(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

読んだものとか観たものとか

なんかいろいろあるので、まとめてご紹介。

坂本ですが?

坂本ですが? 1 (ビームコミックス)

坂本ですが? 1 (ビームコミックス)

ネタ一発というか、出落ち上等というか。あっさり読める。頭使わない。
こういうキャラクターの個性一発ものって、寿命が短く、長生きさせようとすると、対抗する強力なライバルが必要になったりするが、主人公の個性一発で売っているために、結局は共存しない。主人公の強力なキャラを薄める結果に終わったりする。
無理に長生きさせようとせず、勢いが終わったその日が連載の終わり時と、あっさり終わって欲しい。

女2人の東京ワイルド酒場ツアー

女2人の東京ワイルド酒場ツアー☆

女2人の東京ワイルド酒場ツアー☆

女性だけじゃなく、男性を含めた酒場初心者向けの一冊。こういう本の「いいなあ」という憧憬から酒場の世界に入っていただき、酒の世界に酔っていただければ。
ある程度こういう世界に慣れている層は、また別の答え合わせをしながら楽しむこともできる。「斎藤酒場」の項の「うちの店気に入らないみたいなんでお勘定させてもらいますわ」と強制退店させる割烹着の親父って、門前仲町のあそこしかないよね、とか。なんとなくわかってしまい、ニヤニヤしてしまう。
ま、こういう怖いお店はさておき、初心者でも楽しめるところから少しずつ馴染んでいくのがいい。怖い店は怖い。俺も嫌だ!

ステーキを下町で

ステーキを下町で

ステーキを下町で

谷口ジロー氏の絵はなんでこんなにうまそうなのかね。「神々の山嶺」とかでもそうだけど、何気ないものがうまそうに見える。なんなんだ。
もちろんメインの文章もうまい。心は帯広に飛び、豚丼を脳裏に描き、そして三陸を夢見し、舌にうにを並べんとす。
ああ、食べたい。

ハーブ&ドロシー ふたりからの贈り物

こういうご夫婦いいよねえ。なんか微笑ましい。

人生に乾杯! [DVD]

人生に乾杯! [DVD]

老夫婦ものとしてこちらを合わせて観ると吉。こっちは銀行強盗で、やっていることは天と地ほどの開きはあるが、根っこの部分は共通しているような。

謎の独立国家ソマリランド

謎の独立国家ソマリランド

謎の独立国家ソマリランド

近年で最もおもしろいと思った一冊。もう本当におもしろい。
どうおもしろいかと言うと、あらゆる角度でおもしろい。読むことすべてが新しい発見。そもそもアフリカのことをあまり知らないし、ソマリアのことも知らないし、ソマリ人という民族がいて、ソマリランドという国があって、そこがまた自らの手によって民主化を成し遂げているという事実。俺は何もかも知らない。すべてが新事実。
第三の波―20世紀後半の民主化

第三の波―20世紀後半の民主化

例えばハンチントンの名著「第三の波」を読むと、ソマリランドがいかに例外かよくわかる。「民主化」という政治的テーマひとつとってみても、今までの常識では計り知れない。
「バーレ清盛」というわかりやすい表現ひとつひとつに拍手。知らないことを知った。それだけでこの本を読む価値はあったし、2,200円という値段も安いとすら思える。
分厚くて、読み応えありそうだが、実にあっさり読める。買って損なし。