人件費の地獄蓋
コナカの残業代不払いで労基署の指導が入ったそうな。
おお、遂にやりましたか。外食産業だけじゃなく、小売りにも入ったか。この問題、店舗数が多い外食業界では既に問題になっておりました（例：マクドナルド）。それが小売りにまで及んだということは、いよいよ本格的に偽装店長が問題視されるようになったということですな。
ま、でも当たり前だよなあ。管理職にすれば残業代を払わなくて済む。だから管理職にして使い倒すというのは実に後進的な労務政策で素晴らしい。多店舗展開している企業はもれなく導入してますからね。例えば某介護会社を引き取ると表明した某居酒屋チェーン（超マイルド表現）は「死ぬまで働け！」って内部では言ってますしね。しかも正社員のかなりの割合が店長なわけで。きれいごと言っても現実はそんなもんですよ。
労基署は、店舗に所属する社員の４割が店長で、出退勤の自由も認められておらず、「全店舗の店長を管理監督者と取り扱うことには疑義がある」と指摘。
ぷぷぷ、４割も店長なんすか。しかも出退勤の自由がないんすか。ってことは、人を管理する立場どころか、思いっきり管理される立場ですね。これで残業代カットというのは確かに太いな。役職手当なんて微々たるもんだろうしな。
とはいえ、こういう話が出過ぎると、またぞろ「アルバイト店長」が増えるという結果になりそうな。あるいは管理職以上が正社員、それより下は契約社員にするとか。正社員にするときに管理職という踏み絵を踏ませる労務政策がとられそう。ああ、後進的な労務政策で嫌だね。
ま、堅く閉ざされていた人件費の地獄の蓋が開きつつあるのは確かなようですな。
