(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

はてなダイアリーからの避難所

3泊4日ソウル突撃ツアーズ - その2

6月24日。5:30起床。3時間程度しか寝とらん。さすがに眠い。とりあえずシャワーを浴び、気合を入れ、明洞で朝食を(主演:オードリー・ヘップバーン)。

神仙ソルロンタン

今回の訪韓1食目はスープもの。ソルロンタンに決定。明洞の神仙ソルロンタン


24時間営業なのがうれしい。朝食にもってこいだし、お酒を飲んだ後にも良し。胃に優しい。ご飯もついて6,000ウォン(600円)。

アッサリ滋味深いスープ。たっぷりのネギ。お好みで塩・コショウやキムチで味付けを。わしゃアッサリ好きなので、デフォルトでOK。深いダシにうっとり。

白菜キムチ・カクテキもご自由に。カクテキがしっかり漬かってて、うまかったなあ。

河東館

朝ごはんも食べたし、ロッテホテルに行くか……と歩いていると、妙にうまそうな店。コムタンの店を発見。ハシゴ敢行。いきなりスープものを連チャン。相変わらずですなあ。


さっそくコムタンを注文。こちらはご飯が中に入ってる。8,000ウォン(800円)。

テーブル上には山盛りのネギと塩・コショー。あとキムチなんかで味付けして食べる。ネギをたっぷり入れてうまい。あと、ここはあまり塩味がついてないので、塩を足してうまい。オススメはカクテキの汁投入。すっぱ辛くなってうまい。とにかく元がうまいので、どうやってもうまい。
韓国はスープものがうまいなあ。

板門店・第3トンネルツアー

スープはしごを完了し、ロッテホテルへ。板門店ツアーに参加するのだ。

しかもこれはただの板門店ツアーじゃない。北が南に向けて掘った南侵トンネルというのがあるのだけれど、その第3トンネルもまわるプラン。穏やかでないところまわり尽くすプラン。日本から要予約。110,000ウォン(11,000円)と値は張るが、なかなかオススメのツアー。全般的に日本客向けにアレンジされており、言葉の問題は一切ない。ガイドさんも日本語しゃべれるし、各地での解説なんかもすべて日本語。隣の国ということで、さすがに優遇されとります。
南北の分断を体験するツアー。こちらを聞いておごそかな気分になると吉。ザ・フォーク・クルセダーズの「イムジン河」をどうぞ。イムジン河は南北分断の象徴でもあるのだよ。

第3トンネル

モノレールというかミニミニケーブルカーみたいなもので下へ。乗ること7分間。ひたすら地下へ。尚、写真撮影禁止。このツアーは国防上アレな地域ばかりをまわるので、写真撮影が厳しい。そのため写真なし。こちらで何となくの雰囲気をお楽しみ下さい。

で、オレがとる写真はこういうしょうもないものばかりになる。

何故か見に来ていた新兵さん御一行。和気あいあい。キャッキャしてた。徴兵制も変わったのう。

新兵さん御一行で記念撮影。そしてその様子を撮るオレ。まさか日本でブログのネタにされとるとは思わんだろ。


兵隊さん人形。信用金庫でもらえるビニールの貯金箱みたい。

都羅展望台

開城(ケソン)が見える展望台。すぐ向こうは北朝鮮

これ、向こうはみんな北朝鮮

場所が場所だけにピリピリムード。この黄色い線より向こうでは写真撮影禁止。軍事上の問題がいろいろあるらしい。N氏はそれに気付かず写真を撮ろうとして、兵士に思いっきり制止されてた。「ワタシのシゴト、なくなちゃうところダッタヨー」とガイドさん。厳しいですなあ。

都羅山

続いて都羅山駅へ。

これは韓国と北朝鮮を結ぶ鉄道(京義線)が再開されたときの、韓国側の玄関口となる駅。将来的には国際駅になる予定。いつになるかはわからんが。

駅内部には関係写真などが展示。金大中とブッシュの写真なんかもあった。

同じポーズをしてみたら、ほとんど同じ体型だった。なんというシンクロ率。
このあと昼食。プルコギ。

味は普通。ま、洋の東西を問わず、この手のツアーに出てくる昼メシには期待できんわな。
そして我々2人は第3トンネルツアーから離脱し、板門店ツアーの方と合流。いざ、板門店

板門店

まずはキャンプボニパスへ。国連軍側の最前線基地。ここで説明を受け、訪問者宣言書にサインする。


何も起きないとは思ってはいてもこの記述にはビビる。

敵の行動(活動)によっては危害をうける又は死亡する可能性があります。

事変・事件を予期することはできませんので国連軍、アメリカ合衆国及び大韓民国は訪問者の安全を保障することはできませんし、敵の行う行動に対し、責任を負うことはできません。

休戦中とはいえここは戦場、最前線。北朝鮮は敵なんですよ。わしゃ板門店に来るのは2回目だけど、やっぱりサインするのはビビるよなあ。重い。重すぎる。
とはいえ、サインする。そしていざ板門店




そして本会議場にも入る。青い建物。

このテーブルの中央が境目。右が北朝鮮、左が韓国。この会議場内は北と南を行き来できる数少ない場所。

会議場の奥扉を守る兵士と撮影。この扉の向こうは北朝鮮。万が一、引きずり込まれる可能性もあるからということで、この兵士の後ろは通れない決まり。こええ。

真ん中のブロックで両国が分かれている。砂利が韓国。土が北朝鮮

しかし中は観光客銀座っぷり。緊張感ねえ。でも外は……。


万全の警備。体を半身にしているのは、攻撃を避けるため。半身にすることで被攻撃面積を減らす姿勢。

北朝鮮の見張り台。

ポプラ事件が起こった帰らざる橋の地域。


ポプラの木があった場所。今はもうない。

帰らざる橋。南か北か、一度行き先を決めたら最後、戻ることはできない。まさに帰らざる橋。

北朝鮮の国旗塔。一時は韓国と「どっちの方が高いところに国旗があるでしょう」競争をやってたらしい。天気が良く、空気が澄んでたので、今回はきれいに撮れた。
最後にお土産を購入。

北朝鮮のお札。こども銀行券みたい。30,000ウォン(3,000円)。

韓国大統領切手。なにげに知らない人もいる。10,000ウォン(1,000円)。
そんなこんなで板門店ツアー終了。安全な場所だとは思っているが、非武装地域を出るとほっとする。8時集合のこのツアーも、明洞のロッテホテルに戻ると17時。本当に1日がかり。……疲れた。

プロカンジャンケジャン

しかし飽くなき食欲が我々にはあるのである。カンジャンケジャンを食べに行くことにする。ワタリガニの醤油漬けだ。

カンジャンケジャンの大を注文。2ハイで75,000ウォン(7,500円)。普通サイズのだと50,000ウォン(5,000円)だけど、ほじくり甲斐のあるのは大。高くても大がオススメ。
で、食べたわけだが……カニミソうめー!

カニミソねっとり、カニ子がねっとり、そしてカニの身もねっとり。そしてそれぞれの甘みを漬けダレが程よく引き出しとる。カンジャンケジャンは韓国で「ご飯泥棒」って言うくらい、メシの友として有名な逸品なのだが、確かにそりゃわかる。いくらでもメシが食える。
そして最後のお楽しみは甲羅メシ。

下のいわゆるフンドシと呼ばれる部分をとり、脇のカニミソ・カニ子をこそげとり、そこにご飯を入れてかき混ぜる。

んんんっっおおおおっ……こりゃ言葉にならん。いくらでもいけるな。これは是非モノ。一度は食うべき。
ただ難点は、あまりにもうまいので、通風・糖尿病一直線な逸品でもあること。こりゃ持病持ちにはつらい。甲殻類な上に、カニミソとかを味わう料理なのでねえ。プリン体大集合。食べるときは持病とご相談を。でも……うまいそ。

マボンリム・ハルモニチプ

トッポギ鍋(ラボッキ)の老舗。実はjefさんに教えてもらったのがここ。

トッポギは日本でも知られてるけど、その鍋となると日本ではまだマイナー。こりゃいい店を教えてもらったわいと、行ってみた。


行ってみたら、ここはソウルでも有名なトッポギ横丁。中でもこの店は元祖みたいなお店なので、一番目立つところにある。しかも支店だらけ。
とりあえず店に入り、2人分の鍋を注文。10,000ウォン(1,000円)。安い。

こんなの。具はトッポギ(棒状のモチ)、ゆで卵、普通の麺、インスタント麺、揚げ餃子、はんぺん。これをぐつぐつ煮ていく。

うまそう。で、味はB級。おやつ感覚。でもうまい。インスタント麺が合う。実はこれが主役かも。タレにからんで、かなりうまい。
シメにゆで卵を潰して、タレに和えて食べてみたが、これまた乙な感じ。こりゃええわい。
なかなかいい店を教えていただきました。jefさんに感謝。

ハニャンウォンジョハルモニチョッパル

歩いて行けるところに、奨忠洞のチョッパル通りがあるので、そこでチョッパルを持ち帰りで買い、ホテルで一杯やることにする。
チョッパルというのは豚足。しかしただの豚足と違い、肉を食べる豚足。皮だけじゃないのだ。ガッツリ肉があるのだ。

ハヒャンウォンジョハルモニチョッパルという店の前で、オバちゃんに強引に腕をつかまれ、店内に引きずり込まれそうになったので、まあこれも運命と思い、そこで購入することにする。
買ったのは小。20,000ウォン(2,000円)。小といいながらも、キッチリ豚足1本。意外にでけえ。
これがセットの内容。

チョッパルを巻くサンチュと、つけダレとなるエビ(アミ)の塩辛。

キムチ。これを巻いてもよし。

チヂミだか、パジョンだか。

水キムチ。飲むとサッパリ。大根がプカプカ。

肝心のチョッパル。……多いよ!

山のようなチョッパル。チョッパル山脈。さすがに持て余す。多すぎだっつーの。

本当に日本人なんだってば

そしてこの店でお約束の展開が。手をとられ、店内に引きずりこまれ、注文。するとオバちゃんがオレに対しこう一言。
「マレーシア? フィリピン?」
ブッブー。ハズレだよ。仕方ないから答えてやる。
「ノーノー。ジャパン、ジャパニーズ」
すると周囲にいたオバちゃん・オジちゃんが静まり返る。一斉に「そんなわけねえだろ」という表情。いやいや、本当なんだって。
「チャイナ? インドネシア?」
だ・か・ら、日本だって言ってるじゃないですか! アイムジャパニーズ!
「……ロシア?」
言うに事欠いてロシア人扱い。本当にありがとうございました。
チョッパルをつまみに、ビールをちょっと飲んで寝る。……眠い。