(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

整形とはプロ野球における補強である

昨日、ハセキョーのモジュール交換について書いたわけですが。

今回も引き続きモジュールについて書いてみたいなあと。整形論。……あ、整形って言っちゃった。
ま、マイケル・ジャクソン師匠を筆頭に、絶え間なくモジュール交換をしている人はいるわけですよ。「ちぎっては投げ、ちぎっては投げ」よろしく「ちぎっては換え。ちぎっては換え」。その結果、全体のバランスが残念になり、全面舗装敢行。あるいは重力に屈し、ヒアルロン酸イン。ブリッジ工法で頬肉をジャッキアップ。こういう「オマエはゼネコンか」みたいな施工が随所で行われているわけであります。
ところが、マイケル師匠を見てもわかるように、整形すればするほど残念なことになるんですよね。基本的に整形はカッチョよくなるためにするもの。改善のためのモジュール交換なわけですが、ある一点を通過した瞬間、それが改善でなくなる。無駄な浪費であり、ときに改悪。
マイケル師匠も「スリラー」くらいが一番カッチョ良かったわけです。

こちらで師匠の顔の変遷を見ることができますが、1985年モデルが一番いいのかなあと。この次の1987年モデルからおかしくなってますからなあ。というか、2002年の11月モデルは凄すぎだろ。誰だ、オマエ。
で、これは日本の女性陣にも言えることでありまして、原型がなくなり、何がなんだか。「整形してブサイクになっちゃ、意味ねえ」というごくごく普通の正論が届かない状況になっております。ゴマイケルとかねえ。初期モデルが一番かわいかったのに。なんで目じりを切開しちゃったのか。……もったいない。
で、こういう例を見るにつけ、タケルンバは整形とはこういうことでないかと思い至りました。

整形とは、プロ野球における補強である

「補強」とは文字通り「補い」「強く」すること。弱い部分に戦力を加え、チームとして強くするための行為。整形とはこういうことではなかろうかと。
整形とは、キレイになるためにするわけですが、弱いモジュールを放出し、強いモジュールと交換することで戦力を上げる。
打率2割5分、ホームラン5本のバッターを出して、打率3割、ホームラン30本のバッターをとる。こうなるとその差し引き分、そのチームは強くなる。同じように、その人の最もブサイクなモジュールを交換する。そうすることでビジュアルは向上するわけですな。戦力アップ。
両者の特徴も驚くほど似ているんですよ。

一発目の整形が最も効果的

戦力は交換したモジュールの差し引き分だけ上がります。ということは、一番最初が最も効果的です。何せ、自分の最もダメなモジュールを放出するわけで、最もその差し引きが大きくなる。補強は一番弱いポジションにするのが効果的なのです。

やればやるほど効果が落ちる

その一方、二発目以降の効果は落ちます。その理由は簡単で、2番目に悪いところ、3番目に悪いところ、4番目に……とやっていくにつれ、そのモジュールのダメさ加減も減っていく。ということは、差し引きの効果も次第に薄れていくわけで、整形の効果は下がっていく一方。ショートもセカンドも、そしてレフトもってやっていると、効果が落ちていく。

放出したモジュール以上のものが手に入るとは限らない

整形を繰り返すにつれ、放出するモジュールが良くなっていきますが、その一方、得られるモジュールの戦力には限界がある。そのため、ある一点を過ぎると、放出するモジュールよりも、悪いモジュールが装着されるようになります。マイケル師匠がその典型。
野球でもよくありますよね。鹿取を出して西岡を獲ったはいいが、いまいちだったとか。例が古い。最近だと、オリックスのトレードをイメージするとよろしいかと。平野とか、早川とか。出したヤツほど大活躍。

モジュール交換には不良品リスクがある

しかも、ヤブ医者にあたると、モジュールがひどい場合があります。ひどくても、一発目の整形であれば、交換するモジュールがひどいことがありますので、全然問題なかったりしますが、数回繰り返した後に不良品にぶち当たると致命的。「……誰?」という仕上がりになります。
ポスティングで森慎二を獲ったはいいが、オープン戦で肩を脱臼されたデビルレイズ(現レイズ)はまさにこういう心境でしょう。

モジュールがかぶると意味がない

弱いところを強くするところに整形の意義があるので、それが一周して、また再整形となるとあまり意味がありません。色々整形した結果、最初に整形したところがビリになったと。だから整形する。ただ、最初満足していたくらいだから、そこは結構いけてるはずなんだよね。そこに手を入れてどれだけ意味があることやら。同じモジュールをあれこれいじっても意味がありません。
例えるなら、ファーストの強打者ばかり揃えるなというところでしょうか。一時期の巨人みたいな。清原がいるのにペタジーニとか。同時に2人出せない以上意味がないですよね。ズバリ言ってそういうことです。

モジュールが良くても、バランスが悪くなることがある

ブサイクかどうかって、モジュールの良し悪しじゃないんですよ。全体のバランスで決まるわけで。もちろん整形前にブサイクなモジュールがある場合、そこを交換することで、劇的にかわいくなることがありますが、そういう飛びぬけた残念モジュールがない場合、交換しないほうがバランスがとれていて、美形だったりすることがある。
野球でも、無理に大砲をとってきて、かえってチームバランスを崩すことがあるでしょ。そういうことです。

整形は弱いモジュールを1箇所だけ

そうやって考えていくと、整形において最も効果的な方法はこれです。最もダメなモジュールを1箇所だけ換える。これが一番有効だし、費用対効果が高い。これ以降は効果が下がるばかりだしさ。あれもこれもやっても、あまり効果がない。
コンプレックスを解消し、自分に自信を持つ効果はあるので、整形自体は否定しないけど、あんまりやりすぎないほうがいいかなあと。特に芸能人なんかは、元々モジュールがいいから芸能人になれたわけで、そんなに換えるべきモジュールもねえと思うんだよなあ。……ブサイクになるために整形しやがって。もったいねえヤツらだ。
整形をご検討中の皆様も、整形のしすぎにはご注意下さい。キレイになるための整形で、かえってブサイクになってもしょうがないからさ。マイケル師匠にならんようにね。