干物終着駅 - ひもの万宝

6月、7月、8月、9月と無事暑い季節を乗り切ったので、遅い夏休みを過ごすべく伊豆に行ってまいりました。
今回の旅の目的のひとつがこの店に行くこと。

ひもの万宝（下田・干物）

• http://www.manpou.com/

ひもの 万宝

万宝で干物を食べる！
炭火で干物を焼いてもらう！
このお店、干物屋さんなのである。物販のお店であり、本来は飲食店ではないのである。
でも、名だたる飲食店を押しのけて、食べログなんかでも高評価を獲得しているお店なのである。

売っている干物を干物代プラス1枚210円で焼く。

このお店がやることは、実はただこれだけ。
仕入れた魚介をさばき、塩で味付けを調節して天日で干す。
そしてそれを炭火で焼く。
文章にするとえらく単純でシンプル。が、これが驚くほどにうまい。つか、最強なんじゃなかろか。少なくても自分の中ではベスト干物。ここ以上の干物を食べたことがないし、今後も出会える自信がない。干物の終着駅にたどり着いてしまった感がある。俺が目指していた場所はここだったか。

まずはのどぐろを焼いてもらう。
これが、

こうなって、

こうなって、

こうなる。
脂がにじみ、自らが出した脂でパリッとなった皮とともに、やわらかく仕上がった身を口に入れると、そこはパラダイス。
干物ってさ、水分を出した分だけうまみが凝縮されているし、身も締まっておいしいんだけど、その分、パサつくことがある。でも、ここのは一切なし。干物なのにしっとりふんわり。なんだこれ。完璧じゃないか。
あらかじめコンビニで買っておいたおにぎりを出す。この店では干物以外のものがない。飲み物やご飯は持ち込みOK。ご飯に関しては、国道135号線の下田寄りのところに「すき家」ができたので、そこでホカホカのご飯をテイクアウトするのもありだ。
うまい魚に米。まあ、考える限り最高の組み合わせだ。日本酒がいい？ 買っていけ。ありだ。買わない理由など何もないぞ。ドライバー以外は飲め。

タイミングが合えば、こんな素敵なおつまみにも出会える。これはアオリイカの塩辛。原材料が「アオリイカ・塩」以上。
こんなにイカの身がうまい塩辛を食べたことがない。日本酒があれば……まあ、無敵ですよね。温かいご飯があるだと？ ご飯に載せろ。そしてかっこめ。いつ死んでもいいな。いや、こんなうまいものがあるのに死んでたまるか！


他にもカマス、アジ、メヒカリなどを。
ああ、うまい。アジなんてこれまで山ほど食べてきたけど、こんなにうまくなるなんて反則だよ。これで1枚200円とか……毎日これでいいよ。つか、毎日これがいい！


まるで玉手箱の如き冷蔵庫。食べたいものを頼むだけ。それだけで最高の干物が、最高の仕上がりで食べれるぞ！！
伊豆に行くなら万宝。遠回りでも、ルートから逸れていても、わざわざ行くべし。それだけの価値はある。休みがとれたら万宝だ！