(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

本日のお前が言うな

ちょっと前の話なんですが、こんな記事がありました。リー・クアンユーミャンマーの軍政批判。

 「軍事政権の高官たちには経済感覚がまったく欠如している。多くの天然資源に恵まれているミャンマーの経済がどうすれば現在のような困窮状態に陥るのか分からない」

これ、実は紙一重の発言。というのは、シンガポールも独裁だから。違いは成功したかどうかで、本質的な違いはあんまりない。シンガポールはうまくいっているから国内がまとまっているだけで、これが大失敗だったらリー・クアンユーに対する反感は相当なものになっていたはず。少なくてもインドネシアスハルトみたいになっていたでしょうな。

 ミャンマーは世界の最貧国の一つだが、その国土は天然ガスや鉱物などの資源に恵まれている。

「オレは資源がないシンガポールでうまくいった」「オレって世界一」ということを言いたいんでしょうけど、だからこそ独裁って危ない体制なのよね。だって「たまたま」リー・クアンユーが有能だっただけだから。仮にミャンマーの軍政レベルだったら、シンガポールミャンマーより悲惨な状態になってたわけですよね。資源がないから。現実に今でも水はマレーシアからもらっておるくらいで。
つまり独裁ってのは独裁する人間の能力に全てかかっとるわけで、実にギャンブル性が高い体制。まして怖いのは、体制をなかなか変えられない。独裁しているヤツが残念ということがわかっても、それに対抗し得る力が民衆にない。そう考えると自由民主義体制は意外と悪くないなあと。ダメならダメで替えがある体制の方がよほど健全。
頼りねえけど民主党を応援しとるのはそれが理由。替えはないより、あった方がいい。民主党の良し悪しより、そこが大事。何でも2個ずつ買ってしまう性格なのです。替えがないと落ち着かない。ああ、小心者。