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南阿佐ヶ谷ギークカフェの展望 - 現実編

今日、阿佐ヶ谷の方に用事があったので、ついでにギークカフェで話題になっている店舗を見てきました。

場所はここ。地下鉄丸の内線の南阿佐ヶ谷駅から程近い場所。

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この地図で言うと、南側1番出口から見て左に2つ目のビル。阿佐ヶ谷陵雲閣マンション。

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この車の後ろ側の2階角。

この出口から出て、

左手を見るとこんな感じ。

で、吉野家があって、

その脇に入口があるわけですが……いかんせん入口がわかりづらい。見に行ったのがたまたま昼と夜の間の休憩時間ということもあって、照明も落ちてるし、多分看板的なものも下げているに違いないのですが、店の間口のつくりが決定的に悪い。


どっちの角度から見ても、隣の中華屋さんの入口なんです。カフェの入口がここにあるとは、誰も気付かない。

入口はここですよーって矢印は出してますが、

肝心の入口がこれなのでね。なかなか厳しい。
あともうひとつ厳しい材料。

駅の隣、小川ビルにサンジェルマンがあるんです。1階がパン屋、2階が喫茶店タイプの。なので、一般的な喫茶店需要は全部こちらに行かれてしまう。ギークカフェ予定地より手前にあるし、1・2階物件なのでわかりやすい。2階だけのギークカフェ予定地より有利なのです。

そして青梅街道を挟んだ側から見た構図がこれ。やっぱり目立たない。吉野家の方が目立つし、隣の中華屋さんが目立つ。やっぱり入口はわかりづらい。
となると「偶然」とか「たまたま」は期待できませんね。「このあたり歩いてたら疲れたので、ちょっと」とか。「偶然見つけたので寄ってみた」とか。より目立つ喫茶店があるし、偶然見つけるには、あまりにも入口がわかりづらい。
となると、ギークカフェのように、ある程度来客動機が明確な業態じゃないと、難しいなあというのが正直なところ。一般的な喫茶店では難しい。「どこどこの、○○に行く!」という動機がないと、来てくれない立地だと思うわけです。指名買いじゃないとやって行けない。何かがないと難しい。
現実にこの場所の店舗は長続きしたものはなく、コロコロと替わっているという現実もあります。駅から近いし、場所はいいのですが、場所や家賃に応じた来客数が見込みにくいというデメリットがある。わざわざ見つけづらい入口の階段をあがらせる何か。食事がうまい。飲み物がうまい。PCの電源がとれる。コミュニティがある。誰々がいる。居心地のいい空間がある。そうした価値がないと難しいです。
そうした価値を「ギークカフェ」という業態がつくれるかどうか。ここが正に試される物件のような気がしますね。近所とか駅前でチラシを配って、お客が増えるような立地じゃないので。わざわざ足を向けさせる何かがないと来てくれない。実地を見てそんな印象を受けました。