ダメなマネーボール

「マネーボール」が売れた影響かなんというか、最近のスポーツ新聞の野球記事を見ると、どうも「マネーボールそのまんま」みたいな論評が目に付く。
そうじゃねえんだよ！
「マネーボール」でもっとも重要なことは、野球というスポーツに科学的手法を持ち込んだ、ということなんだよ！
結論をただ持ってくればいいってことじゃねえんだよ！
アスレチックスＧＭのビリー・ビーンが凄いのは、今までアナログの世界であったプロ野球を、統計学によって様々なデータを分析し、様々な相関関係を発見し、また、相関関係がないことを見つけたことなんですよ。つまり因果関係であり、原因と結果の実証を行ったということです。
その結果として、打者は打率より出塁率。投手は防御率より奪三振率の方が良い選手との相関関係がある、ということがわかったわけですが、この結果のみをありがたがっているだけでは何の意味もないんですねえ。
というのも、この相関関係は日本でもそうなるかどうか実証されていない！ということは、確かに科学的手法で得られた結論ではあるものの、日本においては「得点圏打率が高い選手は勝負強い」的な根拠のない俗説に過ぎないわけです。これが何故わからない！
「マネーボールでおらがチームもアスレチックスだ」的な幻想はダメだ！ちゃんと分析しようぜ、楽天！