(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

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コピー海産物王国・日本

食品の安全問題について「今は日本が中国をクサしてるけど、そのうち日本が中国にクサされる日がくるかもよ」という視点で書いたこの記事。

これを改めて意識せざるをえないニュース。イタリアでニセパルマハム押収。

食べても危険はないが、「パルマ産」を名乗れる企業が製造したものではなく、産地偽装だという。

http://www.cnn.co.jp/business/CNN200802280011.html

こういうことが起きると思っているのです。よその国がニセモノをつくるんじゃなくて、他ならぬ日本人が日本産のニセモノをつくる。そしてブランドを利用して、海外に売りつける。そういうビジネスが表沙汰になる予感。
大分の佐賀関で獲れたアジ・サバしか関アジ・関サバを名乗れないように、パルマの生ハムも、パルマ地方の古くからの製造法でつくられたものしかパルマ産を名乗れない。だからこそパルマの生ハムはブランドであり、国際競争力があるんだよね。そしてそのブランドを守るために、国内に対してもニセモノを許さんと。こういう取り組みが日本でも必要になる。
実際、国内に対しても取り締まっているから、海外に対しても強気になれるんだよね。これは同じパルマ産の名物「パルメザンチーズ」の話。ドイツの粉チーズが「パルメザンチーズ」を名乗るのは違法という判決。

どこもブランドに敏感になっているご時勢。日本も気にした方がいいと思う次第。ニセコシヒカリ、ニセふじ、ニセ氷見の寒ブリに、ニセ大間のマグロ、ニセ松阪牛にニセ神戸牛。国内ですら出回っているわけですからね。
しかも日本は意外とゆるい。特に海産物のコピー商品は凄く多い。「それ、あり?」みたいなことが意外と横行している。「タラコはマダラの卵じゃなくて、スケトウダラの卵」は有名だけど、ししゃもは実はカラフトシシャモで、実は「カペリン」という魚であるとか。あるいはランプフィッシュの卵をキャビアとか。唐千寿をカラスミとして使っているイタリア料理屋もあるし、アブラガニをタラバガニで売ってたところも多かった。だいぶ減ったけど。
こういうのは日本人相手なら許してもらえるけど、海外相手じゃ許されませんからねえ。ま、本当にカラスミ使ってたら、カラスミスパゲティがあんなに安いわけねえんだけどさ。これ、イタリアンちょっといい話。大き目のパルメジャーノを飾ってあるが、実際使っているのはクラフトの粉チーズだったり。あんまり裏事情知ってるのも考え物よね。唐千寿とカラスミの違いがわかってもお金にならん。素直に楽しめるうちが華。ニセモノがゆえの格安生活。貧乏人はホンモノに縁なし。