(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

破竹の12連投

高松駅に到着し原付をピックアップ。うどん巡りがいよいよスタート。コインロッカーに荷物を収納し、まずは国道11号線を西へ。坂出方面に。

がもううどん(坂出市

国道から路地に進入。あぜ道っぽい道を奥へ走っていくと、田んぼの真ん中に突如出現。おおよそ客商売に向かない立地。しかし開店前なのに待つ客が5人。これで空いてる方なのだから世の中わからん。
本来8時30分開店も、20分早めてくれる気前の良さ。打ちたて・茹でたて・しめたての3たて麺にありつく幸運。
麺はやや細め。つるっつるのシコシコ、むにゅむにゅ。こりゃうまい。1店目にして最高の麺に当たった手応えあり。早くも高松まで来て良かったと実感。おあげさんも大きくて甘めのつゆをたっぷり吸ってうまかった……って早くも今回のコンセプトに反しているのはご愛嬌。だってうまそうなんだもの。

赤坂製麺所(綾川町

次にさぬきうどん界の聖地「山越」に行こうと南下。途中で見つけたのがここ。あちこちで「おばちゃんがディープ」「怪しさ大爆発」の記述を見たのを思い出し、怖いもの見たさで寄ってみることにする。
ううむ、スゲエ。残念なことに私にゃこのおばちゃんを表現する筆力がない。まさしく怪しさ大爆発。ネギを左手に持ち、ハサミで切って薬味をうどんに入れるのも初めてなら、余ったネギを水に活けられたのも初めて。復活するんか?そのネギ。
味はともかく、おばちゃんは一見の価値あり。濃いぞ。

田村(綾川町

山越・池内がゴールデンウィーク明けの臨時休業。無念さを抱え田村へ。どんなランキングでも必ず上位に来るのがこの店。期待を胸に訪問。注文は「そのままな? 熱いんな?」というわけでそのままを注文。そこに醤油をかけ入れ、一気にすする。
……ううむ、うまいことはうまいんだけど、それほどでもないなあ。硬めで、しっかりとした存在感があるけれど、わたしゃ喉越し重視派なんで、そんなにフィットせず。わしゃがもうの方が好きです。硬めのゴチッとした麺が好きな人ならオススメですが。

彦江製麺所(坂出市

琴南の谷川米穀店に行くにはまだ早いので、坂出に戻って彦江に。しかしこらまた凄い立地ですな。がもうがあぜ道の奥なら、こちらは路地裏の奥。しかも看板も何もないから誰もわかりゃしません、みたいなところにある。今回私はどの店も迷うことなく見つけることができましたが、はっきり言って奇跡。見つけられなくても不思議じゃありません。
で、味はというと、いたって平均的なさぬきうどん。とはいえ何だか落ち着く良い意味での普通のうどん。ホッと和みますな。このシチュエーションは体験しておく価値ありますぞ。

谷川米穀店(まんのう町)

坂出から一気に南下。県境の渓谷、橋のたもとにあるのがこの店。まさに山奥にあるのだが、この店が只者ではない。何せ営業時間が11時から13時までの2時間しかない。しかも店名を見ればわかるように、うどん屋なのに米屋なんである。しかもダシが一切置いていない。醤油と酢と青唐辛子を漬けたものがあるのみ。ツッコミどころが満載なんである。
ところがこれがうまい。たおやかで優しい麺なんである。わたしゃもっとムッチリした麺が好きだが、さぬきうどん界で上位に来るのは間違いない。必食。遠いが一度は行くべし。

三島製麺(まんのう町)

せっかく遠いところまで来たので。同地域でもう1軒というわけで来てみたのがここ。いやあ、我ながらよく見つけたよ。目印は国道438号線沿いの自販機。橋を越えたら右。この2つの情報だけで見つけたようなもの。店には当然看板も何もなし。製麺所ですから。中にはメニューも値段表もなし。ええ、製麺所ですから。そして設備も机1つとイス6つがあるだけ。ザ・製麺所なんですよ、奥様。
麺はというと、これがなかなかオツで。つるつる、しこしこ。たまりまへん。谷川米穀店のついでに是非どうぞ。見つけられたらね。

大廣うどん(高松市国分寺町

実は今回の高松行きのきっかけを作ったのがこの店。何はともあれコチラ(http://www.e-sanuki.com/udon/shop/daihiro/index.html)の写真をご覧ください。
……うまそうじゃない!? これを見たら行きたくなるでしょ。食べたくなるでしょ。で、行ってみたってわけなんですよ。
写真で見た釜玉を注文。熱々の丼に熱々のうどん。玉子もろともかき混ぜると、黄身と白身に熱が入り半熟に。それが麺とからまって……ああっ、たまらん。
これは是非モノ。ポットのダシをかけるとさらにうまし。猫舌の人は冷たいダシをかけるとよろし。

あたりや(高松市上天神町

いわゆる「宮武系」と呼ばれる店。この宮武系というのはラーメンにおける「大勝軒系」のように、宮武という店を発祥とし、メニュー構成・内容が似ているから呼ばれているんですねえ。どういう特徴があるかっていうと、麺がゴチッとした硬め・麺にねじれあり・注文は「ひやひや」「ひやあつ」「あつあつ」の3種(松岡除く)・ゲソ天が名物っていったところ。
で、この店、スゲエところにあんのよ。フィットネスクラブ(少し前までパチンコ屋)の駐車場の奥。郊外にでっかいパチンコ屋がよくあるでしょ、バイパス沿いとかに。そこの駐車場にうどん屋があるんですよ、奥様! しかもこれが人気店なんですよ、奥様!
ところが私と宮武系って相性が悪い。宮武もやまうちもあんまりフィットしなかったのよね。どうも硬めの麺と相性悪くて。あたりやもイマイチな感じ。ううむ、合わん。硬め好きならどうぞ。

竹清(高松市亀岡町)

半熟ゆで玉子天の元祖と言われる名店です。しかしよく天ぷらにしようと思ったよなあ、半熟ゆで玉子を。
もちろん目当てはそれ。ところが午後1時過ぎに行ったところ、天ぷらは総売り切れ状態。ジーザス、クライスト! しかし幸運なことにおばちゃんから「なんか揚げましょか」との一声。おお、ジーザス、クライスト!(今度はバブル青田調)
揚げたての半熟ゆで玉子天を丼に入れ、2つに割り、そこに熱々のダシを入れる(セルフならではの技ですな)。黄身とダシがからまって……ああっ。絶品。うまいぞ!

はりや(高松市郷東町)

続いては最近めきめき評判を上げているというこの店。午後1時30分頃に着き、戸を開けると店内に行列。今回始めての行列に遭遇。しかもラッキーなことに、入店後しばらくすると「今日はここまで」とのこと。ラッキー、ギリギリ食える。
ここは天ざる・かしわざる・いか天ざるが人気。確かにかしわざるはボリュームがあってうまそう。大盛りなんてスゲエ量だし。しかしこちらは何せ9軒食べてきたところ。いつもなら「かしわざる大盛り」と行きたいところだが、今回は普通の天ざるにしましたって、まだ天ざる食うのかよ。
大将はゴツく、腕っ節の強そうな感じだが、麺はぷるぷる・くにゅくにゅでグミ状。しかししっかり腰もあり、人気が頷ける。天ぷらも揚げたてでうまし。
どうでもいいことだが、従業員のお兄ちゃんがいっぱいいっぱいな感じもいい。頑張れよ、小僧。

うどん本陣山田家(高松市牟礼町)

高松の東の外れにある名店。メチャメチャ高そうな門構えなのだが、300円もしないでうどんが食べられるわけで。ううむ、究極のデフレ食品ですな。うどんは。
で、またここのうどんが絶品。喉越し派の私にはジャストフィット。喉に吸い付くようなたおやかな喉越し。一気にすすると詰まらせて死んでしまいそうな至高の喉越し。ここのうどんなら詰まらせて死んでも構わんぞ。
尚、席は畳と机があるが、畳がオススメ。これだけのお屋敷、せっかくだから目一杯風情を味わうためにもお座敷にどうぞ。300円もしないでこの雰囲気は安すぎる。

五右衛門(高松市古馬場町)

夕食代わりにこちらへ。「まだ食うんかい」というツッコミがあるのは重々承知しております(笑)。
で、こちらのお店、カレーうどんが名物。「カレーミュージアム」にも出店しております。そして確かにうまい。でもちと腑に落ちない点があります。それは「カレーがハインツの缶詰」っちゅうこと。あ、言っちゃった(笑)。でも露骨にハインツの1号缶があるんだもの。ちなみに近所の鶴丸なんかもハインツね。ここテストに出るよ、アンダーラインね。
というわけで私はきつねうどん。ここのおあげさんが大きくてうまいのよ。で、本日最後の店ということで待ちに待ったおでん解禁。ああ、牛すじがうまい。夜遅くまでやっているので、遅くなったら五右衛門へどうぞ。今回行かなかったけど、鶴丸もいいよ。
とこんな感じで一気に12軒踏破。さすがに満腹。ホテルに戻り気絶する。