亀田家とTBSにはレス分が足りない
昭和プロレスファンとして激しく同感。
亀田長男のあんなパフォーマンスだけで「プロレスじゃないんだから」だと!
プロレスをなめるな!! - 深町秋生の序二段日記
「プロレスはそんな甘いもんじゃない」(ジャイアント馬場)
という言葉にあるとおり、プロレスはそんなちっぽけな世界じゃないぞ!
そのとおりです。あれをプロレスと思われると困る。
こうなったのも逆にプロレス度が足りないからだ。
プロレスをなめるな!! - 深町秋生の序二段日記
そう。「レス分」が足りないね。ミネラル不足だ。カロリーばっかとりやがって、肝心の栄養素が足りない。
「シューティング」が人気になったとき、ジャイアント馬場は言った。
「プロレスを超えたものがシューティングではなく、シューティングを超えたものがプロレス」
プロレスがすべての上位概念なのだ。なんでもプロレスになるのだ。
「プロレスを超えたものがボクシングではなく、ボクシングを超えたものがプロレス」
こう断言せざるをえない。ボクシングの中でプロレスをしようとするからダメなのだ。ボクシングを使ってプロレスをしようと思わないとダメだ。やるなら徹底的にレス分を高めるべきであり、あのような中途半端な演出だからドッチラケになる。
みんなアントニオ猪木を思い出した方がいい。あのときはみんな熱中したはずだ。そして八百長だガチンコだの話はほとんどなかったはずだ。みんな猪木にハマった。心から猪木を応援した。大試合になると決まってハプニングが起こり、体調不良が伝えられ、満身創痍でリングイン。それを跳ね除けて勝利をつかむ構図に心から熱狂したはず。そこに演出という要素を頭に思い描いた人間はいないはず。
高度なプロレスとはこういうことなのだ。観客が疑問を差し挟む余地がないほど熱狂してしまうのである。入り込んでしまうのである。つまりは極上のエンターテイメント。あのとき、猪木やテレビ朝日の演出の存在を誰が考えただろうか。いない。ほとんどいない。ここに今回の亀田・TBSとの大きな違いがある。レス分が致命的に欠けている。
正直言って、プロレスだったらWBA・WBCのダブルタイトルマッチを、坂田・内藤・亀田の3WAYマッチでやるところだ。WWEならやる。そうする。リング上からベルトを2本吊るし、TLCマッチ*1にすればバカウケだ。
もちろんマネージャーとして金平会長や亀田一家も絡む。序盤で亀田一家が金平会長にイス攻撃。金平会長流血→担架で運ばれ退場。しかし坂田の大ピンチに鉄パイプを持って再登場。亀田一家を蹴散らす展開に大興奮。カタルシスも得られようというものだ。
ラストは内藤がひとり残り、ベルトをとりに行こうとする。下で内藤が駆け上がるハシゴを支える宮田会長。ところが、突如表情急変。スゲエ悪い顔になり、内藤をハシゴごと倒す。そこで亀田登場。亀田ベルト奪取。亀田一家と一緒に手を挙げる宮田会長。唖然呆然の内藤・坂田・金平会長。場内割れんばかりのブーイング。
ヒールに徹するならここまでやらないと。亀田家とTBSはレス分を摂取せよ。
*1:テーブル(Table)・ハシゴ(Ladder)・イス(Chair)使用OKの試合形式。