(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

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ポッチャリ共和国戦記

我がポッチャリ共和国の長年の議題がこれである。

「ポッチャリ」と「デカい」の国境線確定

これは重要な領土問題である。ポッチャリ共和国も様々な政変を経て、現在は第四共和制となったが、代々の統治者にとって最も頭が痛い問題である。
ただでさえ我がポッチャリ共和国の領土は膨張する一方であり、国内の兵力は手薄である。「ポッチャリの向こう側」ことブーデー帝国が仕掛けてくるゲリラ戦が悩ましい上に、デカ公国の問題が片付かん。
実はつい最近も柳原可奈子というスパイをブーデー帝国に仕掛けられ、ちょっとした紛争があったばかりだ。その際は「ポッチャリ共和国民よ、冷静になれ。柳原可奈子がポッチャリ共和国民であるはずがあるまい。ブーデー帝国民に決まっておるではないか」という歴史に残る我が演説により、国内の動揺を抑え、大事に至らずにすんだ。あれは森三中事変以来の危機であった。
そうそう。話はデカ公国であった。この国はかつてポッチャリ共和国から分離独立を果たした国であるのだが、その建国の経緯も不明確であるし、どこまでがデカ公国であるか、未だに判然とせぬ。しかもだ。我がポッチャリ共和国とデカ公国の間は一種の緩衝地帯になりつつある。現地住民は両者を行き来し、物資も豊かで、自由を謳歌している。これは非常に問題である。きちんと国境線を確定させねばならん。
元はといえば、こやつが出奔したのが問題だ。

彼奴は私が目をつけておったポッチャリ希望の星であった。間違いなく次代の星となるはずであった。ところがだ。いつの間にか、気がつくとデカ公国の手先になっていたのである。ポッチャリではなくなっていたのである。単にデカくなっていたのだ。
あとはこやつも我が国民を悲しませた。

我が国の同盟国であるオパーイ王国のオパーイ三世が「ヤツは良い」と言っておったのはそう遠くの話ではない。ヤツも有望であった。
ところがだ。あっという間にデカ公国に行ったではないか。何故だ、何故デカくなるのだ。何故ポッチャリせずにデカくなるのだ。何故だ、どうしてだ。
これがまだブーデー帝国につくならいい。諦めもつくというものだ。またダイエット山脈を越え、スレンダー大帝のもとに行くのも悪くない。あの険しい山脈を越えて行くわけだ。その心意気は認めざるを得まい。山越えに失敗し、我が国へ戻ってきても温かく迎えよう。ポッチャリ共和国はリバウンドは大好きだ。
しかしデカ公国ばかりはどうにもならん。ブーデーでもポッチャリでもない。デカいのだ。あらゆる価値観を超越しておる。それでいて我がポッチャリ共和国から有望な人材を引き抜いておる。聞くところによると、ブーデー帝国からも人材を集めているらしい。じわじわと我が領土を侵食しておる気がする。一大事だ。国難である。
当面はmisono将軍の動きが焦点になろうか。彼奴は一時ブーデー帝国に寝返り、その後、微妙な帰還を果たしたように見えるが、また再度ブーデー帝国に寝返るやもしれん。またデカ公国に転じる可能性もある。微妙に巨大化しておる。実の姉の倖田将軍が謹慎中なだけに大人しいが、謹慎後、姉妹揃って動く可能性もある。あの姉妹の生まれはブーデー帝国であるしなあ。油断がならぬ。
我がポッチャリ共和国の憂鬱はいつまで続くのであろうか。
タケルンバ卿記す)