(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

初めての香港ガイド

前回の「弾丸トラベラー」、しょこたんしずちゃんの香港編を見て、1月に香港行ってるというのにまた行きたくなったタケルンバです。おはようございます。
オレと同じくそれを見ていた後輩から電話がありました。
「弾丸トラベラー見ました?」
おお、見たよ。見た見た。全部知ってる場所だったよ。でも、また行きたくなるよな。
「今度行きたいんですけど、どうすりゃいいっすか?」
お、行くのか。いいなあ。海外とか行ったことあるの?
「いや、海外デビューっす。なんで、初めてでもわかるような、楽な方法教えて欲しいんすけど」
海外デビューか。ま、デビュー戦に香港というのは良いチョイスだけど……誰かと一緒に行くの?
「ひとりっす」
英語は?
「できないっす」
……というやりとりを経て「じゃ、ブログに書いとくから読め」ということになった次第。単独デビューか。チャレンジャーよのう、I。せっかくだから、汎用性のある方法を教えるよ。ややハード目だけど、誰にでもできる方法。香港に行きたい人は印刷して持って行くと吉。
尚、断りもなく「ドル」とあったら「香港ドル」ね。そして1香港ドルは14円で計算してちょうだいな。あとこの記事は長くなるので、ここで折りたたんでおきます。読む人は「続きを読む」を押してね。

往復航空券を買う

まず足を確保しまひょ。航空券を抑えるのが最初。
……何? ツアーじゃないのって? ダメダメ。最初から楽をしちゃいかん。確かにパックのツアーは宿付きで楽だけど、多少の苦労がないと、旅の醍醐味がなくなる。空港から中心部への移動とかさ。そういうのを経験したほうがいい。それに一度経験すりゃ、次のときも大丈夫。パックツアーじゃスキルが身につかん。ここは甘えちゃダメ。強制的に市内観光とか組み込まれるしさ。そういう時間も勿体ない。まったくのフリープランならともかくね。宿付きの分、実はお得だったりする。ツアーで買うなら全日フリー。これ鉄則。
あと航空会社は安いのね。ノースウエストかユナイテッド。……何? JALかANAがいい? バカモノ。10年早い。日系は高いんだよ。確かにいい時間に着くし、サービスもいいけど、下手すりゃ2倍くらい違うんだぞ、値段。浮いた分をメシとか宿にまわした方が良くないか? ま、こりゃ価値観の問題だが、貧乏人なんだから無理すんな。安いチケットだから、夜着・朝発で、初日・最終日は遊べないけどね。ま、初日・最終日も遊びたいんなら値段と相談だ。香港ドラゴン航空が意外と狙い目だったりするぞ。キャセイも時期によってはそんなに高くない。
時期は繁忙期以外ならいつでもいいよ。ゴールデンウィークなんか行っちゃダメだぞ。スゲエ高い。5月に行くならゴールデンウィークの後。月ごとに値段表があるから、それと相談すれ。値段が変わっても、内容はほぼ一緒。なるべく安いものを買うべし。……ま、聞いたことない航空会社は避けたほうが無難だけどな。とりあえず予算の範囲内で適当に買っとけ。サーチャージとか最近高いけど、コミコミ5万までには抑えたいな。
宿はどうするって? 現地でとれるよ。何とかなる。ほら、ちょっとハラハラドキドキがあった方がいいだろ。出たとこ勝負のところがないとさ。不安なくらいが丁度いいって。航空券だけ買いな。宿はあとでなんとかするよ。気にするな。多分大丈夫だから。

持って行くもの

基本的に香港は手ぶらでも大丈夫なところ。コンビニはあちこちにある。足りないものは現地で買えるし、現地で買ったほうが安い。リュックサックで十分。余分なものを持っていくと大変だから、なるべく身軽なほうがいいぞ。
必要なものはこれくらいかな。

  • クレジットカード

いいとこに泊まる場合、デポジットとして呈示を求められる場合があるので、あると楽。VISAかマスターがあるといいね。JCBは結構通用するけど、やっぱこの2社よりは劣る。

  • ガイドブック

地球の歩き方」でいいから適当に1冊。内容どうこうよりも地図として持っていたほうがいい。現地の地図は読めないだろうし。

  • 指差し会話帳

あるといざというとき便利。もちろん香港のな。中国だからって北京のヤツだと通じないぞ。香港は広東語だし、漢字も中国本土とは違うからな。

  • 筆記用具

メモ帳とペン。これは持っているといい。出入国カードを書くときに必要だしね。またメモ帳はタクシーに乗るときに便利。香港は漢字圏だけに、行きたいところをメモ帳に漢字で書き、それを見せれば大体通じる。話し言葉で説明しても大体通じん。筆談が確実だ。

  • 上に羽織るもの

香港のクーラーはヤバイ。常にガンガン。夏に行くと、外は灼熱、中は冷や冷や。風邪をひきそうになる。薄手のものでいいので、上に1枚羽織るものがあると、凍えなくていい。「夏の方が寒い」というくらいなんでねえ。特に宿のクーラー設定はヒドイ。弱めても弱めても、外出から帰ると最強になっている。15度とか。どうなってんだ。死ぬぞ。

  • パスポート

絶対忘れるなよ。これを忘れたらゲームオーバー。航空券代がパー。必ず忘れないように。香港はあくまでビザなしで行けるところであって、パスポートなしで行けるところじゃないから。混同しないように。有効期限とかもチェックしとけ。
持っていく物は以上6点。これをリュックとかポシェットに入れて歩き回るスタイルがいい。
あと衣服は基本半袖。冬場以外はTシャツとかポロシャツ1枚でOK。12〜2月だけは長袖がいる。やや肌寒い日もあるが、それ以外は夏と思って良し。感覚として沖縄に行くと思った方がいい。あんまりそういうイメージはないけども、沖縄並みに暑いところなので。というか、沖縄以上か。室内は軽井沢以上に寒いが。

香港に行く

よし、出発当日だ。香港に行こう。途中細かいことは割愛。送られてきた航空券と一緒に案内が入っているはずだから、その案内をよく見とけ。集合時間とか集合場所とか、出国の段取りが書いてあるから。パスポートも絶対に忘れるなよ。
さて出国審査を終えると免税店があるフロアがある。タバコを吸う人はここで買っておこう。タバコ税がかからんので安い。
だけど3箱までね。最近免税範囲が変わったんで。

「タバコ60本」、または「葉巻15本」、または「その他タバコ製品75グラム」いずれか一種までが免税

http://www.jal.co.jp/other/info2007_0323.html

この範囲でね。
あとは機内に乗り込もう。そのうち新聞や毛布を配りに来る。その中に香港への入国カードを配っているねーちゃんがいるはずだ。1枚もらっとけ。で、ガイドブックに書き方が書いてある。それを見ながら記入すべし。
そうこうしているうちに離陸→ドリンクサービス→メシの段取りで進むはず。ブッシュがのどにつまらせて死にかけたことでおなじみのプレッツェルなんかも出てくる。折角なのでむせとけ。ブッシュ気分を味わいつつ飲み食らうべし。余裕があったら「アイアムオレンジジュース」くらいのベタネタをやってもいいぞ。もっとも、スルーされる可能性が高いと思われ。
あと人に何かお願いするときは最後に「プリーズ」をつけるのがスマートだ。「チキンオアフィッシュ?」と聞かれ、それに「チキン」じゃぶっきらぼうだ。まして「アイムチキン」じゃ弱虫扱いだ。「チキンを下さい」というわけで「チキンプリーズ」と言おう。無理に英語っぽく「ティキン」って言わなくてもいいから。「チキン」で十分。通じりゃいいんだ、見栄張るな。
そして忘れずに「サンキュー」を。調子にのって「サンクス」とか言うなよ。10年早い。「テンキュー」なんかも言語道断だ。最初はカタカナ英語で我慢しとけ。英語ができないことを忘れるな。
その後は映画見たり音楽聞いたり寝たりしながら到着までの時間を過ごそう。あんまりスイッチをガチャガチャやるなよ。大体ド素人のあんちゃんが知らず知らずCAを呼び寄せてる光景を目にする。そうならんように注意。

空港に着いたら

とりあえず人波にくっついてけ。大体それが当たりだ。適当すぎるか。じゃ「Arrival」と書いてある方向に行こう。ま、大体一直線にまっすぐ行けばそっちに出るんだがな。
すると突き当たりにトイレがあって、左右に入国審査のブースがある。「外港人」「Foreigner」とあるブースが当たり。行列に並び、順番が来たらパスポートと、機内で書いた入国カードをセットで係官に渡そう。もし機内で入国カードを書き忘れたら、カードはブースの手前にわんさか積んである。1枚持ってきて記入すべし。
そうすると入国係官はめんどくさそうにパスポートの中身を確認し、めんどくさそうに顔を見て、まためんどくさどうにスタンプを押し、パスポートを投げ返してくる。これで審査完了。先に進もう。一応この先に税関があるが、素通りOK。まず何も言われないし、言われてる人を見たことない。無事入国完了。おめでとう。

ツーリストオクトパスを買う

この時点ではまだ香港ドルを持ってない。そこで両替をしたいわけだけども、もし、あんまり遅くない時間に香港に着いたなら、空港で両替をするのはやめよう。空港での両替は死ぬほどレートが悪い。なるべく市内中心部に移動してから両替したい。
「でも移動するための金がいるじゃない」って? 大丈夫。裏技がある。税関を抜けた先に緑色のMTRのブースがある。ここでツーリストオクトパスを買おう。オクトパスは日本で言うスイカ。これで市内観光は全部OK。中でもこのツーリストオクトパスは優れもの。1WAYパス(220ドル)と2WAYパス(300ドル)の2つがあり、1WAYパスは空港と市内を結ぶエアポートエクスプレス(機場快線)片道分と3日間地下鉄乗り放題の上に、50ドル分のチャージ。2WAYだとエアポートエクスプレスが往復。つまりこれがあれば香港での移動は全部OK。しかもエアポートエクスプレスは片道100ドルかかる代物(空港⇔香港駅間)。2WAYパスは300ドルで200ドル分のエアポートエクスプレス往復と、50ドル分のチャージが手に入るので、実質50ドルで3日間地下鉄乗り放題。これはかなりリーズナブル。余った50ドル分は返金してもらえるから無駄がないし、駅でいちいち切符を買う手間もない。これを買っとけばまあ間違いない。
しかもだ。クレジットカードで買えるのよ、奥さん。現金いらずで買えるのよ奥さん。つまり香港ドルが1ドルもなくても、クレジットカードがあればツーリストオクトパスを買い、市内中心部に移動できるってわけ。「とりあえず両替」の必要もない。「ハロー、ツーウェイツーリストオクトパスプリーズ」って笑顔で言い、クレジットカードを出せば買える。とりあえず買っとけ。
尚、夜遅い到着の場合、市内で両替しようがないので、諦めてちょっと両替しよう。MTRのブースの近くにTravelexがあるはず。ま、1万円もありゃいいかね。どうせちょっと食って寝るだけだろうから。あまり両替しないで、翌朝にすると吉。

尖沙咀重慶大厦へ

夜に着いた人もそうでない人も、まずは尖沙咀に移動しよう。
まずはエアポートエクスプレスで香港駅に。到着ロビーに出て、直進すればそのままエアポートエクスプレスのホームだ。迷う余地などない。とにかく直進。先ほど入手したばかりのツーリストオクトパスを使おう。電車は12分間隔で運転されてるし、深夜でも動いているので安心。終点の香港駅まで行こう。
香港駅に着いたら荃湾線のホームに向かおう。赤い電車のマークがあるはず。で、このホームが死ぬほど遠い。「東京駅の京葉線ホーム」と言えばわかるだろうか。とにかく歩く。結構歩く。歩いた先に荃湾線の中環駅がある。中環駅は始発駅なので迷うことはない。電車に乗ろう。
2つ目の駅が尖沙咀。そこで降りる。降りたらD1出口から地上に上がろう。上がるとそこは香港の中心部。目の前にあるのがネイザン・ロードという大通り。この大通りに出て左に曲がる。しばらく歩くと重慶大厦という何とも怪しげな雑居ビルがある。

両替ができる時間なら両替しよう。その場合の注意。入口付近の店では両替しないこと。死ぬほどレートが悪い。入口はボッタクリだ。基本的に奥に行けば行くほどレートがいいし、一説には2階の両替屋のレートがいいらしいが、なにぶん怪しげな雑居ビルだ。正直言ってこの雰囲気は恐い。初めてだと誰でもビビる。なのでわざわざ2階まで攻めることはない。階段の手前、ほどほど奥の両替屋で十分。
ちなみに「2階」と書いたけども、香港はイギリス式の階表示をするので、日本の2階は、香港での1階にあたる。日本では「1階・2階・3階……」だが、香港では「GF・1階・2階……」なので注意。
入口あたりに各通貨ごとの「BUY」と「SELL」のレートが表示されている。「BUY」が円から香港ドルにするレート。「SELL」が香港ドルを円に戻すレートだ。「0.0730」みたいな感じで表示されている。この場合、1円あたり0.073ドルということ。1万円なら730ドルってわけ。時間があったらレートを見比べてもいい。
こちらのページも参考になる。

宿を確保する 重慶大厦編

さて次は宿を確保だ。夜到着組は重慶大厦で宿を確保しよう。この怪しいビルの中には大小さまざまな宿屋が入ってる。どうせ初日は寝るだけだ。我慢してこの雰囲気の中で泊まってみよう。
宿はこれで選ぶと吉。

ま、初心者はA座4・5階の重慶招待所が無難かな? 重慶大厦の中ではやや高いが、一応管理がしっかりしている。階段で上がれないこともないしね。ここはエレベーターが死ぬほど混むので、歩いて行けるというだけでメリットがある。またエレベーターの位置もわかりやすいし。入口から入って手前左側のヤツだ。あ、そうそう。他のエレベーター使うなよ。ビルの内部はABCDE座の5つにわかれているんだけども、基本的に行き来できない。A座のところに行く場合は、A座のエレベーターに乗らねばならん。ここ注意。
中に入ったらオッサンがいる。「ハロー」と声をかけ「シングルルーム、ワンナイト。OK?」とでも声をかければ大体泊まれる。「パスポートプリーズ」と言われるのでパスポートを渡し、料金を前払いで。確か300ドルくらいだったはず。
正直、部屋は期待すんな。必要最小限のものしかない。ま、寝るだけなんでリーズナブルに行こう。贅沢は敵だ。さっさと寝れ。一応近くにメシ屋もあるので、そこで安着祝いとしゃれこむのも乙だがな。漢口道には手頃な店があるのでオススメだ。
また夜到着じゃない人も、宿泊費を抑えたいならオススメ。ホテルよりだいぶ割安。交通の便もいいところだしね。ま、人によっては抵抗感ありまくりの宿であることは確かだが……行けばわかるがね。

宿を確保する 信徳中心編

重慶大厦は嫌だという人は信徳中心に行こう。尖沙咀から港島線の上環駅へ。赤いヤツから青いヤツに乗り換え1回で着く。
上環駅に着いたらD出口へ。ひたすらエスカレーターを上がり、信徳中心へ。ここはマカオ行きのフェリーターミナル。ビル内に旅行代理店がわんさかある。そこで宿をとろう。
宿を取り扱っている代理店は入口に「帝国酒店 600」という感じで値段表がおいてある。漢字表記なのが厄介だが、ガイドブックに漢字表記も併記されているので、それを見ながら確認しよう。いくつかそれを見回って、手頃なヤツで。
ちなみに「酒店」ってホテルのことな。一般的にイメージできるホテルは「酒店」と思っていい。本当はその上に「大酒店」「大飯店」もあるが、香港ではあんまりないなあ。同じ漢字を使う台湾ではあるが。とりあえず香港では「酒店」「大酒店」「大飯店」は同じと考えていい。
「賓館」はちょっと格が落ちる。ビジネスホテルもしくはラブホテル。「招待所」はゲストハウス。ドミトリーとかがあるローカルな宿屋。とりあえずこう覚えておけば間違いない。
格順に並べるとこんな感じ。

酒店・大酒店・大飯店 → 賓館 → 招待所

あと料金表の金額は、通常、ツイン部屋1泊あたりのもの。2人でもこの値段なので、実は2人旅行の場合こっちで部屋をとるとお徳。シングルルームってあまりホテルではやってないのでね。そういう意味でも、1人の場合は重慶大厦の方が安いのだが。
あと注意としてはマカオのホテルの料金表が混じっていること。ここは要確認。大体料金表は香港の半島側(九龍[カオルーン]サイド)と、香港島側(香港サイド)、そしてマカオの3本立てになっている。香港であることに注意。特にベタな名前のホテルは香港とマカオ両方にあるのでね。
あと夜遅くにこちらに来ると、マカオのホテルしか売ってない。これが初日は重慶大厦で我慢しとけという理由のひとつ。香港向けの代理店は既に閉まっているのだ。ただ、マカオに行きたいのであれば初日に直行という手も悪くない。ここでマカオの宿を確保するのも手だし、宿はとらずに夜通しカジノというのもアリだ。
またベテランともなると、宿はとらずにサウナでサッパリ&宿泊を駆使している猛者も多い。マカオのサウナといやエロばかり有名だけど、別にエロなしで、普通のサウナとして使っても何の問題もない。「就寝区」というところでしっかり寝れるし、メシや飲み物もタダ(「免費」メニューがある)で、味も悪くなし。ネットにつながったPCなんかもある。いたせりつくせり。
とまあここまで来ると選択肢は結構ある。気分と懐具合で決めれ。

あとは適当に遊べ

宿を確保したら、あとは適当に遊び歩いてちょうだいな。幸い3日間は地下鉄乗り放題。好きなところに行き、歩き回ってください。
最初は尖沙咀から旺角がオススメ。ここはネイザンロード沿いに発展したところで、下には荃灣線が走っている。方向感覚とか位置感覚がつかみやすいのでいい。迷ったらネイザンロードに戻ればいいし、ネイザンロード沿いにどっちかに歩いていれば、そのうち駅にぶつかるので楽だ。
また女人街・男人街なんかの夜市があるのもこの地域。夜遅くまで香港らしい賑わいをしっかり楽しめる。屋台で食べるのも乙。特に冬場のポーチャイファンという土鍋ご飯はオススメ。

ウマウマ。

グルメを楽しむ

あと香港と言えばメシがうまいわけだが、ここはまあ適当に食べて頂戴。大体どこで食ってもうまい。小汚い店が存外にうまい。
強いて言えば、やはり混んでいる店がいい。ある程度賑わいのある店。混んでる店はやっぱりうまい。適当に混んでる店に入り、周りの人が食ってるものを指差して「ワン、プリーズ」でいい。これだけでうまいメシにありつける。そう難しくない。
オススメはお粥、エビワンタンメン、ロースト飯。
朝のお粥というのは香港ならではの風景。お粥のクセにしっかり味がついており、力がみなぎる感じ。ベタはピータンと豚肉が入っているヤツ。ボラの身が入っているお粥もうまい。ま、こりゃ淡水魚ならではのクセがあるので、好みは分かれるが。

あとエビワンタンメンも外せない。ワンタンのなかにエビが数匹入ってる。プリップリでうまい。しかも「ワンタンメン」で通じるのもありがたい。「ワンタンメェン」の方が近いが、日本風の発音でも無問題。
そしてロースト飯。これこそ香港の味。

なんとなく香る八角。店の軒先にぶら下がっている肉肉肉。それをぶった切ってご飯の上に載せ、タレをかける。これが抜群にうまい。豚・鳥・ガチョウ・アヒルなど色々ある。うまそうなのを指差して「ディスアンドライス」と言えば通じるはず。少なくても「バリバリポーク。バリバリポークや」でオーダーを無事通したオッサンを見たことがある。気にすんな、相手は商売だ。何とかなる。また完璧に通じてなくても、それに近いものは出てくるはず。それも運命だ。かえってうまいものに出会えるかもしれない。出会いを楽しもう。
またロースト飯はテイクアウトにして、宿で食うのも乙だ。メシなしで肉のみを買い、酒のつまみにする手もある。「チキンオンリー、ノーライス」で通じるはず。筆談の場合は「外売」と書けばOK。
お粥、エビワンタンメン、ロースト飯で野菜が足りないと不安な人は「時菜」「郊外油菜」とあるものを指差して頼もう。菜心(チョイサム)という菜の花の茎みたいなヤツをゆがいて、上にオイスターソースをかけたヤツが出てくる。これがまたうまい。プラス1品するならベストチョイス。香港のB級グルメに欠かせない相棒だ。

さらば香港

さて帰り。まずは円への再両替。ベストは重慶大厦。朝出発の場合は前日に円に戻しておく。そんなにドルが残ってない場合は、空港でやってもいいし、空港での買い物で使い切るもよし。次回のために残しておいてもいいしね。ここは臨機応変に。
そして帰りもまたエアポートエクスプレスに乗ろう。で、ここでオススメテク。香港駅と九龍駅ではインタウン・チェックインができる。空港まで行かずに、駅でチェックインできるんですよ、奥さん。荷物があっても、駅で預けられるので、後はラクチンなんですよ、奥さん。チェックインして市内に引き返し、メシ食ってから空港ということもできる。これはオススメの技。
そして空港に着いたらMTRのブースでお世話になったツーリスト・オクトパスの残金を戻してもらおう。バスとかに乗っていなければ50ドル丸々戻ってくるはず。「リファンドプリーズ」で通じるはずだ。
あとは出国審査を受け、買い物するなり、両替するなり、メシ食うなりしてちょうだい。香港ファイナルメシとしゃれこむのも乙だ。香港の思い出を胸に機中の人となってちょうだい。
最後になったけど、覚えておくといい言葉2つ。

  • 「ンゴイ」

「ごめんなさい」から「ちょっと」まで万能な言葉。肩がぶつかった「ンゴイ」。店で注文したい「ンゴイ」。という感じ。

  • 「マイタン」

お会計って意味。「ンゴイ、マイタン、ンゴイ」で「会計してちょうだいな」ということ。
以上、ダイジェストながら「初めての香港ガイド」。プリントアウトして役立ててちょうだいな、I。ボンボヤージュ。良い旅を!