(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

困ったちゃんに困った

この記事を新銀行東京に関連付けて書いたわけですが。

なんか自民党とか福田大首相が「困ったちゃん」になりつつあるんですが。

経営状態が改善しない企業を揶揄して「アクセルとブレーキを両方踏んづける」という表現をよく見掛ける。企業が苦境に陥っているとき、売り上げを伸ばすか、経費を削るかの二択で経営者は頭を思い悩ませるが、一部の経営者は何の矛盾も気付かずに「よし。お前ら明日から経費使うな。無駄な人間は全部解雇だ。営業所も閉じろ。で、来月の売り上げは2倍にしろ」とか無理を言う。

http://nvc.nikkeibp.co.jp/nveye/komata/20080306_001081.html

で、最近の動き。テレビの深夜放送とか、コンビニの24時間営業の自粛を求めるんだって。

政府の「地球温暖化問題に関する懇談会」で、深夜放送のほか、24時間営業のコンビニエンスストアなどの見直しについて議論していく考えを示した。

http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2008030700401&j1

ということは、その分、経済活動は減るわけだよねえ。深夜放送がなくなる分、テレビ番組は制作されなくなるし、広告料も発生しない。コンビニの売上も減るしね。稼働時間が減るわけだから。
でも、給料は上げろって言ってるんですよ。福田大首相様は。

「景気浮揚のためにも春闘に期待する」と賃金上げへの協力を求めた。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080307k0000m020115000c.html

……おお、困ったちゃん。売上減らすような自粛を求めておいて、給料は上げろと。そいつは無理だ、無理筋だ。
自粛は環境を理由にしているけど、環境の結果暮らし向きが悪くなったら何の意味もないのにねえ。いい暮らしのための環境なので。いつもよく書くことだけど「健康のためなら死んでもいい」みたいな話。「環境のためなら貧しくなってもいい」と。「でも給料は上げて欲しいんだよ、ちみい」と。……おお、わかりやすい矛盾。そりゃ不可能だべや。
結局今政府がやっていることって、こういうテンションの下がる規制の話ばっかなんだよね。あれはダメ、これはダメ。それはしてならぬ、これもしてならぬ。これはやめなさい、あれはやめなさい。でもそれだと経済活動は小さくなるんだよね。今までやってたことができなくなるし、新しいことはますますできない。
自転車の3人乗りなんて話もそうだよね。結局OKになったみたいだけど。でも一事が万事この調子。これだと何にもできない。かつての日本に逆戻りだし、あるいは昔より始末が悪い。それこそ「イギリス病」と言われた頃のイギリスそっくり。「失われた10年」どころか、20〜30年も前のイギリスかよ。そのうち「失われた半世紀」になるんじゃね?
こういう反省があるから規制緩和って流れができたんだけどねえ。すっかりその流れが止まり、逆流開始。物事は全て内向きに、縮小縮小の方向に向かってる。それでいて給料上げろ、景気良くせいと言うヤツがいる。この論理矛盾に気付かない困ったちゃんが政治家に多いって困ったもんだよねえ。しかも首相だったりするし。困ったちゃんに困ったもんだ。