(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

貶めてもしょうがない

新年度早々に香ばしいやつをありがとうございます。

1ページ目が「アメリカ凄い」。2ページ目が「日本だめだめ」というおなじみのパターン。
ま、もはや持ち芸の領域なわけで、もはやツッコミを入れるのは無粋なわけだけど、ここまで極端だと凄いや。

さらに大きな原因は、新聞サイト以外のブログなどに、まともなエコノミストがほとんど執筆しないことだ。たとえばTopHatenerというブログの人気を解析しているサイトで、「経済」分野のブログを見てみると、上位50のブログの中に私以外に職業的な経済学者は数人しかいない。しかもほとんどが匿名だ。匿名の情報などというものには何の価値もない。

ASCII.jp:ウェブは民主主義を救えるか (2/2)|池田信夫の「サイバーリバタリアン」

ぷぷぷ、「何の価値もない」んだって。「何の価値もない」と言い切るには、「ゼロである」という証明をしなきゃいけないので、とんでもなく大変なことだし、ハッキリ言って無理だと思うんだけどね。だって、ほんのちょっとでも価値があったらダメなわけで。
それにさ、「政策論争がほとんど起こらない」原因も妙だ。

  • (原因1)新聞サイト以外のブログなどに、まともなエコノミストがほとんど執筆しない
  • (原因2)TopHatener上位50のブログの中に職業的な経済学者は数人しかいない
  • (原因3)ほとんどが匿名

原因1と2はわかるよ。ブログでそういう言論活動をしとる専門家が少ないということだろうから、そういう人が少なければ、そりゃ論争も少ないだろうて。
でも、原因3の匿名の多さは関係ないような。実名でやってる人が少ないから目立つだけじゃないのかね。原因1と2の裏返しだべや。
だとすると「匿名は良くない」と言ってもしゃあない。「匿名でもいいから論争しようぜ」とか、「匿名でも、きちんと発言に責任を持とうぜ」みたいなアプローチになるのが建設的じゃないですかね。既に多い層がいるんだから、「てめーらはダメなんだ」と言ってもしゃあないでしょ。良くしようとする方が前向きでしょ。
同時に実名サイドの人とか、専門的知識を持つ人が参入してないんだから、「もっとブログで書こうぜ」って呼びかけるのが一般的な話の帰結じゃないかなあ。「まとも」な人に書いてもらえばいいわけでしょ、要するにさ。
「日本で政策論争がない」と「日本のウェブ言論はダメだ」を結びつけようとすると、こういう話になると思うんだよな。それぞれのメリット・デメリットは別個のものだし、政策論争を活発にしようという処方箋と、ウェブ言論を良くしようという処方箋は別のものであるはず。ごっちゃにすると混乱する。
言いたいことはわかるけど、話をごっちゃにして、誰かを貶めても仕方ありませんや。