オレに「僕」は似合わない
文章で「僕」はあまり使わないなあ。会話の中ではたまに使うけど。
文章で「僕」って書くと、なんかとても優しい感じがするのです。
僕と私と○○ - iGirl
個人的に一人称の言葉は、その場面に合わせて使い分けたいのだけど、「僕」を使う場面がそんなにない。文章だと特にない。
- オレ……ざっくばらんに。対等。同じ目線。
- ワタクシ……ちょっとかしこまって。わざとよそよそしくする感じ。
- 自分……堅い部分を強調したいとき。イメージは高倉健。
大体文章で使うのはこの3種類。ちなみにカタカナにすることが多いのは、「俺」より「オレ」の方が目立つのと、「私」を「ワタクシ」と読んで欲しいから。かしこまった感じにするために使っているので、「ワタシ」だとちょっと弱いのです。「ワタクシ」の方がいい感じ。完全に好みの問題だけど。
そういう自分の感覚で言うと、「僕」はこういう感じなんだよな。
- 僕……自分の気持ちを聞いて欲しい。相手が目上。見上げる感覚。
自分の立場が弱いときに使う一人称ってイメージがあるんだよね、「僕」って。相手が年上とか、目上とか。「オレ」だと失礼なケース。それでいて「ワタクシ」を使うほどよそよそしい関係でもない。「僕」ってそんな感じ。
それに「僕」が合う文体ってあると思うんだよね。で、オレは「僕」が合う文体をあまり使っていないし、また似合わないというのも理由ではある。「僕」が合う文体って、ちょっとか細い感じなんですよ。はかない感じというか。なよなよしている感じがしっくり来るのです。オレみたいなガサツなヤツとは合わない。
トレーニングを欠かさないオレはタフ以外のナニモノでもありません。
タケルンバは海外進出すべきであるという三段論法 - (旧姓)タケルンバ卿日記
オレとは対極の需要。
タケルンバは海外進出すべきであるという三段論法 - (旧姓)タケルンバ卿日記
なにしろ向こうはオレを同胞と思って見ているので、
タケルンバは海外進出すべきであるという三段論法 - (旧姓)タケルンバ卿日記
オレはそういう意味でストライクど真ん中らしい。
タケルンバは海外進出すべきであるという三段論法 - (旧姓)タケルンバ卿日記
あとオレは向こうのスーパースター似らしい。
タケルンバは海外進出すべきであるという三段論法 - (旧姓)タケルンバ卿日記
やっぱりオレは歌って踊れる貴族であり、
タケルンバは海外進出すべきであるという三段論法 - (旧姓)タケルンバ卿日記
「オレ」を「僕」に変換してみる。
トレーニングを欠かさない僕はタフ以外のナニモノでもありません。
僕とは対極の需要。
なにしろ向こうは僕を同胞と思って見ているので、
僕はそういう意味でストライクど真ん中らしい。
あと僕は向こうのスーパースター似らしい。
やっぱり僕は歌って踊れる貴族であり、
なんか変。おかしい。むしろ「拙者」とかの方が合う。
トレーニングを欠かさない拙者はタフ以外のナニモノでもありません。
拙者とは対極の需要。
なにしろ向こうは拙者を同胞と思って見ているので、
拙者はそういう意味でストライクど真ん中らしい。
あと拙者は向こうのスーパースター似らしい。
やっぱり拙者は歌って踊れる貴族であり、
うむ。しっくりくる。オレの文体はやっぱりこういうネタ文体なのである。なので、「僕」みたいなか細い一人称より、「オレ」とかの方が合うし、「拙者」みたいなネタ一人称がピタリとくるわけだ。
ただ、オレでも「僕」が似合う方法がひとつだけある。「ぼ、」を足すだけ。
トレーニングを欠かさないぼ、僕はタフ以外のナニモノでもありません。
ぼ、僕とは対極の需要。
なにしろ向こうはぼ、僕を同胞と思って見ているので、
ぼ、僕はそういう意味でストライクど真ん中らしい。
あとぼ、僕は向こうのスーパースター似らしい。
やっぱりぼ、僕は歌って踊れる貴族であり、
山下清メソッド。ぼ、僕はおにぎりが好きなんだな。