いやあ、無知って怖い。0−1で負けたこの試合結果をもって、早くもオシム叩きを始めたバカモノがいる。この結果でオシムが悪いとなっちゃ、さすがにオシムもかわいそう。あまりにもサッカーを知らなすぎる。アウェイで勝つのは難しい。これ、常識。アウェイは引き分けで十分だし、負けたとしても0−1なら得失点差を考えれば上等。これが常識的な受け止め方。いつでもどこでも勝てるなんてサッカーは甘いもんじゃない。国際試合なら尚更だし、サウジアラビア相手なら特にそう。
大体サウジに乗り込んで勝てると思うヤツの認識が甘い。サウジとイランはアウェイじゃ勝てねえっすよ。良くて引き分け。韓国や中国は気候的に同じようなものだからまだしも、日本と中東じゃ気候が違い過ぎる。ましてや実力的に大きな違いがないわけで、地の利がないのに勝てというのは無理な話。次のイエメン戦でも、日本のマスコミは勝つことをベースに報道することでしょうが、引き分けで上等です。ホームで勝っている以上、引き分けならアドバンテージがあるわけで、勝たなくてもいい。引き分け狙いでOK。極端な話、ホームで2−0で勝っているので、0−1負けでもアリ。佐藤寿人の追加点は実はそういう重みのある1点。そのくらいの現実感でサッカーを語って欲しいですね。
で、試合の中身ですが、やっぱり攻撃の決め事ですなあ。課題は専ら攻撃。誰にボールを預けるのか。サイドなのか、中央なのか。グラウンダーなのか、ハイボールなのか。これらの局面ごとの判断が中途半端。しかも今回は中盤からの飛び出しもイマイチで、特に見所はなかったです。
日本のマスコミはこういうところを「オシムマジック不発」と書いているんでしょうが、しかし海外組が全く入ってきてない現状で、核となる戦術、選手を決めてもしょうがないわけで、今は過渡期。むしろ育成に重きを置いている現状で、現実的な成果を出していることに目を向けるべき。制約があるなかで、これだけの成果を出している現状を批判してみてもしょうがないです。
ワールドカップのバカ騒ぎ以来、日本のサッカージャーナリズムのヘボさが目立ってしょうがないねえ。