(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

電撃ホルモンでO-157

あれま、三光さんもやっちまったか。

O-157感染の疑い。

同社によると、10日以降、渋谷東急本店前店(東京・渋谷)の2人、新宿靖国通り店(同・新宿)、川崎駅前店(川崎市)のそれぞれ1人の客が腹痛などの症状を訴え、各保健所からO157の疑いがあるとの連絡を受けたという。

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ペッパーランチのケースもそうだけど、こういうケースは原材料が店舗に来る以前に感染していたことを第一に疑うのが普通で、店舗レベルでの感染って少ないのよね。

  • 距離が離れている
  • 複数の店舗で
  • 同時期に
  • 同一の症状が出ている

この場合は各店舗の固有のケースじゃなくて、同じ原材料を使っているために起こったものと考えるのがベター。時期がずれている場合は、「同一の従業員による」という感染源も考えられるけど(ひとりの人間が複数店舗で感染させてまわっているとか)、同時期であればそれも考えられないしね。
で、個人的に注目しているのは、当事者がどういう手を打つか。

同社によると、9月28日〜10月4日、3店舗を訪れた客計4人が食中毒症状を訴え、保健所からO157の疑いがあると指摘されたという。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091017-OYT1T00092.htm

食中毒症状が起きたのは3店舗。

そして三光マーケティングフーズが経営しているこの業態は5店舗。三光のメインは居酒屋業態で、ホルモン関係はメインじゃない。
この場合に業態を丸ごと切りにかかるのか、それともあえて残すのか。どっちの戦略をとるのかという点に注目しております。「ペッパーランチ」や「どん」と違って本体に与えるダメージは少ないので、思い切った手も打てる。「東方見聞録」とか「月の雫」に看板を架け替えれば済む話でもあるし。営業停止なのは「電撃ホルモン」であって、それ以外の看板には関係のないことだからねえ。「トカゲの尻尾きり」というか、「業態の尻尾きり」。
とはいえ、これはO-157の被害が他の業態にまたがっていなかったからの話で。セントラルキッチン方式でどこの業態、どこの店舗でも同一のものが行ってたら、他の業態に被害が拡大していた可能性がある。
となると「業態の尻尾きり」という安全保障というか、危機管理を可能にするには、業態ごとに仕入れ・加工体制を分けたり、セントラルキッチン方式をとらず、店舗ごとの調理体制をとることだったり。このあたりをまとめることで規模の経済が発生し、安上がりに仕入れることができ、且つ、効率的に加工できるんだけど、その反面まとめることでのリスクが発生したり。従来の大規模チェーンとは逆の戦略が多業態展開に必要だという話にもなってくるわけで。
幸い三光さんはセントラルキッチンをとってないわけですが。今後の戦略をどうするんでしょうねえ。気になります。