(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

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タケルンバ朝食をおおいに語る

「1日3食の中でどれが好き?」と聞かれれば迷わず朝食と答えるタケルンバである。願わくば朝食のうまさを1日3食味わいたいもんけども、なかなかそううまく行かんもんで。極端な話、同じものを3回食べても、一番うまいのは朝食。そのくらい朝食はうまい。
そんなオレなので、この記事には見事に釣られたわけだ。「世界一の朝食」が代官山に登場。

まあ「代官山」とか「カフェ」という時点で「ごめんなさい」であり、「トム・クルーズなどハリウッドスターも通う」という時点で「そうだね、プロテインだね」であり、仕掛けたのが中田英寿が所属する「サニーサイドアップ」とわかった時点で「オレも自分探しの旅に出よう」というお話。急に萎えまくり。
『評判の「スクランブルエッグ」や、「リコッタパンケーキ」』というあたりも萎える原因ね。何だかんだで日本の朝食で30年生きてますんで。どうしても和食志向になっちゃうよね。やっぱり基本は和食で、おかず・漬物・ご飯・汁物のコンビネーション。これに限りますよ。

おかず

やっぱり朝は魚ですな。魚の焼いたヤツがいい。朝食というのは眠っていた感覚を呼び覚ますものだと思うので、焼いた香ばしさで嗅覚を目覚めさせたい。その点で刺身より焼きではないかと。
焼き方は、皮目はバリッとクリスプに。ハシをのせた瞬間に焦げ目が割れるくらいがいいですな。特に鮭はクリスプ派。鮭皮から出る脂でパリっと香ばしく焼けたヤツをひと噛みふた噛みし、そこに白飯をかっこむ。たまりませんな。
焼くのは魚なら何でもいいです。ただ、ある程度塩味がある方がうまい。生の魚よりは、干物とかの下味がついているヤツです。
干物で言えば定番のアジなんかもいいけども、カマスが意外と侮れん。アジに隠れてますが、こいつがなかなかの実力者。あとはイワシの一夜干しなんかがええですな。頭をクリスプに焼いて、頭から食いつく。バリバリを噛み締める中から、ワタの旨みが染み出してくる。その口の中にご飯を入れれば、ご飯の甘みと、ワタのコクと苦味、身の旨みと塩分、そこにアクセントを与える頭の歯ごたえと香ばしさの宴。しみじみ朝食ってうまいなあと思いますよ。

漬物

おかずの魚に塩分を求めたいので、漬物はあっさりがいいですな。浅漬けで十分だし、極端な話、塩もみくらいでいい感じ。春・夏はキャベツ、秋・冬は白菜あたりですかね。贅沢言えばタケノコの漬物なんですが。あれ、京都とか行くと必ず買っちゃうんだよなあ。別に京都以外でもいいんだろうけど。
ただこれはあくまで塩味のバランス。目玉焼きがおかずなら、味噌漬けみたいなガツンとくる漬物がいい。ゴボウの味噌漬けみたいな個性的なヤツの方がしっくりくる。おかずと逆の個性で組み合わせたいですね。

ご飯

これは完全に好みの問題なんだけども、オレは硬めが好きなのです。でもって、ちょっと冷めたくらいがいい。
ベチャベチャのご飯がおいしいとは思いません。同じく炊き立てがうまいとも思わない。ある程度噛み応えがあり、水分が抜けていて、米の甘みを感じる。そういうのがいい。古い旅館での「きちんとおひつに移されたご飯」に勝るものはありません。

汁物

実はオレにとって朝食の主役は汁物なんです。汁物がありゃ他はいらんというくらい。汁物を飲んで、ますは体を温めたいんですよ。温かい汁物でホッと一息つきたいのです。
で、汁物に関しては韓国と沖縄ね。この2地域の汁物にはかなりやられます。韓国ものでは「ソルロンタン」「コムタン」、沖縄だと「アーサ汁」「中身汁」あたりがあるとありがたい。胃袋に優しく染み入りますよ。
個人的ベスト汁物はきのこ汁。きのこを山ほど入れ、ほんのりと醤油で色づけし、他にごぼうとかこんにゃくをちょっと入れるだけ。これがうまい。ガツンとわかりやすいうまさじゃないんだけど、余韻のあるうまさというかね。一息ついたあとにうまいなあと。そんな味。
オレはこんな朝食が世界一だと思いますがねえ。皆さんは如何でせうか?