ブス山さん結婚報告
昨日の夜、ブス山さんに呼ばれ飲んできた。ちなみにブス山さんとはこんな人。
で、居酒屋でふたりで会い、いつものようにバカ話をしながら飲んでいると、突然言い出した。
「今度、結婚するの」
へえ、結婚するんだ……って、マジ!? 結婚するの?
「うん。決めたんだ」
ほえほえほえ、そりゃめでたい。おめでとうございます。どんな人と? と聞くやいやな写真をとりだした。これまで残念なビジュアルのクセに、城田優クラスのイケメンを思うがままに操っていたブス山さんである。ブサイクのクセに、イケメンをフリまくっていたブス山さんである。こやつを陥落させたのだから、さぞかしグットルッキンな男であろうと写真を見ると……あら、ブサ山くんじゃあーりませんか。残念フェイスじゃないですか。あれだけイケメン好きだったのに。
「意外でしょ?」
ゴホッ、ゴホッ。ヤバイ、オレの思っていることが見透かされている。相変わらずサトリのような女だ。鋭い。鋭すぎる。
「ブサイクでしょ、今度の彼」
そうだね。正直言ってブサだね。オレとあんまり変わりないブサ山っぷりだね。でもこの人に決めたんだ。……なんで?
「今まで自分に自信がなかったから、男を好きにさせようと思っていろいろやってきたんだけど、彼は自分が特に頑張らなくても、自分のことを好きになってくれたんだ。はじめて自分が何もしなくても、好きになってくれた人なんだ」
……納得した。はじめて素の状態を好きになってくれたんだね。
「普通の日常がこんなにいいって思わなかった。普通の恋愛ってこんなに楽しいと思わなかった。このまま一緒にいれたらなあってはじめて思った。そしたら、彼から結婚しようって。……断る理由なんてないよね」
ない。結婚しとけ。幸せになっとけ。但し、結婚して満足するんじゃねえぞ。今より不幸せになるくらいなら、さっさと離婚してこいよ。
「OK、わかってる。でも、それはないと思うよ。だって、今のままで幸せなんだもん。このままでいいんだもん。だから、ずっとこのままでいるよ」
うへえ、ごちそうさま。幸せそうだなあ、うらやましいぞ。ブス山さん、おめでとう。幸せになれよ!