(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

続・被災地の今を訪ねる(3)

続・被災地の今を訪ねる(2) - (旧姓)タケルンバ卿日記 より続きです。
飯舘村を経由して南相馬市へ。まずは萱浜を訪ねる。


大きな地図で見る
昨年入った海岸線沿いのところには、瓦礫処分場と思われる建物ができていた。


大きな地図で見る
コンベア設備などもあったので、ここで収集・分類・処理を行っているのだろう。

昨年同様に廃棄物の山はそこかしこにあったが、その山はだいぶ低くなり、そして種類別の区分けが進み、そして何より少なくなっている。

これは昨年のもの。やや山が低くなっている。


また、昨年はこのようなゴミだらけの砂浜が一変していた。


ゴミは片付けられ、テトラポッドが規則的に敷き詰められている。
テトラポッドには「H23災」の文字がある。紛れも無く東日本大震災後に作られ、設置されたものであることがわかる。
テトラポッドには番号が振られていた。これは海岸の治水対策が計画的に行われ、施工計画通りに行われていることを意味する。
昨年は全くの手つかずであった海岸線が、整備されはじめている。

県の公共土木施設の災害復旧工事は、平成25年11月1日取りまとめ現在、発生災害別に下表のとおりの進捗となっております。

  • 東日本大震災で被災した箇所については、78%の箇所で事業に着手し、54%の箇所で完成に至っています。
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=31705

福島県のサイトによると、11月1日現在での災害復旧工事の進捗はこのようになっている。
しかしその数字の中身を見ると、地域格差はどうにも埋め難く、会津中通りでは96%の完了率に対し、南相馬市がある浜通りでは54%にとどまる。
また下水、公園・都市施設、公営住宅というインフラがそれぞれ100%、100%、96%とほぼ工事が完了しているのに対し、海岸は14%、漁港は15%、河川・砂防が50%と、こちらの進みが遅い。
優先順位的に致し方のないところで、まずは日々の暮らしを支えるインフラということなのだろう。しかし昨年も書いたように、治山治水対策をしないと危険であるところは随所にあり、大雨や強風、高波に弱いままとなっている。
さらに一年が経ち、やっと前に進みだしたというところなのだろう。課題が明確な分、良くなっていると言えるのかもしれない。
(つづく) 続・被災地の今を訪ねる(4) - (旧姓)タケルンバ卿日記