早くにビジュアルが老成したせいで、こと恋愛に関しては相当な不利益を被ってきたわけだが、恋愛以外の実社会では得の方が多い。ズバリ言って、若く見える方が損じゃありませんかね。経験上、オッサンフェイスはかなり得。
まず、基本的になめられない。若いとそれだけでなめられるのですよ。自分より年下＝経験・スキルに欠けるヤツだと。見た目で若いと、いきなりそういう遇され方をする。大人扱いされないといいますかね。対等じゃない付き合いから始まる。
ところが、オッサンフェイスだと、そういう判断を見た目でされないので、初見で不利になることがないのです。初対面からそれなりの対応をしてくれるというか。間違いなくオレの方が相当年下のケースでも、きちんと敬語同士の関係から始まる。で、こういう付き合い方から始まると、オレが実はスゲエ年下だとバレても、ガキ扱いされんわけですよ。急に呼び捨てするのも不自然じゃないですか。これ、有利。
あるいは年齢不相応の信用が得られる。何だかんだで信用は見た目なんですよ。で、若いと信用されんのです。結局モノを頼んだりするのって、相手の経験とかスキルを頼っているわけですよ。その経験・スキルってのは年相応であることが多いので、見た目が若いと、実際の経験・スキルより、低めに見積もられてしまうのです。
逆にオッサンフェイスだと、実際の経験よりも高く見積もってもらえるので、かなり得。会話の内容も違ってきますしね。若僧だと思われればスポーツ・芸能の話が振られるところ、オッサンだと思われれば政治・経済になる。また仕事の話もしやすいし、発展しやすい。相手が勝手に見た目基準で合わせてくれるので、こっちは何の努力もなしに、真っ当な大人扱いしてくれる。これって凄くありがたいことなのですよ。割引されて評価されるほうが普通なので。
なので、就職活動をしている後輩なんかには「若さを売りにするな」と言っております。新卒採用をする以上、どいつもこいつも若いので、それは売りにならんのですよ。ならば、若くても若く見えないという意味の即戦力性を売りにするべき。志望先の従業員とビジュアルが変わらないなら、ビジュアルは即戦力じゃないですか。従業員と入れ代わってもバレない。これを目指すといい気がしますな。
結局若さというのは未熟であるので、若さは売りにするもんじゃないし、バレないようにするものではないかと。そういう意味で、オッサンフェイスは有利なような気がする次第。……ま、学生時代はこのオッサンフェイスで損してきたんだけどね。モテと引き換えに得るものがあるというお話でした。
