(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

統計とリアルの誤謬

ビックリしましたね。那覇空港中華航空機炎上。

こういう事故があると出てくるのが飛行機の安全性に対する疑問。高知空港でのボンバルディア胴体着陸のときもそうですけど、衝撃的な映像があるとすぐ出てくるんだよね。この手の話が。事故があろうがなかろうが、飛行機の統計的な安全性には影響はほとんどないのにね。
結局ですよ。1件のリアルな映像が統計の結果を狂わすんだよね。映像を見たことによる負の感情が、科学的な統計を覆してしまう。感情は理性に勝つんだよね。飛行機が怖いから、交通手段を車にする。これは感情的にはかなっているけど、統計的には間違っているんだよね。事故遭遇率は車の方が圧倒的に高いから。合理的に見えて非合理な選択をしてしまう。それが感情の怖さ。
で、こうしたことって至る場面にあるわけね。気付かないだけで。例えば昨冬のタミフル騒動。タミフルには効用もあるのに、何件かの飛び降り事故でタミフルそのものが否定される。インフルエンザ脳炎で子どもさんが亡くなったときに、「国は何故タミフルの備蓄を指示しなかったのか」と言ってたマスコミが「国は何故タミフルの安全性を確認しなかったのか」と言い出す。この不思議さに気付くかどうかですわね。
リアルなものだけで判断すると結果的に不合理になる。これは頭に入れといてもよろしいかと思いますよ。少なくても飛行機の安全性に問題はねえです。この事故で海外旅行(特に台湾)を控えようかと考えている方。気にせずGO! ただ、中華航空だけは避けたいけどね。