(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

星野で大丈夫?

いやあ、昨日は手に汗握る熱戦で。北京オリンピックの野球予選、日韓戦ですよ。

メンバー大幅入れ替え

何せスタートからこの奇策。「アリなの?」と思ったら、アリだったそうで。ルール上は問題なし。であればやられても文句言えんでしょう。こちらでは少々盛り上がっておりますが。

このあたり日本人というのは「正々堂々」みたいなことを言っちゃう国民性なわけですが、ルールの範囲内の行動なので、何の問題もねえですよ。紳士協定であって、正式なルールじゃないわけで。やられたくなかったら、ちゃんとしたルールにしとけというだけ。もちろん、良くはねえことだし、汚ねえプレーではありますが、れっきとした合法行為。サッカーで言うところの「マリーシア」ですわね。ズルも技術のうち。
まして世間的には日本の方が強いと思われているわけで、弱者が強者に対して奇襲をかけるのは当然のこと。当たりに行ったデッドボールも含めて、弱者としてなりふり構わず勝ちにきてたわけで、敵ながらアッパレだと思いますよ。日本より弱いと言えど、ああいうチームだから日本も決して油断ができない。だからこそ本気になれるわけですから。
もっとも、強者たる日本はマネしちゃいかん。あくまであれは弱者の奇襲。日本は正々堂々でやりゃいい。ただ、だからってルール内の行動を非難するのは筋違いだと思うわけですな。ああいうのを汚いというから、日本柔道は弱くなったので。奇襲を仕掛けられても勝つのが本当の強者なんでねえ。

3番青木でいいの?

で、ここからは日本側の采配について。率直に言って青木は打順を下げるべき。ヒット0本。機能してない。送りバントを1つ決めたくらい。さっさと打順を替えるべき。幸い阿部・稲葉が調子いいので、どちらかを3番にした方がいいような。
で、こういう意見には慎重論の方からは「たった2試合で」という声があると思うんだけど、「たった」じゃないのよね。で、本来なら1試合で見切りをつけるべき。韓国戦で打順を組み替えるべきだった。短期決戦ですからね。シーズンと違う。シーズンは140試合もあるけど、この予選は3試合。ということは、1試合の価値はシーズン40〜50試合分。2試合ダメだったということは、シーズンの序盤・中盤ダメでしたということなので、そういう選手に終盤たる残り1試合を期待するのはどうかと。
このあたり星野は動かないような気がするし、今日の台湾戦も3番青木で行きそうな気がするけど、こういう場面で打順をいじれないようなら、本番もどうかなあ。「温情」とか「男気」が前面に出すぎて、監督としての「非情」な采配が無さ過ぎるような気がしますがね。

岩瀬引っ張り過ぎじゃない?

投手起用も疑問。韓国戦の岩瀬は引っ張り過ぎ。ま、左打者にいい選手が多いので、藤川に替えて代打を出されるくらいなら、という天秤もあっただろうけど、それにしても3イニングまたぎは長い。
まして岩瀬は右打者のインコースに食い込むスライダーが持ち味。そして韓国の選手はインコースのボールに当たりにきていた。実際にデッドボールもあった。であるなら、8回は藤川でよかったと思うんだよね。インコースを殺されかけていた岩瀬より、インコースに頼らず、高目のボール球で空振りがとれる藤川の方が抑える確率が高かった場面。なのに藤川を出し渋ったのがよくわからない。台湾戦との連投を嫌った、延長戦を考えたとかの説はあるけど、そもそも2連投くらいなら何の問題もない投手だし、延長を考えるなら、藤川・上原のリレーで逃げ切るべきケース。どうにもこうにも合理的でない。矢野を起用したのも、藤川のためじゃねえの?

宮本目立ちすぎ

コーチ陣も機能してない。というか、宮本が一番コーチらしいじゃん。お友達内閣の限界というか。赤の他人組である大野投手コーチとか、宮本とか矢野のベテランが機能しているわりに、山本・田淵がどうも。3塁コーチは山本浩二より宮本の方が良くない? まして、守備フォーメーションは完全に宮本が管理してるしさ。田淵は何してるん?
この2戦で思ったのは「この首脳陣で大丈夫?」ってことだなあ。星野の采配も微妙だし、コーチはさらに微妙。ま、星野の腹はさすがに据わっていて、そこは評価できるんだけどね。惜しむらくは頭脳派の腹心、参謀役がいないこと。星野に足りないものを補う人材がいない。そこを一番補っているのが宮本というのはいかんとも。野村克也が必要だなあと改めて感じる次第。星野にないものは野村にある。いい組み合わせだと思うんだけどねえ。