(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

迷わず書けよ、書けばわかるさ

久々に「アメーバニュース」にでも釣られてみますか。こんな記事発見。

 良いブロガーとなるための10項目を紹介しているサイト「404 Blog Not Found」が話題となっている。

「話題になってるか?」と率直な疑問を感じたが、ま、そこは置いておくとして、元記事をチェック。

んあー。相変わらずハードル上げまくっておりますなあ。ところどころ納得する部分はあるけど、話の根っこが違いすぎるので、オレとは相容れない感じ。「良いも悪いもねえよ」ってのがオレの価値観なのでねえ。ましてブログは誰でも気軽に情報を発信できるという良さがあるわけで、そういう自由な発信ツールを、やれこれが良いだとか、これが悪いとかで足かせをつくりたくない。良い悪いは個人の価値観なので、それを他人に押し付けたくないのですよ。物事の良悪って人それぞれの価値観だし。
また「良いブロガーになる自由」もあるし「悪いブロガーになる自由」もあるんじゃねえかと。オレは良悪の定義付けをするのが嫌いなわけだけど、その定義付けを知りながら、あえて逆を選択する生き方もあるわけで。「騙されることを知りながら、ついつい見出しに反応して東スポを買う」みたいな。買って読んでみれば、やはり釣られたと気付くわけですが、それでもなお釣られたい、騙されたい気持ちってあるでしょ。そういう満足感もあるわけなんで、あんまり画一的な基準をつくるのもどうかと思うんだよなあ。
それに、それぞれのレベルに応じた需要もあるんだよね。

 「これに関する意見であれば私の右に出る者はいない」という「コアコンピタンス」が一つ欲しいところではあります。

って意見はなるほどその通りであるし、第一人者の意見だからこそ知りたいし読みたいという需要はあるんだけど、別に得意分野なんかなくても問題ねえというのも真理だと思うんだよなあ。一般人の一般的な意見にも需要があるし、ちょっと詳しい人の意見、かなり詳しい人の意見、専門家の意見、第一人者の意見。それぞれに応じた需要があって、読み手がいる。
専門的な話、高度な話は読み手を選ぶんだよね。読み手にも知識が要求される。難しい話を知ろうとするときは、とりあえず「日本の論点」とか「現代用語の基礎知識」あたりから手をつけた方が無難じゃないですか。いきなり学術論文に手をつけてもチンプンカンプンでしょ。基礎がない人は基礎からやった方がいい。ブログにしても同様で、自分のレベルにあった書き手を選ぶべき。
で、こういうのは重層的でないと成り立たない。様々な分野の、様々なレベルの記事が多く存在する。ド素人レベルがあれば、超プロ仕様のものもある。こういう状態であれば、自分にあったものを選べる。そのためには多様な人が好き勝手に書いてる状態の方がいいんですよ。第一人者の意見しかなきゃ、ネットで基礎を学ぶ機会がなくなっちゃうじゃないですか。逆にド素人ばかりじゃ、プロが刺激を受ける機会がなくなっちゃうし。こういうのはカオスで結構。何でもありで大いに結構。自分にあったレベルのものを探し出すテクニックさえあれば、何でもありの方が豊か。そしてテクニックって言っても大したもんじゃないし。「ググれ」って話で。
なのでブロガーには良い悪いを気にせず、とにかく書けよと。書けばわかるさであります(@猪木)。書いた記事は、書き手のレベルに応じた読み手に読まれるはず。即ちそれは重層的なネット知性の一部になったということ。それは十分意義深いこと。ましてや、あなたの意見はあなたしか発することはできない。何故ならあなたはこの世にたった1人しかいないから。何を書こうがそれはオンリーワン。迷わず書けよ、書けばわかるさ。