一度あることは繰り返す。二度あることは三度ある。三度あればいつでも起こる。
アルバイトを多数管理してた経験上得た観測として、人間がしてしまうミスに関しては、こういうことが言えると思ってる。
「一度あることは繰り返す。二度あることは三度ある。三度あればいつでも起こる」
ミスが起きるたびに周りへの注意喚起のために、そして自分への戒めのために言ってた。
一度あることは繰り返す。
誰かがミスをする。そのミスは他の誰かもやるかも知れない。あるいは同じ人がまたもやミスするかも知れない。そのミスは一度きりとは限らない。繰り返す可能性がある。この時点でそのミスの分析をする。
- 偶然か必然か?
- 個人の問題か?
- 環境の問題か?
まずはこの3項目をチェック。
二度あることは三度ある。
同じミスが二度起きる。こうなると先ほどのミスの分析に対する答えは相当しぼられる。
偶然か必然か?
必然と考えるべき。確率論的に偶然が続くことはありうる。ありうるが、ここは必然と思っておく方が無難。
個人の問題か?
同じミスを同じ人間がした場合、個人の問題である可能性が高い。能力・資質・性格などに問題があるかも知れない。
環境の問題か?
同じミスを違う人間がした場合、環境の問題である可能性が高い。手順・道具・準備などに問題があるかも知れない。
あとは「二度あることは三度ある」という昔からの言葉が実際に起こらないよう、手を打つしかない。
- 経験の問題か?
- 時間の経過で解決するか?
- 訓練は必要か?
- 必要な知識は何か?
- 環境に手を加えるべきか?
特に腕力などの物理的な問題なのか、やる気とかの精神的な問題なのかの見極め重要。物理的な問題であれば、物理的に解決するしかない。腕力で解決するなら腕力をつける。あるいは道具を用意する。精神的な問題であれば、場合によっては問題の原因となっている人間をクビにする必要が出てくる。気が重い話だけども、三度目を防ぐために致し方ない措置のこともある。
三度あればいつでも起こる。
ことここまでくると、人間とか環境とかそういう話じゃない。間違ってる。何もかも。すべてを見直す段階。一度や二度のミスであれば、手をつけられるところに原因があり、現実に手を加えたから、あるいは自然に時が解決することでミスが起こらなくなる。しかし三度であれば手をつけがたい構造的な問題。
こうなってくると、どこがミスかどうかはわからない。すべて間違っているという前提で、すべてを見直さないとダメ。全部やり直し。そのくらいの決意でいい。一度で済めば大したことはない。二度で済むなら改善可能だったということ。しかし三度となるとダメなのだ。いつでも起きる。ミスが起きるような状態になっている。構造的にミスするようになっている。
面倒でも頭からすべてチェック。隅から隅までチェック。悲観的に疑い深く、誰も信用しない。信用するのはチェックして大丈夫であると判断できた部分だけ。それ以外はミスの原因であるということにしておく。性悪説で見ておく。そうするとミスの全体像が見えてくるし、適切な対応が見えてくる。
一度で気付くと金。二度で気付くと銀。三度で気付くと恥。
但し、三度目のミスでやっと腰を上げるようでは鈍い。鈍すぎる。せめて二度目で気付きたい。一度目で腰を上げなくても、そこで「おやっ?」という目を持っておきたいし、それがあれば二度目で動ける。
一度目のミスに敏感でありたい。二度目のミスで動き出すクセをつけたい。そして三度目のミスを恥としたい。