(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

電子書籍って自費出版状態じゃね?

電子書籍のあれこれを聞くと、「ああ、これじゃあ食えないな」って思う。ボリュームが紙媒体と比べ物にならない。定期的に刊行しても、電子書籍じゃ食っていけない。
今、電子書籍に期待できるのは、紙媒体やメルマガなどのベースがあっての副産物。本当におまけ程度の二毛作。本業としてのコメで稼ぎつつ、ほっといても生える草的な何かでワンチャンスとか。モヒートが流行ってきたおかげで、おまけで育てたミントが売れて、ちょっと収入増えたよ、やったね! というか。
はたから見て、自費出版のようになりかけている気がする。従来の自費出版商法と違い、書く側の持ち出しがないから気づかれにくいだけで、結果的な実入りがないという意味で一緒。労力に見合わない。それが力作であればあるほど結果とつり合わない。いいものを書けば書くほど見返りがない。
ビジネスになるためには刊行する時点での最低保障、例えば原稿料みたいなものがあって、それがそこそこの額でないとなあ。紙だと1,000円の本で5,000部、5,000,000円の印税10%で500,000円みたいな計算が成り立つんだけども。
いい書き手が電子書籍を出しても、第二弾、第三弾が続かないのはこのあたりが原因なんだろうな。初発で終わる。
継続的に続くものにするには、安定的な収入を得られる体制が必要なんだけど、電子書籍にはまだそれだけのものがない。それはやっぱり紙にはかなわないし、メールというネットではごくごく一般的なツールを使ったメルマガにも負けている。
持ち出しがない自費出版状態から抜け出すのはいつの日なんだろう。それとも同人王国ができたりするのかなあ。