(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

大統領のうちに逃げておけ

よその国のことなので、基本的には「どうぞご自由に」なのだけれど、隣の国のことなのでやはり気になるのだ。韓国で親日派の財産没収という話。

この話は二段構えで心配してしまう話。

法治国家としてどうよ

法、中でも刑法の大事な原則に「不遡及」というものがあります。遡ってああだこうだ言わないと、そういうルール。ある行為を取り締まる法律を作った場合、法律を作った後は取り締まるけど、過去は問わないわけね。遡って取り締まらんわけです。
で、このルールがねえと過去の行為がいつ犯罪になるかわからねえわけで、おちおち生活してられないわけですよ。今までアリだったものが、ある時点を境に犯罪になる。これじゃ何もできんわけですよ。「お前の10年前の行為が新しい法律で犯罪になりました」とか言われても困るじゃないすか。しかもこういうのができるとなると、国の思うがままで取り締まり可能。「あいつを捕まえたいなあ。そうだ、あいつは過去にこんなことしとる。じゃ、これを犯罪にしよう」というふうになる。というわけでそれはナシねと。それが不遡及。
でもってこの話は思いっきり不遡及に反する行為なわけね。日本占領下での話を今になって取り締まっとるわけだから。関係者にしてみりゃ「え? 今頃アウトになるの?」ってな話で。現実、当事者の多くは亡くなっていて、子孫が相続している財産が没収されとる。法治国家として如何なものかと誰でも思うような話ですよ。
で、こういうことをすると韓国に対する信用がなくなるので、海外資本は韓国に対する投資を控えるだろうし、逆に韓国資本も海外に出て行くようになる。経済的にマイナスだと思うんだけどね。

大統領退任後どうよ

韓国というのは不思議な国で、大統領を辞めた途端に捕まるのです。政権を失ったらただの人。現在の大統領である盧武鉉も今のうちはいいけど、辞めた後どうなることか。ただでさえ人気ねえし。
で、そういう状況なのに、こういうことをしてさらに敵を作るのはどうなんでしょうね。ただでさえ「恨(ハン)」の国なわけですからね。今回の財産没収は日本を敵視することでナショナリズムを煽り、人気復活という盧武鉉の戦略なんだろうけど、オレが次の大統領ならば、真っ先に盧武鉉を捕まえて「こいつが韓国を悪くした」って言うね。その方が人気出るもの。こういう強権的なやり方を逆利用すると有効な気がする。なわけで、本人の身の安全のためにもどうかと思うんだよね。
ま、オレが盧武鉉だったら安全なうちに全財産持って亡命するけどね。なんだか半分ヤケ気味の政治で怖いですな。