(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

腐った羊水生まれですが、何か?

なんだかなあ。倖田來未の「羊水腐る」発言。祭りの結果、活動自粛という結果に。

この展開、非常に気に入らない。「言論の自由」を封殺するような雰囲気も嫌いだし、批判されて活動自粛というヘタレ具合も嫌い。なんなんでしょうね、この展開。
まず話の前提として、うちでもしつこいくらい書いてますが、わしゃ自由主義者なのですよ。でもって、自分が自由でいたいので、人の自由に関して干渉しようと思わんのです。「他人の自由を否定するものは、自ら自由を受けるに値しない」なのですよ。
でもってこの自由には「言論の自由」も当然含まれる。誰が何言おうと勝手。どうぞご自由にと。で、この「羊水腐る」なんて話は、当然に「言論の自由」の範疇の話。倖田來未だろうと誰だろうと、こういうことを言うのは自由。「あ、そうですか」ってな感じ。
ただこれは勘違いしちゃならねえんだけど、自由には責任がつきものなのよね。何しても自由だけど、自分がしたことの責任は自分でとってくださいねと。当然責任がとれる範囲で行動してますよね。自分のケツは自分で拭けますよね。また自由を享受できる状態を維持する努力をしてますよねと。自由にして問題が起きれば、その自由はなくなってしまう。自由であるための限度をわきまえてますよね。こうした話はセット。
でもってこの話だけど、35歳以上をクサしたわけだから、当然そういう人からは反発されますわなあ。そりゃしょうがない。そういう話なんで。で、そうした反発が発言の代償なので、それをわかってるならノープロブレム。何の問題もねえですよ。別にヤツは公人じゃねえし。発言に何らかの責任を負ってるわけじゃねえし。活動自粛する話じゃねえ。
深夜のラジオでの冗談話としちゃ、活動自粛というのも重過ぎるわなあ。35歳の女性が聴いてないという前提でしゃべったようなもんなんで。それを又聞きのような形で祭りになり、炎上したわけで、展開としちゃ同情する点はある。冗談として聞き流すレベルの話だしねえ。時間とかノリとかテンションを考えれば、あんまりマジメにとるのもどうかと。冷静に文字で起こすとヒドイけど、深夜のラジオの発言。普通だったらスルーされてる話じゃねえですかね。「酔っ払って上司の悪口を言ってた」みたいなもんじゃありません?
で、こうした発言を人質に、あんまり叩くのも大人気ねえなあと。しかも議論のマナー無視。議論のマナーとしては、発言に対して叩くのはOK。でも人格攻撃はNG。「発言を憎んで、人を憎まず」と言いますかね。「羊水腐る」という発言が悪いのであって、倖田來未が悪いかどうかは別次元の話。このあたり、すぐ人格攻撃につながるのが日本のバッシングの特徴。行為とか意見とか発言と、人格を切り離して考えるべき。人の意見の好き嫌いと、その人への好き嫌いをごっちゃにして考えすぎる。「あの意見は気に入らないが、あいつは好き」とか「あいつは嫌いだが、あの発言はいい」があっていいし、そういう風に分けて考えるべき。
まして倖田來未が嫌なら、倖田來未の歌を聞かなければいいし、テレビや雑誌を見なければいい。それだけのこと。「羊水腐る」も言えない世の中ってどうかしてると思いますがね。その発言の良し悪しはべつとして、そういう発言もできるのが「言論の自由」であり、自由社会だと思いますがね。良し悪し以前に言うことができない抑圧された体制より、よっぽど成熟した社会じゃありませんかねえ。
……と、ま、一応フォローしたが、オレなら絶対そういうこと言わないけどな。そもそもそういうことを思ったり考えたりしたことすらないし、35歳以上の女性に嫌われたくないし。ましてや「35歳を回るとお父さんの精子が腐ってくる」とかだったら困るもの。リアルにまもなく35歳なので。期限は4年。むむう。まあそうなったらそうなったで、腐ったモン同士でくっつきゃいいか。よくよく考えりゃ、オレも35歳超えた腐った羊水から生まれた子どもだし。2世代にわたる腐り家系。ある意味熟成が進んで美味。わしゃ鮒寿司か。