずとも、結果的に証拠隠滅の手助けをすることになる
ま、真偽は時間が経たないとわかんねえけどね。あくまで可能性の指摘ということで、ひとつ。
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