刑事事件は時効撤廃しては如何
時効直前でひき逃げ犯逮捕。
時効にならなくて実に良かったねえという話なわけですが、それで済ましちゃいけないような。つーか、時効って意味あるん？ 時効の意義ってあるの？
いや、民事上の話ならわかるのよ。時効の意義がある。例えば借金なんかは、ある程度の請求がなかったらナシよとかにしないと、一般生活が成り立たん。時効が請求権の放棄というニュアンスになっているせいで、日常のビジネスが成り立っている側面があるわけで、時効は全部良くないって話じゃない。
でも刑事事件に時効の意義はねえような。犯人側としたら「ウン年逃げ切ったらセーフ」みたいな制度なわけで、犯人の利益になる制度じゃござんせんか。今回のひき逃げにしても５年で時効。５年逃げ切ったらセーフとなりゃ、犯人は必死で逃げる。罪がチャラになるわけですからねえ。一方、被害者側は時効になっても何も解決しない。事件で起きたことが元に戻るわけじゃねえし。つまり加害者のみにメリットがある制度なわけ。被害者にメリットはない。加害者・犯人を守ってどうすんのさ。
もちろん「捜査費用がかかるんで」みたいな話もあるでしょうよ。でもそりゃ時効とは別だと思うわけね。ある程度の期間で捜査を打ち切る。これはやむをえない。他に事件もあるわけだし、限られた人員で捜査をしている以上、優先順位というのはありうる。でもそれと罪をチャラにするのは別問題。特に捜査はしないけど、たまたま見つけたら捕まえることができる状態にしておけばいい。捜査打ち切りと時効を分けて考えるべきじゃないかね。
特に殺人事件なんかは時効なんてない方がいい。殺人犯が捕まってないということは、人殺しが市中にいるってな話なわけで。何年経とうが捕まえりゃいいじゃないですか。「時効だから」で許される話じゃねえような。
そんなわけで刑事事件の時効撤廃を主張したいのですがねえ。「日本では罪を犯すと、永遠に警察に追われる」くらい厳しくてもいいんじゃないですかねえ。「逃げても無駄」って話になるし。治安維持のひとつの方法だと思うんですがね。
