(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

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好きな麺ランキング

作業がはかどらないわ、腹が減ってきたわで能率が悪いので、せっかくだから食い物の話を書くことにする。「余計に作業がはかどらないじゃんよ」という反論は禁止。精神衛生上、適度にサボりながらやったほうがいいのだ。もっとも、オレの場合はサボりがメインで、業務がサブだが。「仕事してください」(byクライアント)
今回書いてみたいのは「オレが好きな麺ベスト10」。好きな麺ジャンルを挙げてみることにする。完全に個人的な好み。第10位から発表。尚、これは最新のものである。微妙に好みは日々揺れ動いております。「昔と違うじゃねえか」というツッコミは不可とする。

第10位 へぎそば

のりをつなぎに使っているそば。新潟方面では必食。
へぎそばにも2方面あって、そば粉強め方面と、ふのり強め方面があるのだが、オレが好きなのはふのり強め。そば粉強めだと、そばの風味が味わえる半面、どうしてもやや粉っぽくなってしまう。「麺は飲み物」をモットーとするノドごし派のオレには合わない。元々そばはそれほど好きじゃないしね。
一方、ふのり強め方面は、麺はチュルチュル。ノド越したおやか。歯ごたえもあってオレ好み。
不思議なもんで、こじゃれた店とは合わない。へぎそばの伝統なんちゃらを並べるような店は、大抵そな粉強めなのでね。伝統的な板そばに近いタイプ。国道沿いにあるような普通の店のほうがオレには合うな。育ちが悪いから、がっつきたいんですよ。麺をずばばーっつとノドに放り込んで、そのノド越しを楽しみたい。王理恵に怒られても可。
ちなみに、塩沢の田畑屋がオレのフェイバリットへぎ。

国道17号沿いで便利。スキーで湯沢方面に行ったときはもってこい。へぎそばは量が多いので、大食漢のオレには嬉しい。へなちょこなざるそばとかだと、2口、3口で終了とかあるからなあ。麺食いは量を食うので、こういう店がいいのだよ。

第9位 つけ麺

なんだかんだで大勝軒はうまいよなあ。色んな批判があるのは承知してるけど、でもうまい。突如食いたくなるんだよ、あの系列の味は。
夏場でも酢とラー油を投入するとガッツリ食える。序盤はデフォルトで食い、後半に酢とラー油投入がオススメ。後半になるとつけ汁が薄くなってくるからね。テコ入れにもなる。
まかないからはじまった料理だから、下品に豪快にうまく食いたい。麺をガッツリと楽しむ料理。そういう意味でも大勝軒はニーズにピッタリなんだよな。量多いから。こまっしゃくれた最近のつけ麺は、量が少なくて困る。ガッツリ食わせろ、ガッツリ。

第8位 そうめん

そうめんはこのランキングで唯一、非外食でのランクイン。外で食うもんじゃない。家でつくって食うもの。
最強はやっぱ揖保の糸かな。驚異的なロングセラー。あれさえあれば、確実にうまいもんな、そうめん。茹でて水で締めるだけ。で、ストレートつゆでずるるっ。……やべ、食いたくなってきた。
これからの時期は、つゆに梅干を加えるといい。スプーンの背で潰した梅干。酸味が意外と合う。つるつるいけるぞ。

第7位 タイのクイティアオ

タイでポピュラーに食べられている米麺。ベトナムのフォーと同じようなものを思っても差し支えなし。タイではあちこちにクイティアオ屋がある。屋台もメチャメチャ出てる。しかもどこで食べても20とか30バーツ。100円程度の食べ物。安い。
特徴は麺とスープのある・なしが選べること。オレが好きなのはセンレック・ナーム。スープあり細麺。茹でた麺にコンソメスープ、魚団子が3つとか4つ、それに刻みネギ、パクチー、揚げたエシャロット。そんな感じ。これがうまい。存外うまい。
デフォルトで食べても十分うまいのだが、タイではこれにナンプラー・砂糖・粉唐辛子・唐辛子入り酢*1で味付けする。自分好みにデフォルメするのだ。ま、オレはナンプラーをちょっと足すくらいだけどね。大体の日本人は唐辛子方面を入れすぎて自爆する。タイでは誰もが通る道。
ちなみに中華麺のバーミーもうまい。バーミー・ナームのほうが日本人向け。タイに行ったときは是非。

第6位 沖縄そば

ややもするとマルちゃんの「赤いきつね」なのだが、一度はまると抜けられない。麺のボソボソ感もいいし、透き通ったダシのうまさと来たら……心奪われる。
ラーメンに似たガツンと来る系の沖縄そばが多くなってきたけども、個人的には古い昔ながらの沖縄そばが好き。じんわり来るうまさというんですかね。しみじみ。癒されます。
好きなのは「首里そば」「山原そば」「てんtoてん」。首里そばと山原そばは過去記事あり。

尚、ソーキとかてびちがのっているのはオススメしません。そっちの味で、ダシが濁る。透き通ったダシを味わっていただきたく、なるべく具のないものをオーダーしていただきたい。ソーキそばは2回目以降に。
あと、コーレーグース*2は入れすぎんなよ。辛くなって、台無しになるからな。紅ショウガも入れすぎ注意。

第5位 スパゲティ

パスタ禁止。そういうこまっしゃくれた呼び名より、下品にスパゲティ。こっちだ。断じてこっち。
個人的にはシンプルな味付けのが好き。ペペロンチーノとか。ボンゴレ・ビアンコとか。クリームソースで濃厚なうまみでどうだー!ってのは確かにうまいんだけど、麺がうまいかというとねえ。ソースが強すぎて。麺の魅力を引き出せてない気がする。主役はやっぱり麺なわけで、脇役が光りすぎてもねえ。
あとスパゲティは自炊してもいいやな。普通にミートソースで十分うまい。S&Bの生風味シリーズなんて狂おしいほどにうまい。あのステキさは異常。なんだ、あのたらこと明太子のうまさ。

あの安さであのうまさは反則だ。どれだけオレをとりこにするんだ。……あ、明太子ソースが1個残ってる。……あとで食おう。もう堪えられん。

第4位 ラーメン

なんだかんだで上位にはくるよな。ラーメン。でも、実はベスト3に入れるほどじゃない。なんというか、ラーメンってジャンルはもはやでかすぎて、ラーメンというジャンルとしての魅力はないんだよな。それよりビターンとスイートスポットにくるジャンルがあるだけに。広すぎて不遇。
ま、それだけ凄いジャンルではあるんですよ。各地方にそれぞれの特色をもったラーメンがある。完全に根付いているもんな、文化として。飛騨の高山ラーメンと、福島の喜多方ラーメンでは別物だし。麺の特徴は全然違う。千葉南部の竹岡ラーメン*3なんて乾麺だしなあ。スープもチャーシューを煮た醤油inお湯だし。ネギはタマネギだしさあ。何をもってラーメンなんだか。凄いジャンルですよ。不思議。謎だらけ。国民食だよねえ、ラーメン。

第3位 長崎ちゃんぽん

総合力としてはラーメンを上回ると思う。麺のうまさと具のうまさ、そしてスープのうまさ。この3種のバランスが好き。
どうしてもリンガーハットのイメージがあるせいで、長崎以外では低く見られがちだけど、あの値段であの味は凄いと思うよ。チェーンとはいえ、侮れない。
しっかりした店にいくと、麺もうまいし具もグレードが上がるんだけど、何よりスープ。スープがうまいんだよな。野菜のうまみがスープに出て。なんともいえない。
注意点はニセちゃんぽん。ちゃんぽんを名乗っているくせに、麺が普通の中華麺ってところが結構ある。ありゃダメだ。ちゃんぽんは、あのちゃんぽん麺でつくってこそ。あの食感が魅力。あれを食わずして、ちゃんぽんを食ったとは言えん。ちゃんとしたものを食ってみれ。はまるから。

第2位 香港のエビワンタンメン

香港に行くたびに食べているのがエビワンタンメン。ぷりっぷりのエビがつまったワンタンが4〜5つ。そこに弾力のある麺と、透き通った深い味わいの上湯(しゃんたん)スープ。これだけのシンプルな構成ながら、本当にうまい。何度食べてもまったく飽きない。
ハイソな店だと、エビを殻ごと炒って、香ばしさアップみたいなひと工夫もある。この香ばしさのおかげで、エビワンタンがすすむすすむ。
しかも安い。安い店なら10香港ドル(150円程度)。高い店でも40香港ドル(600円程度)。価格的にはB級だけど、味はまごうことなきA級。香港にお立ち寄りの際は是非どうぞ。
オススメは黄枝記。本店はマカオだが、香港にも支店がある。

こちらの写真はマカオにある黄枝記のもの。うまいぞう。
最後に萎えポイントも。客に出す前にアツアツのスープを注いでから出すのだが、そのスープを温めているのが炊飯器だったりする。知らないでその光景を見ると「本当にこれがうまいのかよ」という気分になる。以上、黄枝記ちょっといい話。

第1位 さぬきうどん

圧倒的な1位。多分、オレが死ぬまで揺るがないな。それくらい衝撃。四国に何のゆかりもないオレを、たびたび香川通いさせる魔性の麺。
過去の食べ歩きについてはこちら参照。2日で18軒という麺バカっぷり大爆発。

ま、さぬきうどんの何が凄いって、茹でて締めた麺に、醤油かけただけでうまい。もうそれだけでいい。「しょうゆうどん」という立派な料理になってしまう。これが凄い。北斗の拳サウザーならずとも「ダシなどいらぬ!」だ。わかりづらいか。うむ。わかりづらいな。
ま、とにかく、小細工が一切必要ないのだ。具もいらぬ。ダシ*4もいらぬ。ただそこに麺さえあればそれでいい。究極のシンプル・ザ・ベスト。
凄いのだと、ちょっと一気に食べ過ぎただけで、「オレは窒息するんじゃないか」みたいな状態になる。ノドに麺が吸い付いて吸い付いて。実際に、うどんをつまらせて亡くなる人もいるようで。……なんという不幸。でも、オレみたいな麺好きには本望。
好きな店を挙げるにしても、結構悩む。山越、がもう、山田家、おか泉、谷川米穀店、はりや、うどん棒、なかむらは欠かせないなあ。天ぷら部門では竹清の半熟ゆで卵天。ああ、宮武のゲソ天も抑えとかんと。宮武のというより、藤原屋の。夜更けの鶴丸、五右衛門も捨てがたい。どう見てもハインツのカレーというカレーうどん。あれはあれでいいものだ。
シチュエーション重視だと三島製麺、彦江、やまうち。やまうちを見つけたときなんて「ゼルダの伝説」で謎解きをしたときの音がしたもの。うどん屋なのに「見つけた」だからね。普通見つからん。坂を上がるといきなり出現。あの衝撃は体験したものじゃないとわからん。
ま、このあたりは麺とはなんの関係もないけども、こういうのを含めてさぬきうどんの味とお考えいただきたい。赤坂製麺所のオバちゃんの濃さも味である。せっかくのゴールデンウイーク。四国方面に行かれるかたは是非うどんを満喫されよ。
うどん屋はこちらで検索すると吉。

ひえええっ、う、うまそう。
……もう作業どころじゃねえ。寝る。
(個人的な追記)
大廣閉店したのか。悲しいなあ。

*1:どこの店でも、この4点セットが置いてある。タイ料理屋でこのセットがない店はインチキ

*2:泡盛島唐辛子を漬けた調味料

*3:梅乃家という店がご本尊

*4:ダシってのは西のほうの表現だよな。東だと、鰹節とかで抽出したものがダシだけど、西へ行くと、うどんとかのつゆ全般がダシ。